表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/47

17

「サンキューな。マジで助かるわ。姉ちゃんうるさくてさー」


やれやれ。

まあ手伝うって言っても、俺がメインで動くわけでもないし、ユースケもいるしな。なんとかなるだろう。

 それにしても、ユースケのお姉さんって一体何者!? なんでこんな玖珂らむ子ちゃんのグッズ持ってんだよ。

 

「マジでありがとな」ユースケがこんだけ感謝してくるって事は、ユースケの姉ちゃんってよっぽど怖いんだな。

 姉とかいう存在は憧れるけど、そんないいもんじゃないつーのは本当なのかもな。


「つーかさー、お前の姉さん、なんでそんな玖珂らむ子ちゃんのサインとか持ってるわけ? コネってなんだよ」

「俺も詳しい事は知らねえけど、もっといっぱい持っているような口ぶりだったぞ。お前が手伝えばもっともらえるんじゃねえ」


な、なぬっ!? 玖珂らむ子ちゃんグッズがまだまだ出てくる可能性大だとぉお!?


「欲しい! 他にもって、他にもなんかあるのか? まだ全部出しきってないってことか? プライベートお宝写真とかさ温泉に入る3秒前とか」


 あーいかん、いかん。考えただけで、ゾワゾワする。つーかこの調子だと、いつまでもそれでつられそうな気がせんでもないのだが……。

 まあ、こんなお宝がもらえるならいいのかも? なんてな。マジでこの色紙部屋に大事にかざっとこ。いや、鍵付き引き出しに大切にしまうことにしよう。

 夜に俺とらむ子ちゃんが触れたこの色紙でお楽しみを――ムフフ。

だって、サインが書いてあるってって事は、この色紙のどこかに触れてるんだろう。そんなの両手ですべての面をスリスリするに決まってんじゃん。

 つーか、頬ずりすべきか!?(←変態)


「そんなことよりさ。早見さんの裸もみれたりとかするんだよな。 それで、なんだけど、あのさあ、ここ、どれくらいのカップでどんな形か教えてくれないかな?」ユースケがニヤニヤしながら言ってくる。

この顔はやらしいこと考えているな。


「一体なんの質問だよ。お前は! この野郎」

「頼む。お前なんかその左手で授業中に沢山見てるんだろ。羨ましすぎるだろうが。頼む、教えてくれ」

「無理」


 早見さんは学年一番の美少女で、頭も性格もいいで有名で俺たち男の間ではアイドル的存在である。

 正直、俺だって早見さんの裸が見たいに決まっている。当たり前だろ。

 だが、しかし、俺の心にも理性というものがある。それが俺の好奇心を抑制している。


 もしもそんな事をした暁には、どんな顔をして早見さんと話したらいいのか見当もつかないだろ。

 そんな事をしてしまったら、きっと罪悪感に苛まれるだろう。

 正直なところ言うと俺も男だろ? いい能力もらったかもとか少しはあるよな。でも問題はこの力が周囲に知られたときなんだよな。


 指田君のスケベ―とか見てもないやつに限って言ってきそうだしよ。


「分かったよ。じゃあ早見さんなんて贅沢な事は言わないからさ、あそこにいる女子でもいいからさー」と言うユースケの指さす方を見ると、そこにはクラスで二番目に可愛い女の子の姿があった。


「馬鹿かお前」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ