10話 私だって出来るんだから!
私は目が覚めた。
しかし外は暗かった。
確か宿に帰ってきたのは午前3時か3時半くらいだと思う。
スクリーンを確認してみると5月22日3時53分の文字があった。
どうやら私は初めてだったからか微量の酒で酔いつぶれてまるまる1日寝過ごしたようだ。
隣を見たら由香が居ない。
私の枕元に書き置きがある。
«ちょっと深夜クエストに行ってくるから朝方には帰ってくると思う。»と書いてあった。
しばらくすると由香が帰ってきた。笑顔を浮かべている。
「ねぇ聞いて楓!私ギルドでもヒーラーの才能あるって言われたの!それで深夜クエストに行ってケモドラゴン狩りについて行ったの!私大活躍!凄いでしょ!レベルも53になったの!という事で私疲れたから寝るね。おやすみ。」
由香はクエストを頑張ってきたそうだ。
私も朝クエストに行ってこようかな?そういえばレベルとかあったな。
私はレベル72 スイカ狩りで経験値を大量に獲得した。それにより一気にレベルだけは中堅冒険者クラスになったわけだ。
由香はスイカ狩り後で見た時確か20ちょっとだったはずだ。30くらい一気に上がるなんて何をしたのだろ。
ちなみにウィザードはレベルの上がりにくい職種の一つである。ウィザードは戦闘の最前線には不向きで後方支援か迎撃しかやることがないはずだ。
前衛職の私はレベルの上がりやすい職種でもある。由香に追いつかれる訳には行かない!
私も頑張らないと!
私だってやれるんだからね!
私は1人でギルドに向かった。
今は大体6時くらいだ。まだ人はまばらで掲示板にはたくさんの依頼用紙がある。
«水棲モンスター ギルダードの討伐 要求レベル25以上 3〜4人推奨»という紙を見つけた。
25なら余裕で超えている。
1人で十分であろうと思いそのクエストを受けることにした。
基本情報として書かれていたのはギルダードは水棲モンスターでありながら陸上でもある程度は活動可能だから陸に持ち込んでも勝てる訳では無いということと形はカバのような見た目とワニのような鱗をもつモンスターで陸上では秒速4メートルくらいで走れるから50メートル走なら12〜13秒ほどで走る速さだ。
それにレベル45程の冒険者の使うある程度の強さの剣や大剣なら1太刀で終わらせれるとのこと。
報酬は1万5千オシリス。場所はビギニングシティー郊外の湖で50メートルプールくらいの大きさしかないランドン湖という湖というか大きな水たまりだ。
クエストを受けてから5分後馬車が来た。
馬車で20分程度揺られランドン湖に着いた。
馬車はドラゴンと違いクエストが終わるか終業時間の6時までは居てくれるそうだ。
ギルダードは日光浴以外は水中にいるので狩るには陸上に引き上げたほうが戦いやすい。
毒を入れれば簡単だろうがここの水は農業に使われる水らしい。そんなことをすれば即逮捕だろう。
呼び出す方法は餌の鶏の肉をヒモに付けて湖に浮かべると浮いて来るらしい。
浮いてきたら鶏の肉を、引くとついてくるからそれで陸上に誘導するとあがってくるとのことだ。上がってきたら戦闘開始。
私はまず餌の用意に取り掛かる。
しかしそこで予想外の自体が起きた。
なんとギルダードがこちらに向かって泳いでくるではないか。
私は剣を手に取りファイヤーブレードを発動させた。
水棲モンスターなら電気攻撃は有効だろうと思いショックを発動させた。ショックは細い雷が落ちる魔法でギルダードには有効だったようだ。
ショックでギルダードは倒れた。
ゴブリンの時みたいに倒しきれていないと困るので私はファイヤーブレードを発動させた金剛王の剣でギルダードに近づいた。
様子を確認して殺されても嫌なのでちょと離れた場所から剣を振りギルダードを真っ二つにした。
これでクエストは終了。
意外と早かった。7時か7時半くらいには帰れそうだ。
鶏の肉を片付け馬車に乗り帰った。
馬車は乗ってるだけでいい。
楽だ。
私はギルドに着き報告をした。
どうやら1人でギルダードを楽々狩ってきたのは私が初めてだとか。
報酬の1万5千オシリスを受け取って朝食を取る事にした。
今日の朝ごはんは、ヘルシーに人参リンゴミックスジュースとヨーグルトで簡単に済ませた。
値段は500オシリスくらいでお手頃価格だ。
私は由香の待つ宿にひとまず帰ることにした。
アクセス数も増えてきて嬉しく思います。読んでくれてる方こんなストーリーいんじゃない?ここはこうした方が面白いんじゃない?とかいう意見があれば教えて欲しいです。参考にさせてもらったりするかもしれません。
時間は不定期ですが毎日更新していく予定です。