18話 オークロードΩの結末
ちっちゃくなったオークロードΩのゆうちゃんを連れてギルドに帰ってきた。
ギルドの職員の人は驚き焦っていた。
討伐対象のモンスターを連れて帰ってきたら驚いていた。
ぬいぐるみくらいのサイズになっているんだからそれはまぁ驚くか。
早速交渉してみることにした。
「このオークロードΩは元は人間で転生者なんです。でも転生させた神様が失敗してオークになっちゃったんだよ。それでオークロードになったのは人間に害のあるモンスターを駆除してくれてたら進化しちゃってΩはこの人が持ってる時計のことでこの人は人畜無害なんです。だから討伐依頼を取り消して貰えませんか?」私は言いたいことをまとめて言った。
「ですが無害と言われましてもそんなものを証明することは今出来ませんし討伐依頼の取消しはギルドにではなく依頼者に言ってもらうしかないんです。」
証明…やっぱりかそんなに甘くないよね。でも取り消すのは依頼者との交渉だよね?ギルドじゃないということはここで交渉はそもそも出来ない?じゃあ依頼者の所に行くしかない。
「あの依頼者はどこに住んでいる人ですか?」
「そのオークロードΩのゆうちゃん?の居た高原の下の方のルックド村という所のルーフィアさんという人です。村に行き聞けば多分家はすぐにわかるでしょう。」
また高原の方まで行くのか…意外と遠いんだよな…。
「ちなみにクエストではないのでドラゴンも馬車もギルドからは貸し出せませんがどうするつもりですか?」
え?詰んだ。あんな所まで歩いていくとか無理ゲー過ぎる。普通に使えるものだと思っていた。
「分かりました。大丈夫です。」由香が何故か答えた。
何が大丈夫なのだろう。走るとか言わないよね…まさか…。
とりあえずギルドから出た。
「ねぇ由香どうするつもりなの?」
「まぁ見ててって。」
そう言うと由香は何かの魔法を発動させた。
緑色の魔法陣が現れた。
「この中から出ないでね。ほら、ゆうちゃんも。」
何する気だろう。
「ランベル高原にテレポーション!」
そう言うと魔法陣が緑色に強くひかり、私達は緑色の光に包まれた。
いつの間にこんな魔法が?もしかしてドラゴン討伐の前に後で見せてあげるとか言っていたやつか?
目を開けると数時間前にいた高原に居た。
山道やけもの道を降りて近くの村まで降りることにした。
ゆうちゃんも歩かせているが小ささゆえに可愛い。
中身がおじさんなのが気に入らないがこの姿だけ見たらマスコットキャラクターにでもなれそうな雰囲気だ。
1時間ほどかけて村に着いた。
その村は今ゴブリンの襲撃にあっていた。
冒険者である私達はすぐに駆除に取り掛かった。
私たちの街のゴブリンに比べるとまだマシな強さだが弱い。
民家を傷つけないように戦わないと行けないのが面倒だったが私が囮になってゴブリンを引き付け由香とゆうちゃんで倒したり私がショックで倒したりして戦った。
まぁドラゴンスレイヤーの名を持つ私にとってはこんなの目じゃないレベルだった。
その後何故か知らないが冒険者として当たり前の行為をしただけなのに何故かお礼としてここの名産品のブドウをもらった。
ルーフィアさんの居場所を尋ねたらここから10メートル程先の家にいるとのこと。
コンコンコン
「ルーフィアさんいらっしゃいますか?」
「はい?私はルーフィアですがどちら様ですか?」
そういって40半ばと思われる女性がでてきた。
「私達は転生冒険者の氷川楓と」「青葉由香です。」
「なんの用で?」
「あなたのギルドに出した討伐依頼書の取り消しのお願いに来ました。」
「討伐依頼?あぁオークロードΩのね。なんで取り消さないといけないのよ。人の役に立たないどころかこの前なんてゴブリンをこの村に送り込んだのよ?なんで取り消さないいけないのよ。納得のいく説明が出来たら考えてあげなくもないけど?」
「オークロードΩさんは転生者なんです。転生神のミスでオークになってしまったけど心は人間だから害のあるオークやゴブリンを駆除してたらオークロードまで進化してたのです。前ゴブリンを村に送り込んだと言いましたよね?あれはゴブリンの巣を駆除に行った際10数匹とり逃してしまい村に降りてきてしまっただけなのです。だからオークロードΩさんは無害です。ねっ?ゆうちゃん?」
「その通り俺は無害だ。」
「なっなんでここにいるのよ早く殺してはやくねぇ」
「俺は人間の味方だから人間は襲わない。それに多分俺がいなくなるとこの街はゴブリンとオークとコボルトに攻め落とされるけどいいのか?あんたら全滅やな。」
「たっ確かにオークロードΩが出現してからゴブリンの数は減ったけどたまたまでしょそんなのなんの証拠にもならないわ。でもいいわ。取り消してあげる。どこのギルドだっけ?」
「ビギニングシティです。」
「後で連絡しとくわ。」
「今やってください。」
「なんでよ?」
「いいから」
「しょうがないわね。ついてきなさい。」
そういってどこかに案内された。電波塔のようなところだ。
「ここがこの村の通信局よ」
ピッ「はいこちらビギニングシティギルドコールセンターです。ラースです。ご要件はなんでしょうか?」
「この前オークロードΩの討伐依頼をしたルーフィアです。あの依頼取り消して頂けますか?」
「わかりました。依頼キャンセル料として1万オシリスかかりますがよろしいですか?」
「私達が払っておくので大丈夫です」と小声で伝えた。
「はい大丈夫です。キャンセルお願いします。」
「分かりました。他にご要件は?」
「ないです。」
ピッ
「1つ条件よ。そのオークロードΩはこの村で管理させて欲しいの。村の守護兵として雇いたいわ。もちろん毎日働けなんて言わない。週3勤務とゲリラ襲撃には出て欲しい。」
いや週3勤務ってホワイトすぎかよ。
「報酬はお金でもいいけど食べ物かしら?そこは任せるわ。悪くない提案でしょ?」
「まぁなそこ条件飲んでやろう。なぁお嬢ちゃん?サイズ戻してもらえるか?」
|upper magic《巨大化魔法》を発動させた。
するとゆうちゃんは元の大きさに戻った。
「ありがとうこれで死ななくて済みそうだ。おまけに職も貰えた。本当にありがとう。」
「いえいえ別にそんな大したことじゃ」
「たまには遊びに来なよ。こいつが寂しがるから」
「「はい。」」
私達はテレポートでビギニングシティのギルドに帰った。
友達に読みにくいと言われたので改行を全話してきました。
読みやすくなりましたか?
いつも読んでくれてる方目を通して頂いてる方ありがとうございます(*´▽`*)