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5話 友達が出来た!?

私は今日も屋上に居る。

自分の中でもう日常化してきていた。

涼花と一緒にいることが当たり前のように。


「そういえばさぁ…明菜って友達居ないの?」

「何?突然…居ないけど」


無言の中、食事に専念していたら急に話かけてくる。

というのも、最初は会話しながら食べていたのだけど、夢中になっていたらお昼ご飯全部食べずに終わったからなんだよね。会話してると中々食べが進まないから。…アハハ。


「いやぁね、あたしがずっと明菜のこと独り占め出来るのが嬉しくて」


涼花は喜色を浮かべながら私に言ってくる。何?嫌味ですか?

どうせ私なんて一生友達なんて出来ませんよーっだ。

唇を尖らせてそっぽを向く。


「冗談だよ冗談!ごめんって!……でもその表情は凄く可愛い」

「え?最後何か言った?」

「いや!なんでもないよ!うん!なんでも!」


聞き取れなかったから聞き返しただけなのに、何この反応?

涼花は首を激しく横に振っている。

てか、そんなに振ったら痛いでしょ。

でも嬉しげな声だ。





〜放課後〜

図書室に用があったから最後まで教室に残っていると、先生から何故か仕事を頼まれた。

同じく残っていた、鈴木花純と。

ちくせうぅ…。

こういうのは先生の仕事でしょ?

生徒に押し付けないでよ…。


「半分にして持とうか」

「うん…」


資料室へと運ぼうと廊下を歩き始める。

日はまだ降りきっていなく、日差しが窓から燦々と差している。

人は少なく靴音が廊下に響き渡る。


隣にいる鈴木さんが息を吐く音がする。


「青木さんは…さ、もしかして図書室に用があって遅くなってたの?」

「あ……えと…その……」


まさか話し掛けられるとは思わなくて、言葉が詰まってしまう。

何分クラスメイトと話すのは久しぶりだから。

最近は涼花と話しているけど、改めて馴染みの薄い人の面と向かっての会話は厳しい。

でも、このままずっとこれで生きていくのは辛い…かも。

だったら変わらなくちゃ…。

涼花とは初対面でも話せたんだから。


「うん、そうだよ」


よし!言えた。まずはこれで十分、うん。応えられるだけでも第一歩でしょ!


「そっか。…その、この本が好きっていうのはある?」


あれ、まだ続くの?

えと……えぇと。

相手の目も見ずに、目線を彷徨わせながらも応える。


「その私はライトノベルとかだから……」


小さな声でモゴモゴさせると、相手は聞き取れたようで。


「そうなんだ、わたしも好きだよ。面白いよね、そういう本」

「うん…」


鈴木さんは無言が嫌いなのか、何だか頑張って会話を続けていくようだ。


でも、そんなに遠くない資料室に辿り着く。

会話は途切れ、また沈黙する。

プリント類を適当に置いて出る。


「ねぇ、この後図書室行くでしょ?わたしも一緒に行っていい?」

「う、うん。いいよ」


まさか、鈴木さんと一緒に行くことになるとは…。





〜図書室〜

図書室に着き、本を返却する。

図書室の利用者は少なく、閑散としている。

時折誰かの本の捲るページ音が聞こえるだけ。


「青木さんはもう借りる本決めてるの?」

「えと、うん」

「そっか」


私は借りたかった本棚に向かう。

鈴木さんも付いてくるようで、後ろから歩いてくる。


「へぇ、こういう本を読むんだ…」


今回私が読む本はファンタジー系だ。

夢や理想があって憧れるよね。

魔法とか扱ってみたい。


図書室だからか鈴木さんとの会話は少ない。

こういう時なんて話したら良いんだろう?

えぇと、そうだ彼女にも好きな本があるか聞いてみよう。


「えと、鈴木さんは好きな本はあるの?」


鈴木さんは質問されると思っていなかったのか、目を瞬かせている。

次第に笑顔になっていき嬉しそうに話してくる。


「うん、わたしが好きなのはホラー系なんだ。勿論、ライトノベルとかファンタジーも好きだけどね」


その後も好きな本について長々話しているので耳を傾けた。

……ホントに長いな?


「ねぇねぇ、わたしと友達になってよ。青木さんとは気が合うと思うんだ。本好きで一緒でしょ?わたしの周りって本好きが居なくて…。だから色々話せたら良いなって…ダメかな?」


鈴木さんは不安げな顔を私に向ける。

でも、私には願ってもないことだった。

友達だなんて…。中学以来だ。


中学生の時は小学生から仲が良かった子がずっと一緒だったから気にしなかったけど、彼女と別れた途端、友達ってどうやって作るのか分からなかった。


彼女とはいつの間にか友達になってたから……。

高校で別々になれば、この有様だった。

友達が一人も出来ない、生粋のボッチ。


そう、彼女以外は友達と言える人が誰も居ない。

皮肉なものだ。


「うん、いいよ。友達になりたいな。」

「ホント!?やった!じゃあ、明日もまた話そうよ!」

「う、うん」


鈴木さんは私の両手を掴んで、目をキラキラさせている。


(勢いが凄いなこの人も…)


涼花といい、鈴木さんもグイグイ来そうだ。

でも涼花程じゃない、涼花は顔を一気に寄せてくるから……。


それにしても、まさか今日が高校にして初めて友達が出来るなんて。

嬉しい、人と話せるだけでもありがたいよ。


それに、涼花にもうボッチじゃないことが言えるし。

涼花、私に友達が居ないこと意地悪く言うんだもん。

事実だけど、全くもって酷いよ。


…………。

友達が出来るの、彼女のおかげだけどね。

本当に涼花には感謝してる。

涼花「今回はあたしが担当だよ!

次回予告!友達の輪に入る!?

……そっか、友達出来たんだね。

会う頻度減っちゃうのかなぁ?

………………あっ、次回もよろしくね!」

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