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人であるゴブリンであるが人を所望する  作者: 頑張るポチ(๑•̀ •́)و✧
第一章 人間化の法
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第四話──仇討ち?いえ返り討ち──

ちび魔『短いかもしれないっす』


────ドゴオオオオオオッ!


街中ではなく、街のすぐ近くに爆発音の原因である魔法の痕跡を見つけた。数々の冒険者は事情を理解できていなかった。それもそうだ、僕がやっちゃったからね。


『恨みでもあるんですかねー』


ちびっこ魔道士がその容姿を思わせる小さな声でぼそっと言った。

その通りだよ、と心の中で思いつつリンさんに語りかける。


『あれはきっと......』


『えっ!仇討ちですか!?』


『少し小さな声で言ってくれるかな?』


みんなに聞こえるように彼女が大声をあげてあまり言って欲しくないことを口にしたので思わず焦ってしまう。


『えーと、誰に対してなんでしょうねー』


あえて上から目線で(僕からしたら下からの目線だけど)僕を見ながら同じく大きな声で聞こえるように言った。


『まさかお前か!』


『魔物が魔物をおびき寄せるなんて!よくもひどいことを!』


((魔物が魔物をおびき寄せるって聞いたことないんだけど、それと今さっきまで散々ひどいこと言ってたのはどちら様ですか?))

と、少し意見を述べる。目の前には煙が立ちその向こうに大きな影が映し出される。

体長はちびっこ魔道士の四倍程度、横は三倍程の至って普通の魔物であるゴブリンだった。緑の薄気味悪い皮膚と色鮮やか、でもない斑点が斑に帯びている。


『ヨクモ下僕をコロシタナァッ!!仇討ちに来たぞぉ!』


少し掠れた大声で轟いた声でいくつもの冒険者が違和感を覚えた。そもそもゴブリンは人語を喋らないし、あんなに大きな声を出すこともない。体格的にはゴブリンだが、多分これは────


『あれはUMAだねー。見たことがない。』


左手を口元へと当てうーむ......と考え込んでいるちび魔からの答え。

【他の冒険者はこれを知らない。】

と同時に

【この魔物が相当の馬鹿者ということも知らない】

本来はまだ、【バレてはいけない】のだから


心の中で意味深なことを呟き、再びゴブリンらしき喋ることがバレてしまった魔物へと目を向ける。


『ドイツカラヤッテヤロウカァ?デテコイ!下僕共!』


地面に手を乗せよくわからない言語を発した瞬間、魔法陣が浮かび上がり数々の下僕が出現した。

流石にこの量はきついな......と思う焦燥とたかが一匹殺されたくらいで仇討ちという愚かさと。

((まぁ、一匹で来るとは思ってなかったけど、数百となれば話は別。))

人混みの中を駆け抜け先頭に立ち、冒険者に指示を出す。


『ここは私に任せてくだ』


『どういうやつから知らんが放っておくわけには行かないなぁ!』


『そーだそーだーやっちまぇー』


厳ついツラを見せる男性とちび魔の便乗で冒険者たちのスイッチが入った。

数々の剣戟が迸り、人混みに飲み込まれそうになった。何とか脱出しリンさんに声をかける。


『後ろで支援しようか』


『えーと......これはどういう状況ですか?』


『ちょっと予想外の展開』


ほぼ全員が攻撃系らしく支援は二、三人だけだった。


『ディフェン、オール、コール』


ほぼ全員の周りに煌めく守護膜が張られる。


『ディフゥール、オール、コール』


次に敵全体の弱体化と、味方の攻撃に敵を弱くする効果をつける。


『ディファビム、サムタイム、コール』


光線レーザーによる援護射撃をセット。


『オートヒール!』


リンさんは持続回復を続ける。

支援はほぼ万全となっている冒険者側と支援など皆無な魔物とは歴然の差だった。冒険者たちは微かな傷は負いつつも守護膜に守られたり持続回復オートヒールによって何事もないように戦っていく。

荒らげた声を持つ魔物の主は出来る限りの速さで下僕を生み出しているが切り倒される速さがまさっており決着がつくのは時間の問題となった。


『仇討ちと言っていましたねー。違います。返り討ちですよー?』


闇魔法で応戦しているちび魔。少し表しにくい魔法を使っている。疲労困憊とした魔物の主ももう、気力が残っていないのか魔法陣から手を離した。


『ナゼコンナニツヨイノダ!キイテナイゾ!』


『聞こうとしてなかったんだろぅ!』


人間の大きさを軽く上回る斧を振り回しながら巨漢が答える。

巨漢さん、それ、合ってますよ。


『残念でしたね。(作者の都合上)もう終わらせます。ディデット、ワン、コール。』


魔物の頭上にいくつもの槍を出現させ脳天を貫く。最初からすればいいじゃんと思うかもしれないが......まぁ、色々あるんです。


黒い光を爆散させながら断末魔も聞こえず魔物は悲しい終わりを告げた。と同時に下僕の処理も終わったようだ、剣戟の音も収まっていた。


『そこのゴブリンさん。なかなかの補助でしたよー?』


ちび魔がお褒めの言葉を口にする。


『ひどいこと言って悪かったなぁ。ほんとにすまんかった。』


巨漢さんもお詫びの言葉を口にする。

それからずっとお詫びの嵐が続いた。中には、もう1度皮膚を見たいと言ってくるものも多く何度も服をヒラヒラとさせた。


『ゴブリンの皮膚としては綺麗ね』


『お前ほんとにゴブリンか?』


と、次々に口にする。いやぁ、補助魔法しといてよかった...。


『シャア!改めて宴会じゃあ!』


『オーーーーッ!』


集会場へ駆け出していく冒険者たちを後ろで傍観しながらリンさんに視線を向けた。リンさんはニコリと笑っていて思わずこちらもにこりと笑う。


『良かったですよ。回復魔法』


『そんなことないです。私オートヒールしかしてないので』


『そんな事ないっすよー。仲間に入れてほしいぐらいです』


『へっ?』


『えっ、いや、だから仲間にしてほしいなぁー...って』


『今までのお詫』


『すいませんッスすいませんッス!謝るから仲間に入れてほしいっすー!』


慌てるちび魔を面白がりつついいよ別にと口にする。


『────あと、ちび魔って言わないでほしいっす』


※※※※※※※※


すごいなぁ。と私はずっと思った。魔力が切れてもおかしくないのに平然と全体魔法をかける静夜さんがとてもカッコよかった。私も頑張らないと、と思い今使える中でかなりいい魔法を唱えた。そしたら、静夜さんが褒めてくれた...。


『ウフフッ......』


ニヤニヤと笑みを綻ばせる。


『何にやけてるんですー?』


『えっ!べ、別に〜......』


『...ほほう』


ちびっこ魔道士さん。クロネルさんは分かったような顔をして私は少し恥ずかしかったです。


※※※※※※※※


『お前はどこ出身なんじゃ?』


巨漢さんこと、ゴウフさんが問いかける。


『それは秘密です。というより言ってもわからないと思います』


『じゃあどこに住んでるの?』


隣にいた魔導師が問う。


『向こう側です』


指さした方向は出口だった。首を傾げる魔導師さんに変わってクロネルさんが口を開く。


『まーまー、そんな事より飲みましょー』


酒を注ごうとするネルさんを止めつつあの魔物について考え込む。


『────えっ!そんなことがあったんすか!?』


考えこもうとした時、ネルさんは大声を出した。


『どうしました?』


『すこーし、こっちに来てもらえますー?リンさんと一緒に』


ネルさんの表情は、冷や汗をかいていてどこか申し訳なさそうだった。



クロネル『クエストだと思ったか!残念 無念 また来週~』


作者『いや、すぐ次出すから』

クロネル『(´・ω・`)』

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