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妖怪現代物語

作者: TT

「信仰が足りんぞ、信仰が」


彼の名前はイヅナ、山奥に住む狐の妖怪である。


「あぁ、このままでは大将に叱られてしまうではないか。」


彼のいう大将とはぬらりひょん、妖怪の総大将である。

そして信仰とは その名を語られたり貢ぎ物を添えられる事で信仰が集まりそれを上に上納するシステムである。


だがここ最近山の開拓や地域の過疎化の影響により信仰が年々減っている。

上のぬらりひょんなどその他有名なネームド妖怪達はさほど影響は無いが彼などの下の存在からしたら致命的である。


「何か策を考えねば、時々山に入ってくる人間を脅かしてるぐらいじゃ全く足りん」


考えてる最中にある事を思い出した。尻尾(しっポ)ケットから最近手に入れたスマホという物を取り出した。


「妖怪の中でもハイカラなワシじゃ、手に入れん訳にはいかんからな。ただこんな小さな金属の塊で何でも調べる事が出来るとは人間も侮れんな。」


慣れない手つきながらも今の人間がどういった価値観で又何が流行ってるのかを調べる。


「ほう、これなら注目を集めながら信仰を集める事が出来そうじゃのう。」


彼が目につけたのは 大手の動画投稿サイトである。ここで動画を投稿し間接的にイヅナという名前を広めて信仰を集めようという算段だ。


ただこの策は彼にとっても諸刃の剣でもあり仮に彼がイヅナ自身だとバレた場合信仰どころか力も失われる可能性がある。 妖怪とは人々の想像によって力を付け得る為ようするに身バレしたら妖怪として危ないという事だ。


「善は急げともいう、早速取り掛かるか」


まず大衆向けの姿になるために彼の得意技でもある変化


「見た目は女子(おなご)にするか、人間の男というものは色気に弱いからのぅ」


葉っぱを一枚頭に乗せポンッという音と共に変化する。見た目はちょっと幼さが残った女性という感じだ。


「妖怪イヅナの信仰者(ファン)という設定でいくかの、中々どうして楽しくなってきたわい」


それから撮影に必要な最低限の器具を揃えスマホで調べながら撮影に取り組み、


[山奥で肝試ししてみた!]


という動画を投稿する


動画内容自体はつまらなかったが、近くの妖怪イヅナが何かやっていると興味で観に来てそれが映り込んでしまった結果心霊動画として話題になり無事信仰も集めることに成功した。


本人は納得してないようだが

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