9話 ゴブリン
意外と洞窟の中は広く剣を振り回しても問題のない広さはある。
念の為由香もダガーを借りてきている。
まぁ近くにいるやつをとっ捕まえてさっさと帰る予定だったからお守り程度として持ってきた。
しかし入口から10分ほど歩いたがゴブリンの姿はない。
足跡は何度か見かけたがそこにゴブリンの姿はない。奥にいるのかな?
それから歩くこと20分やっとゴブリンと思われる姿を確認した。
私達は今岩陰から見ている。
今見えてるゴブリンは2体だ。
よしあの2体を確保して帰るかって思って飛び出したら…ほんとにゴブリンは弱かった…飛び出しただけでショック死してしまったのだ…。
これは生け捕りは難しいわけだ…。
まぁこれは…10体狩って持って行こうかな?とりあえず進むことにした。
影から飛び出すだけでバタバタと倒れて行くから檻に次々と入れて気づいた時には20体になっていた。
洞窟に入ってから1時間ほどで集まった。
これを持っていけばクエスト完遂する。
さて戻るか。意外な楽なクエストだ。ほんとに初心者向けのクエストだ。
また30分程かけて洞窟を出てドラゴンにのり地図にある研究所へ向かった。
研究所は小さなプレハブ小屋のようなところだった。
コンコンコン
「「おじゃましま〜す」」
「はーいゴブリン持ってきてくれたのかな?」
「はいここにあります」
私達はストレージからゴブリンの入った檻を出そうとした。
そこで違和感を感じた。
うそっ…動いてる…。
「あっあの…これです。」
ゴブリンの入れた檻を差し出した。
そこにあったのは…檻の中で動きギャイギャイと泣いているゴブリン達だ。
生け捕りに成功…してしまったのだ…。
ショック死したと思っていたのは気絶しただけで生きていたのだ。
それを見た研究所者は「ごっゴブリンが生きてる!?
しかも沢山!こっこれは報酬を弾まねば!
これで研究が大幅に進む!これでゴブリンの生体とかを観察もできる…ゴブリンの女神かああ嬉しい」
いやゴブリンの女神とか言われても嬉しくないんですけど…まぁ喜んでるしまぁいっか。
「これで依頼達成ということでいいですか?」
「あぁもちろんだ!君たちはとてもすごい人達だ!ありがとうありがとうあぁ感謝しきれない!」
もう帰っていいかな?と思ってると研究者が台車を使って金塊を持ってきた。
「これは私のできる感謝の限りだぜひ受け取ってくれ。」
「いやいや流石にこれは受け取れませんよ。」
これは受け取れない。だってサイズがとんでもなく大きい。
これは恐らく1億オシリス程はするであろうサイズだ。
「これは私の持ってる金塊の1番大きい1400立方センチメートル級のものだ世界にもあまりないサイズだ。
天然掘り出し物ではないがこれは滅多にないサイズだ。
君たちはそれくらいの働きをしてくれている。」
いや無理だ、恐らく素直にストレージに入れてしまってもいいのだろうがゴブリン20体とこの金塊はあまりにも価値が違い過ぎると私は感じた。
この研究者には対等もしくは足らないのだろう。
しかし受け取ることは出来ない。
「あの依頼用紙に書かれていた500オシリスを頂ければそれでいいです。」
「むっそうなのか?5000オシリスなんかでは足らない働きなのにまぁ君たちがそれでいいと言うのなら」そういって差し出す5000オシリスと檻を受け取った。
「研究頑張ってくださいね。」
「研究結果の報告楽しみにしてます。」
「あぁ頑張るよ!ありがとう。」
クエスト完遂だ。私達はドラゴンに跨りビギニングシティーのギルドへ報告へ戻った。
報告でゴブリン20体を生け捕りにしたことを伝えるとギルド中が大騒ぎ。
今日行われる予定の私たちのパーティーはゴブリン20体生け捕りの報酬としてギルドが全額支払うことになっていた。これはいい事だ。
夕方の6時頃にパーティーが始まった。
豪勢な料理や高そうなお酒が振る舞われた。
この世界ではお酒は何歳からでも飲んでいいがそれによる自己や事件は100%自己責任というものだ。
まぁ私も飲んでみることにした。
レッドホグ・クリームスパークリング・ワインというものを飲んでみることにした。
このお酒はアルコール度数は低く1%程で中学生の私たちでも軽く飲める程のものだった。
歌ったり踊ったり騒いだりしているうちにいつの間にか朝の3時になっていた。みんなはそこで寝たりしていたが私はさっきまで寝てた由香を連れてい宿に帰ることにした。
なかなかこの世界悪くないかも。そう私は思いベットに入った。
昼まで寝ていたのに宴会のおかげですぐに眠りに入ることが出来た。
無事にクエストを終わらすことが出来た。明日は少し難しめのクエストに挑んでみようかな?
読んでくれている人が増えたようで嬉しいです。頑張って作っていきたいと思います!