表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傭兵団の朝は早い  作者: 珠江 優貴
第1章 旅立ちの日
5/43

星観の間

ファンタジーです。

=王宮訓練所=


カキンッ

甲高い音がしたと思えば、一本の剣が鈍い音を立てて、土の上に落ちた。

『まだまだ、甘いなやはり女の力では、そんなものか』

いやらしく笑う瞳に、嫌悪感を覚えながらも自分の力の無さに、地面を思い切り殴った。


鍛冶屋で3人で話してから2年の月日が流れ

私は18歳になり王宮であらゆる勉学に励みました。

周りからは国の為、国民の為と言われてきましたが、私の心には響かず

勉学は知りたい欲求から、手を付けてしまった感じでした。


剣術もその一環で始めてみましたが当時、私を悩ませている試練の1つでした。

男達には、もちろん力があり、私にはそれを受け止める力がない

受け流す方法も考えてみましたが、そんな芸当、場数を踏んだ歴戦の代物

剣術をはじめて2年も経っていない私からしたら、見よう見まねで出来る技では無かったです。


しかし、負けている訳にはいかない

女だからと生まれて初めて馬鹿にされて、怒りがこみ上げてきたからです。


私は考え事がある時は、自室ではなく、王宮の【星観の間】と呼ばれている部屋に行く事が多く

この部屋は、天井がガラス張りになっていて、名前の通り、夜になれば

星空を一望できる部屋になりました。


あまりこの部屋に来る人も少なく、いつも一人で星空を眺めている内に、頭の中がスッキリして

悩んでいた事が解決する事が多々ありました。


ですが、今回の悩みはしぶとく、どうしても剣術で勝てない・・・

私がうなり声にも近い声で嘆いていると、遠くの方から鈴の音が聞こえてきました。


鈴の音は、どんどん近づいて来ましたが、音が鳴るだけで姿がどこにも見えず

耳をすませば、ガラスの外から近づいて来ていました。


怖くなってきた私は、急いで部屋から出ようと扉に走りましたが、次の瞬間

目の前の扉が無くなっていました。


その場にへたり込む私に、鈴の音は容赦無く近づいてきて

とうとう真後ろまで来ました。


振り向く勇気も無く硬直した私に、鈴の音は

『よう!久しいな最近来なくなったから寂しかったぞ

久々に人間の前に姿を現したから、どんな姿が良いか判らんかったぞ!』

聞いた事が無い声だが、相手は私の事を知っている

恐る恐る後ろを振り向いてみると


鎧を纏い、腰に剣を携えた小人が立っていました。

今までに見た事がない生き物だった為、凝視してしまい

小人に剣の鞘で殴られ、我に返りました。


『あなたは一体誰なんですか』

私の第一声は忘れることも出来ない、このセリフでした。

小人は腕を組みながら自慢げに答えました。


『俺の正体は・・・』














最後まで読んでいただきありがとうございました。

ご意見など頂けると参考にさせて頂けるので

是非よろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ