美少女魔王 第40話 [謎は一気に解明へ]
「アッハッハ、ついにたどり着いたか、いやーようやくここまでたどり着いたのは君たちだけよ!わかった、ここからは先は仕事の話だ」
部屋の空気が変わる、俺とカレン、マイはその空気をひしひしと感じていた。
「ついてきて」
俺たち、学園長アリスに導かれるまま、歩いていった、その地下は、まさかの理事長室の理事長が座ってる椅子の下から出てきたので、俺たちの苦労はいったいなんなんだろうかって考えてる。
カツカツと俺たちは地下への階段を降りていく。
「ここはね、私はあまり入ったことがないの、この地下はいったいなんなのか知りたいから冒険者ギルド長として調査してたの、そして素質あるものを見極めて依頼を提示して何度か調べているけど未だ成果が出せてないのよね」
「それで、なんで私たちに依頼を回したんですか?」
「さっきも言ったけど素質あるものを見極めているって言ったでしょ、あなたたちの功績はギルド内でデカいのよ、だから私はあえて遠回りな方法で確かめたのよ」
「大分遠回りすぎましたけど」
「細かいことは気にしないでいいわよ、さて問題の扉が見えてきたわよ」
階段の終わりが見えてきた、どうやら変な扉があり、その傍らに文字が書いてあった…あれ?この文字って?
「これ…日本語ですね」
「この文字が読めるの!かなり日を費やして解読しても未だ読めない文字なのに…」
そういえば、この世界の文字って英語を少し崩した文字をしているよね、最初わからなかったからノワルに教わったのはいい思い出。
「ふむふむ…なるほどつまりこの扉は正しい手順を踏まないとあかない扉らしいですね」
「カレン、頼める?」
「お安い御用ですよ!…ええとこれをこうして…こうかな?」
カレンが日本語を読みながら扉を操作していく、なんかこう見ているとそわそわしていく。
ガコンッズズズ
扉が開いた。
「ふぅ…どうにか開きましたね、まさか魔力を注がないといけないなんて」
「凄い…さすが私が見込んだ冒険者達…」
中に入るとそこは未来を感じる部屋だった、遺跡みたいな感じで、青白く光るランプにどこまでも続いていきそうな廊下、ダンジョンと言われればそうとしか思えない場所だ、でも魔物の気配も人の気配もしない。
「とりあえず奥に進みましょう」
「罠とかないから安心しなさい、私の鼻が危険な香りを察知していないから」
マイがふふんと勝ち誇る顔をする、いやなんでそんなどやっているんだよ、でもその索敵能力は正直ありがたいね、耳もいい、鼻も聞くってかわいいじゃないか。
そして俺たちご一行は、奥に奥に進んでいく、その間いろんな扉や部屋があったけど古く何もない部屋だらけだった。
「ついた、また扉だ、そしてまた日本語で書いてある」
奥についた、扉はどうやら先ほどの正しい手順で開くものではなく、開閉式の扉押せば開く仕組みなので特に困らないけど、この日本語を読んでみる。
『この文字を読めているということは、同じ転生者として、この文字を残す、この先はこの学園を創立する際に建てた建造物で、これを解き放つことができることをここより祈っている。』
「…なんだこれ…意味がわからないぞ…」
「とりあえずこの先に行けばわかるということよね?いざという時は頼むわね冒険者達」
「それでは行きますよ」
カレンは扉に触れゆっくりと開いていく、その先に待っていたのは…
ピンク色の…花びら…これって…。
「桜…がなんで咲いているんだ…」
「綺麗…」
気にはなっていたこの世界に桜は存在していなかった、1年間俺は魔王城にて季節とか教えてもらった、でも桜を見ることがなかったためこの世界では桜は存在していないものだと思った。
俺たちは中に入り、探索を進めた、そこには桜の成長記録とかがあった。
「どうやら私たちよりこの世界に転生してきたものが桜を再現しようとしてたんだ、そして記録は100年前に途絶えている…」
「100年!?」
「理事長教えてほしい、なんでこの地下のことを知っていたのかを」
「…偶然よ…」
ホントに偶然だったらしい、理事長がこちらにそっぽ向きながら渡してきたのは日記だった、その日記は日本語で書かれており、この学園の創立からこの桜計画に至るまでの経緯が書かれていた、だが最後のページにはこの世界の言語で書いてあり、アリスは地下の存在を知ったのだ。
「私はなんて書いてあるか読めない…けど探求したかった、ギルド長として一冒険者として、だけど扉の謎に遮られて手つかず状態だったわ、私のスキルは『読心』相手の思っていることを全部読み取れてしまう、それと同時に…記憶までも見えてしまう、弟のマリスは、記憶までは読めないけどね、君たちと初めて会ったときに読んだのよ記憶を、そうしたらここの世界ではない別の世界から来た…ならこの学園の謎を解明できるのではないかってことで私は君たちに依頼したのよ」
「なるほど、最初から仕組まれてたってことか…」
場の空気が重い…この重大な秘密を抱えていたのでアリスは思うように口が開けない。
「のう、おぬしらよ、この桜地上には出さぬのか?地下なので日が当たらんではないか」
「うぉ!?レーヴァいつの間に!?って出てきて大丈夫なの?」
「そこのアリスとやらのスキルで我のことは周知済みじゃろ問題なしじゃ」
「魔剣レーヴァテイン…災害級の魔剣にして世に恐れられた存在…魔族達の間ではあれは呪いの類って呼ばれてる」
「失敬な、我はこのスキルにより悩まされてただけじゃ、じゃが主のおかげで我は退屈しなくて済んだのじゃ」
こほんっと一咳いれて場を仕切る
「この桜は立派なもんじゃな、ならもちろんこのまま地下に置くのはもったいないじゃろ、この真上は確か中庭なので、可能であれば転移できるぞ」
レーヴァは規格外のことを言い出した、え?この桜を上に出すことできるの?寧ろ可能なのかよ、チートじゃねーか
「え…えぇ…こんな綺麗な花は私は見たことないし、皆にも見してあげたい…でもどうやって出すの?」
レーヴァはにやりと笑った。
「先ほどお主達が話している最中に、色々見たんじゃ、どうやらこの桜は完成したら奥にある転移装置で外に出してほしくてな、そこで主よ、魔力をありったけ貸してほしいのじゃ」
「あぁ…なるほど転移魔法の起動には膨大な魔力を必要とかそんな感じ?」
「ご明察、既にカレンとマイには装置を始動を指示しておる、後は主の出番ってわけじゃ」
俺は奥にある装置に目を向けた、カレンは一応ポンコツ認定はしているけど機械の扱いは意外と得意らしい、マイはただ眺めてた。
「ハルさん準備OKです!ハルさんのスキルようやく役に立つときが来ましたね」
「カレンさんそれは皮肉かな?ちょっと傷つくよ?」
おっとツッコミ入れている場合じゃないや、この装置に手をかざせばいいのかな?
ギュインギュイン
ぐっ…魔力が吸われている感じがする、レーヴァみたいなゆるりとじゃなく、水道の蛇口のように勢いよく流れている感じだ。
バチバチ…
体が変化する、どうやら魔力の吸い込み量が異常に早いため、無意識に体が変化し、現在ヴァンパイアモード状態だ。
「はっ…はっ…めっちゃ吸われたんですけど…」
「ハルさんいつの間にか、紅くなってますね、でも暴走ではなく魔力を吸われる速度に抵抗して変化したって感じですね」
近くに鏡があったので確認すると…角が生えてました、片方、しかも髪が紅い、なるほどこれがあの時起こった姿だったのか…およ?潜在魔力が安定してきたのか色が徐々に戻っていき、いつもと変わらない姿に戻った、うん、美少女だ。
「それでは転移させますね、座標はこの上です、幸い今は誰もいないようなのでささっと転移させちゃいます、ちなみに私たちも転移しちゃいますので驚かれないようにですね!」
さらっと言ったカレンさん、装置を起動させると眩い光を放ちながら徐々に徐々に輝きが大きくなり俺たちは目がくらんだ、そして次の瞬間には既に俺たちは中庭にいた、周りの人たちが大騒ぎだ、当然、唐突に出てきたんだから驚かれるよね、しかもこの世界には存在していなかった産物だ、皆その綺麗さに目や心を奪われていった。
「すごい…ホントに解明しちゃった…君たちはホントに優秀な冒険者だね」
この日、この学園に桜が出現し、一つの学園の謎が解明し、俺たちの依頼は成功を収めたのであった。
ー読者のみなさまへ
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