美少女魔王 第5話 [鬼の魔王]
私は今どこにいるかはわからないけど、敵地なのは理解できてます、ハルさんが目の前で瞬間移動の罠にかかってしまって、どうしようもなかったけど私はもう逃げません、ハルさんが教えてくれたんです、逃げたっていいことはないしあの人に助けていただいた恩を返すまでは私は死ねないです
「っは…っは…一体どこなんでしょうか…?ハルさんが飛ばされたところは」
私は千里眼をフル活動しても全然わからないというかここ迷路なんですかね?すっごい迷うんですよ…私方向音痴なんですかね?
そうして、私はさまよい続けた
しばらくさまよい続けた結果、一つの部屋にたどり着いた
「はぁ…長かった、ようやく部屋に付きました…でもなんでか違和感しかないんですよね…見られている感じがするんですよね?こんなときハルさんがいてくれたら心強いのですけど…どこにいるんですかね…」
ため息をつきながらぼやいていると変な気配がした、というかこの部屋の周辺に反応をとらえた、まただまたあの夜みたいに反応がいっぱい現れた
「けっけっけ、女の子が一人でこんなところにきちゃだめだろう」
「え…えぇ…まさか待ち伏せしてたんですか?ちょっと気色悪い…しかもその持っているのってハルさんの剣と服ですよね?ま…まさかあんなちっちゃい女の子の身ぐるみ剥いで変なことでもしたんですか!?」
「ちちちちち違うわい!?頭大丈夫か!?単にワープしたら装備が自動的に外れるから取っただけだし!」
「そ、それでもだめですよ!服なんて持ってきちゃったら着ている服ないじゃないですか!?」
「いや…一応着ているぞ…代わりの服っていうかやめろ!やりずらい!」
盗賊さんがなにやらつっこみを入れています、あれ?いつも私がハルさんにつっこんでいるのに今回は役割が逆になるんですね
といいますか現在かなりピンチです!周りに10人くらい囲まれて絶対絶命なのかな…どうしよ…この境地
私が動揺してわたわたしていると、後ろからなにか投げられた
「なんだ?この玉?なんかしゅ~って聞こえるような…?」
盗賊の男が後ろから投げられた球を拾う、あれって確か…爆弾ってやつでしたっけ?え?爆弾?
「スモークボム!」
後ろから声が聞こえたと同時に男の手に持っている爆弾が爆発し、周りが見えなくなった、確か煙幕ってやつですよね
「げほ!?げほ、なんだこれ!?な、何も見えねぇ!?」
盗賊の人たちは周囲が見えなくなりパニックになっていた
「君、こっち!!」
私は腕を何者かに引っ張られ部屋を後にした、部屋からでると一気に視界が晴れ、私を引っ張っているのは獣人族の少女に引っ張られてた
「はぁ…はぁ…あ、あのありがとうございました、助けていただいて、でもハルさんの剣と服を取り返さないといけないので、また後でお礼いいます!」
私はさっきの来た道を引き返そうとしたら
「あら、それなら大丈夫よ、はいこれでしょ剣とこの服」
猫耳少女は右腕に剣と服を持っていた
「は、はいそれです!返してください!」
「はいどーぞ、値打ちがあるものかと思ったけどこれなんか禍々しくて持ってられないわ」
ぽいっと剣と服を投げて私に渡してきました、口ではああいってますけど本心は優しい子なんですね、だって現にプイっと横向きながらちょっと頬が紅いので照れているんですねここは素直にお礼いいましょうか
「ありがとうございます、私はカレンっていいます」
「初対面にいきなり名乗るかな…まぁいいわ、私はマイよ、確か罠に引っかかったハルって子探すんだっけ?私道知っているから案内するわよ」
「あ!お願いします!」
ふふんとした顔で頼りがいがある子ですねマイさんって
私はマイさんに案内されて奥に進んでいった
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んあ?おっと寝てしまったようだ、なんか知らないけど瞬間移動の罠に引っかかってこんな場所に飛ばされたんだっけ見た感じ牢屋だよねこれ、うわ…汚い…周りはもう全然掃除すらされいないからところどころ汚い、やばいこんなところ一秒たりとも居たくないわ!?
「うっげ…こんなところで寝てたのかよ…なんだこの服!?ボロい布装備じゃないか!?ちゃんと下は着て…あ、ちゃんと着てたよかった…ってなんの安心だよ」
とりあえず、この檻をどうにかしないとな、ってもボロッボロだからちょっ~っとつんってやったら壊れるかな
つん
すると粉々に砕けだ、おいおいどんだけボロいんだよこの施設!?
「お、おい!なんだ今の音はって、えぇえぇえぇぇえええ!?檻が粉々になってやがる!?」
「あ…ご…ごめんなんかつついたらぶっ壊れた」
「いやいやそろそろ古いから壊れるかなって思ってたところ…っておいまてなんでお前が檻の外にでてる!?」
「あ、やっべ」
俺は速攻で逃げた、まさに脱兎のごとく!
「あ、待ちやがれこら!?」
俺は走りまくったまったくもって場所はわからないけどひたすら進んだ、時々ばったり盗賊と合うけど蹴り一発で大体伸びているから、追ってこないだろうと思ったけど意外と追いかけてくるなこいつら
「ったくも~しつこい!まじでしつこい!どんだけ追ってくるんだよ」
撒きながらぶっ飛ばしながら進んでいったら変な部屋を見つけた、なんか気になったので入ってみた
「お邪魔しま~す、誰かいますか?」
恐る恐る入ったら、異様に変な空気に包まれていた
「誰だ…我が王室に入ってくるのは?」
そこにいたのは
「お…鬼だああああああああ!?」
「鬼ではない我はオーガロードだ、鬼の魔王だ」
ま…魔王だって!?てか俺以外に魔王いたんだ、そこに驚きそりゃそうか普通の魔物から進化すると魔物化するって確か攻略本にも記載されていたな、それがこいつ、オーガロードまさに鬼の王俺なんて最初はスカイロードとか恥ずかしい名前考えてたけどうん…変えて正解だわこれ
「私は冒険者のハル!奪われたものを取り返しに来た!」
「はっ先日の倉庫の件か、よかろう相手になる、取り返してみな…ってぐはぁ!?」
「長い」
俺は先制攻撃で顔をぶん殴ってみた、けど一発ではやっぱりぶっ飛ばせなかった、すこし仰け反ったくらいだ
「ってぇ~お前我が喋ってるときに殴るとはいい度胸だな」
まじかよ、めっちゃ余裕じゃんダメージほぼゼロじゃん?いや多少は食らっているなあれ、やっぱり魔剣がないと決定打にならないな、一旦引いて探しに戻るか?いいや無理だこいつは逃してくれない、オーガロードの戦い方は至って単純だ大きい拳でブンブン振り回してくる、腰についてる斧は多分俺が武器をもっていないことを考慮して使ってないだけである、くっそなめやがって、しっかしボロ布は動きやすいな、防御力は皆無だけど
「ふん、ちょこまかと動きおって、なかなかできるではないか」
「つぅ~あっぶね、一発あたったらアウトのレベルじゃないか…」
俺はギリギリ避けていた、この鬼はとてつもなく速い俺のスピードについていき仕舞にはカウンターまで入れてくる、それを避けながら殴りを入れるけどやっぱりびくともしねぇ!?
「はぁ…はぁ…そろそろスタミナが…」
「ふん、なんだ人間よ貧弱だな、そんなんで冒険者なのか?っは!甘ったれてるな、まさか我がこんなところにいるなんて思わなかっただろ、我は獣人族を支配しているからな」
「はぁ~んなるほど獣人族を支配権を得て、悦に浸ってたってわけ?くっだらね、一気にやる気失せた」
「ぐぬぬ…やはり貴様は生かしておかん!我と同等で戦えるやつはめずらしいから様子を見たがもう終わりだ!」
斧を取り出した、その瞬間こいつの速度がぐっとあがった、目にも留まらぬ速さで襲ってきた
「うっそだろ!?」
一瞬で間合いを詰められ斧を横に振ってきた、俺は冷静な判断で上に飛んだ、しかしそこが落ち度だった、横に振った斧を縦にして腹で殴ってきた、俺は身を守った、その瞬間奥の壁までぶっ飛ばされた
「ぐ…あぁ…嘘だろあの威力桁違いじゃないか…」
俺はここまでかと思った、自分も魔王だが素のステータスは高い方だが武器もなにもないと本気をだせない、先に服と魔剣を取りに行くべきだと反省した、そして相手を見くびったことにも反省した
すると横の扉がいきなり開いた、そこから出てきたのは見覚えがある女性の顔だった
「おまたせしました!ここからは私があなたの助けになります!」
「見つけたが先じゃないの?」
おっと誰だこの猫耳娘は?俺はちょっと期待してた
ー読者のみなさまへ
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