表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
滅亡回避し栄華を手に! 名門だけど滅び歴史に埋もれた豊嶋家の嫡男に転生したので天下統一を目指します。  作者: 武雅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/190

大泉の発展

春が過ぎ、夏になった。

転生して1年半、父が武蔵では大身の名家の当主という事で、何不自由なく生活も出来、所領も手に入れる事が出来ているのはある意味幸運なんじゃないかと最近思う。


転生した先が名家であっても所領の少ない家だったらこうはならなかっただろうし、何より父が俺の所領で得た米や麦をはじめとした作物や、商人に品を卸して得た金を上納金として納めさせず、得た物は全て俺の物にして良いと言うスタンスな上、今のところは何をするにしても一声かけておけば特に禁止されることもない。

それどころか、俺が頼んだら何かと便宜を図ってくれているし、今では大泉一帯に加え周辺の直轄地も自由にして良いと言われている。

ただ唯一、学問に力を入れる教育方針だけが難点だ。


確かにこの時代の文字は崩し文字、いやミミズが這ったような文字が読めないのが問題らしく、読み書きが出来るようになるまで3日に1度は三宝寺で学ぶように言われている。

この時代の主流派崩し文字だけど楷書が無い訳ではないのでいずれは楷書を主流にしたい所ではあるけど、今の俺にその力は無いので必死で読み書きを覚えている。

まあ実際の所、俺から出す文章は楷書で出せば良いから書く方は問題ないが、崩し文字を読む…、いや解読する方に四苦八苦している状況だ。

父から石神井城にあった送られて来た書状を見せてもらい頑張って解読はしているが、誤字、当て字が多く内容も人によってとらえ方が異なるような内容の物もあった。

道灌に見せた江戸湊からの矢銭収支報告書は守役に崩し文字で代筆させたが、誓紙も崩し文字だったのでまさか! と思い読み直してみたら大丈夫だったので1人胸をなでおろしていたりする。

学問はまあ後1年程我慢すれば解放はされると思うので今は我慢しよう。


そして今年になって変わった事と言えば、所領が増えたという事だ。

これはかねてより許可を貰っていた武蔵関にある富士見池辺りから水を汲み上げ台地に水路を通し大泉まで水を引くと言う計画を実行に移す為に、武蔵関の台地から大泉近辺までを所領として与えられた。

まあ現状はほぼ雑木林で民家も殆どないが、水路が完成すれば米は無理でもその他の作物を作る畑が出来るはずだ。


それにしても大泉一帯が1年半前と比べると劇的に変化をしている。

俺が所領に貰ったときは白子川沿いに田が広がり、川から離れた場所に畑が広がっていたが、今では治水工事の結果田が増え、台地の開拓した場所が畑になっている。

足踏み水車、言うなれば踏車の導入、試験的に導入した揚水に加え、水車と手押しポンプの組み合わせで水を台地に組み上げる方法がうまく行っている為、田畑に出来る場所が増えたのだ。

まあこの水車と手押しポンプの組み合わせが成功したから、水車と手押しポンプを大型化して武蔵関の富士見池から大泉まで水を引くなんて事をやろうとしている訳なんだが…。


更に良い事と言えば、人口増加が続いているという事だ。

これは商人から買っているのに加え、編成が終わった風魔衆の情報収集組が行商人として各地に赴き、そこで石鹸や紙などを売り、その利益で口減らしされる人を買って来ているからだ、因みに鍛冶師や職人などには大泉では好待遇で迎えられるとして引き抜きをかけている。

おかげで職人も集まって来ているし、商人も集まって来ている。

今では三原台、今でいう外環の大泉ジャンクション辺りに町が出来上がりつつあり商人が店を構え、宿が出来、娼館が既に稼働を始めている。

身体を売る商売は若いうちが花で、いい男を見つけて結婚出来ればと思い休日を導入し、結婚できず歳を取ってしまった場合貯蓄が無いとその後の生活に困りそうな気がしたから退職金の積み立てを導入した。

福利厚生は大切だよね。

意外と娼館勤務希望者が多かったのにはビックリしたけどよくよく話を聞くとかなりの好条件だったらしい。

避妊が問題だけど、確か江戸時代の遊女は海綿を入れて避妊していたと言われているので海綿を仕入れて無償で提供しよう。


尚、実際の所、商店も宿も、娼館も管理をしているのは風魔衆の情報収集組だったりする。

酒や石鹸、砂糖、コーヒー、紙を扱う店があれば行商人も集まって来るし、行商人が来れば宿が必要になる、そして金回りが良い行商人は娼館で金を落とす、それを風魔衆が、と言うか俺が吸い上げる。

行商人が集まればその分間者も集まって来るだろうけど、町自体が風魔衆によって管理すればある程度の間者は始末できるはずだ。


ただ残念な事に、白子川は途中に滝があり水運が使えない為、水運を使うには石神井か練馬まで行かないといけないのが難点ではあるが徐々に人が人を呼び日に日に栄え始めてきている。

いずれは白子川の流れを変えて水運が使えるようにすればもっと栄えて俺の懐に入る金も更に増える。

うん、いい事だ。

今年は去年の倍近い収穫が見込めるだろうし、金銭収入に至っては3倍はあると思う。

専業兵士も今では300人に増え訓練と開拓に励んでいるからどんどん農地が増えて行く。


昨年末に酒蔵で出来上がった清酒に関しても石神井と江戸湊に店を構える川上屋彦左衛門を通して販売しているので関東各地に広まりつつあり常に品薄状態らしい。


あとはシイタケ栽培が成功すればよいんだけど、こればっかりは簡単にいかないのが残念だ。

シイタケの大量生産が出来て干しシイタケにすればかなりの金になるんだけどな…。

誤字脱字、稚拙な文章ではございますがお読み頂ければ幸いでございます。

宜しくお願い致します。


また評価、ブックマークありがとうございます。

良い評価を頂けると大変励みになります。

是非↓の★★★★★にて評価をお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] > 俺から出す文章は楷書で出せば良いから書く方は問題ない この時代なら、書記官【右筆/祐筆】ついているハズ。 あるていど身分が上がったら、下手な自筆の文書を出さず 達筆な祐筆に書かせて、華…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ