12話 自己紹介
「由香…?これちゃんと内容見た?」
「うんもちろん。」
「じっじゃあどうしてこんな難しいクエストなのよ!」
「えーだって冒険者の人達に一緒に来ない?魔法試したいでしょって言われたもん。」
魔法を試す?なんで知ってるんだ?
まぁ私が掲示板に貼ったしありえなく無いか。
「ちなみにどんな人達なの?」
「人数は16人で平均レベルが450くらいだから問題ないよ。」
え?平均レベル450…?聞き間違いかな?
いやそんなことないだろうバリ強さん達じゃないですか。
それなら断る理由もないし安心して魔法を試せる。
そんな強い人たちがなんでこんな初心者の街にいるのだろう。
王都やベルツオーツとかいう悪魔の軍勢だったか魔王の軍勢との最前線には いてもおかしくないレベルだろう。
まぁ今回のクエストで簡易パーティーとはいを組めるのはいい事だ。
上級者の戦い方を学べるチャンスだからね。
「あと10分後に馬車が来るってさ。アイテムとか装備大丈夫?」アイテムか…トラップ…なんて使わないか。ポーションと簡易結界を買うことにした。
簡易結界は半径2mの球体の空間を5分あらゆる攻撃を無効化できる優れものだが1個10万オシリスもする高級品だ。まぁこれを使えば安心してポーションを使えたり回復や休憩ができる。
爆煙龍はここから3時間から4時間馬車を走らせたところのアウトバイガント砂漠にいる。
深夜クエストだがもしかしたら1日クエストになるかもしれない。
まぁ魔法を試せるのは嬉しい。
それも実戦で。
アウトバイガント砂漠には要求レベル120くらいのモンスターもうじゃうじゃといるらしい。
MPポーションも大量に買っておいた。
これは持続回復型ポーションで10秒で5パーセント回復が10分くらい使えるまぁまぁいいものだ。
そしてこれのいい所は重ね使い出来るのだ。
重ねて使えば常に回復するし常にMAXを維持することも可能であるのだ。
簡単に言えば魔法打ち放題だ。
それより16人のメンバーを見ていない。どんな人なのだろう。
「由香、メンバーってどんな人達なの?」
「んー強そうな人達とあの変態」
げっあの変態ってまさか…
「ねぇ…まさか…その変態って…」
「そうあのロークズさん」
あれ?確かあの変態の名前ってロークスじゃなかったっけロークズって聞こえたのは気のせいだろうか?
試してみよう。
「ねぇあの変態ってレベルいくつなの?」
「ええっとねロークズさんは380ちょっとらしいよ」
確定した。由香はあの変態をクズと呼んでいると。
まぁ実際発言クズだったしまぁいいか気にすることではない。
馬車が来た。
18人は2つの馬車に別れて乗ることになった。運の悪いことにあの変態と同じ馬車になってしまった。
まぁ他の冒険者さん達もいるし襲われたりすることはないだろう。
お互い自己紹介することになった。まずはあの変態からだ。
「俺はルドルフ・アーミラス・ロークスだ。マジックアーチャーをやっている。千里眼とかで遠くの敵も撃てるぜ。ランクは382だ。この中だと低いかな?まっよろしくな。」
あー関わりたくない…こんなのとあと数時間同じ馬車とか…帰りは変えてもらおう。
次は優しそうなお姉さん2人だ。
「私達は姉のスペシャルヒーラーウィザードのアルバツーン・ルーツと」
「妹のアタックヒーラーウィザードのアルバツーン・ラートです。」
「ヒールは任せて!あと私ザオリクもリザレクションもどっちも使えるから死んでも大丈夫!」
「私は10キロ先の飛行モンスターなら大抵の攻撃は当てれるから足止めが出来るしキュアが使えるから少しの怪我なら私でも治せるわ。」
「「頼ってくれていいわよ。」」
レベルは…まぁいいかウィザード職は上がりずらいから言いたくないのだろう。
次は大剣を持った男の人だ。
「ふっ私の番か」あれ?なんか悪い予感がする…。
「私はサーモス・ルティナ・アルヲダートだ。私のこの大剣には|ブルーブロッサムパープルチェリー《青薔薇の紫サクランボ》という名前がある。」
うわっクソだせぇ。
「まるでこの私のように美しい青がよく似合っているだろ?」
確かに装備一色青色系統でそろっているが似合ってるかと言われると微妙だ。
「まぁ僕の戦いを見て惚れないでくれよ。人気者もつらいぜ。」
うぉぉぉぉぉぉぉナルシストうぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ私は絶対無理なタイプだ。
次は小柄でダガーを腰にさしている女の人だ。
「私は西山紅炎、転生者です。職業は|忍びでランクは428です。このダガーはマジックダガーで悪魔属性や人害ドラゴンには有効な攻撃が出来ますがダガーなので近接戦闘のみなので今回は皆さんの攻撃で、気を引いているうちに攻撃を出来たらします。よろしく。」
日本人か?仲良くしよう。
いやこのクエストが終わっても一緒にパーティーを組んでみてもいいかもしれない。
次はさっきから無言でライフルを磨いてる男の人だ。
「ん?俺か俺はロンド・ルッツ・ヤーマンだ。職種は見ての通りマジックスナイパーだ。よろしく。」
銃に詳しくない私でもこれは強いと思う感じの銃を持っている。長さは2メートル弱で銃身がとても長い銃というのは分かった。
次は私達の番だ。
「私は青葉由香です。一応転生者です。まだ転生してから1週間も経ってないのであまり活躍できないかもしれないですが精一杯頑張らせていただきましゅ。」
噛んだ…最後で噛んだ。惜しい。でも可愛い。
「私は氷川楓です。私は由香と一緒に転生してきました。一応ナイトなので前衛で出来るだけのことはやってます。お願いします。」噛まずに言えた。
最後は昼間からお酒を飲んでいたドワーフのような人だ。
「俺はドールン・タインだ。タインとでも呼んでくれ。職種は盾剣士だ前衛を務める。俺の盾と体はとても強い、だから安心してくれ守ってやる。ちなみにレベルは896だ。この街では1番かもな。まぁよろしく。」
え?この人いまなんて言った?896…?
化物クラスじゃないですか。
王都の魔道超特化型精鋭騎士の第1選考基準はランク850だがそれも超えている。
なんと信用の出来る人なんだ。
どっかのただの変態とは違うな。
この人の近くで戦おう。
これで全員の自己紹介は終わった。
あとはもうひとつの馬車にどんな人達がいるかだ。
まだ朝方ということで到着までみんなて仮眠することにした。
いきなりドラゴンと対峙!心強い仲間がいる!しかし何が起こるかわからないこれが冒険の楽しいところ