27話 由香の失敗
私はホテル探索をし、ゲームセンターで小一時間遊んで成果らしいものは何一つないが私としては満足なので部屋に帰ることにした。
確か78階のスイートルームだったよね。
ここは77階だが広すぎて階段を探すのが大変だ。いやそもそも階段があるかすらも知らない。
というわけで近くの瞬間移動魔道装置に78階にと念じた。
するともちろん78階のスイートルーム近くに来た。
さっき居た執事さん達は居ない。
休憩かな?楓ちゃんが邪魔だからどっか行ってとでも言ったのだろうか…。
「たっだいま〜楓?居る?」
思いっきりドアを開けた。
「きゃっ!」
きゃっ?
「だっ誰!侵入者よ!」
ビビビビビビィィィィィィィっっっっ
シンニュウシャ…?私?あれ?誰?楓じゃない!え?もしかして部屋間違えた?
確認してみる。間違えてない。
となると同年代くらいのこの下着姿の女の人が間違えてる…?え?じゃあ楓は?
そういろいろな理由を考えているとさっきの執事さん達が来た。
「リーフ・シトラス・アリス様どうなされましたか?」
りーふしとらすありす様…?誰だ?
「こっこの女が女が突然私の部屋に入ってきたのよ!」
「由香様…もしかしてお部屋のご変更をご存知ありませんでしたか?」
部屋の変更…?知らないんだけど…
「なんにも聞いてません。」
「いっいいからその女を捕まえて!」
「承知しました。由香様こちらへ」
何が何だかよく分からないまま部屋の外に連れていかれた。
「どうなってるの?あの人は誰?」
「大変失礼しました。あの方はこの街を含む3国を治める貴族のリーフ・シトラス家のお嬢様で急遽この街に来られて泊まるホテルはここしかないのでカエデ様にご協力いただき一つ下の階のお部屋に移ってもらったのです。」
きぞく…おじょうさま…あれ?私相当まずいことをしてしまった!?もしかしたら死刑とか普通に有り得ちゃう感じ…なのかな?
「私がアリス様を説得して丸く収めれるよう努力させてもらいますので一つ下の777号室でお休みになっていてください。」
「分かりました。まだ死にたくないです!なので信じます!」
私は教えられた部屋に向かった。
777号室は上のスイートルームをよく見ずに出てしまったがほとんど内装は変わらないが全てが一回り小さくなったくらいだ。
だがしかし、今の私に部屋を楽しむなんて事は出来ない。
今の私の心情としては死刑宣告を待っているようなものだ。
執事さんが交渉に失敗すれば即座に私の頭の体が分かれることも有り得るだろう。
そんな中で部屋を楽しむなんてできるわけが無い。
クルクルと熊のように部屋を歩いているとふと机の上の手紙に気づく。
«由香へ この手紙を読んでるってことはちゃんと執事さんに教えて貰えたのかな?私はギルドに荷物を届けて街の散策に行ってきます。 楓»
教えて貰ってねぇぇぇぇぇぇぇよぉぉぉぉぉぉ
そう叫んで手紙を破いてしまった。
呑気かおい気楽だな街の散策なんて。いや待て。そもそもこうなったのって私がホテル探索に勝手に行ったから?あれ?全部私のせいか。
ウロウロしてゴロゴロして約1時間30分くらいが経っただろうか。ドアがノックされた。
「由香様いらっしゃいますか?アリス様がお呼びです。」
うっ来た…死刑宣告か…
「わっ分かりました…今行きます…」
執事さんと一緒にさっきのスイートルームへ入る。
そこにはドレスを着た人がいた。
「そこに座りなさい!」
そう言ってアリス様は椅子を指さした。
私は言われるがまま座った。
「どうしてこうなった!説明して!」
「えっと…それは…あの…」
「何?聞こえない!」
「私のミスです。」
「何がミスなのだ!」
「ホテル探索を勝手にしてしまい部屋が変わったことを知らずに居てこの部屋だと思い入ってしまいました。」
「ふむ。さっき執事とも話したがお互いに言ってる内容は同じだ。わざとや敵意があって入ったりした訳じゃないんだな。」
「はい…。」
「ふぅ。それならもう良い。処分はまた今度考えてから言うが死刑とかにはしないから安心して待ってろ。」
アリス様の表情が張り詰めていたのが緩んだ。
とりあえず死刑は避けたようだ。一安心…か。
その頃私は街の散策で居酒屋をみつけたので入って1人で飲んでいた。
「ふぅ。微炭酸程度のお酒がいちばん合うな。美味しい。」
ゆっくりして他の人たちの会話を聞いているととんでもない会話が聞こえてきた。それはこんな会話だ。
「なぁおい知ってるか?1時間くらい前にイシスホテルのスイートルームに侵入者が出たらしいぞ。」「え?ホント?」「いやー未確定情報だけどな。」「男?女?」「それはわからんが部屋を間違えたと言い張ってるらしいがそんな部屋間違えることってあるのか?」「さぁな」
………。それ…もしかして…由香じゃないの?話を聞いているだけで冷や汗が止まらない。もしかしたら違うかもしれないと思ったがイシスホテルのスイートルームと言えばどっかの貴族の人が来るからって部屋変わったところだからもし情報伝達が上手くいってなければありえる話だ。
急いで会計を済ませると走ってホテルに向かった。
ホテルに着くと従業員の人にすぐに78階のスイートルームへ行くようにと言われた。走ったせいかアルコールが全身に周り少し目眩がするがそんなのに構ってられない。
直ぐに瞬間移動魔道装置に78階へ行くよう念じて78階に着いた。
スイートルームのドアは閉められていて外に1人執事さんが出ている。
「あっ楓様がご到着なされました。」と執事さん。
「入れて良いぞ」と聞いた事の無い声が返事をした。
書く時間が少し取れたので書きました。
この後も試合と模試と毎日塾があるので時間がほんとに取れないです。




