うそつき南雲
南雲くんの感情を取り戻すはなし
<あらすじ>
デスゲームで生き残った俺は異世界へクラス転移。だがそこは異世界者を極端に嫌う場所であった。
さらに呼び出した王女はなにやら魅了の術を使っているようだ。
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俺は泥のように眠った。異世界という地でありながら快眠だった。
「いつまでもエドに頼る訳にはいかねぇな」
2日ほどエドと異世界の情報について聞き出しながら過ごした。エドは勇者嫌いではあったが身分不明の俺に優しいやつだった。いつまでも甘えるわけには、と思い立ち仕事をもらうことになった。
「なあ俺でも出来る仕事はあるか?」
「んー申し訳ないが俺ぁそんなに人脈があるわけじゃねぇんだな」
エドの返答はあまりよろしくないモノだったが良い情報も得た。
「代わりに仕事仲介人を紹介してやるよ。中抜きされまくってるから金は期待出来ねぇが」
「助かる。いつまでも世話になりっぱなしには成りたくないからな」
なんてことで仕事仲介人を酒場に来てもらう約束をしてもらったんだが…どうやらそれらしき人物は見当たらない。こういうのは…
「おいそこの黒髪」
むさ苦しい男が定番。ちなみに黒髪はたぶん俺のことだ
「聞こえんのか?クラウド」
聞き違いであって欲しかった。眼の前には幼女が俺を呼んでいたから
「えっと、仕事仲介人の…」
「エルリック、エルとでも呼べ」
なんで偉そうなんだこの幼女?は
「よ、よろしくお願いします」
「これが仕事だ。この紙を仕事場に持っていって印を貰えば報酬を与える」
「では頑張り給え」
…
…
「なぁエド。あの仲介人って」
「見た目か?仕事はキチンとやるやつだぞ。あと長寿の種族だから身長とか貶すなよ」
やっぱり謎だ。長寿の種族は良いとしてなぜ幼い姿のままなんだ?不便になるのに
そんなことを考えつつ仕事場に向かう。
着いた場所は町工場のような場所だった。ここだけ切り取ると異世界には到底思えないほどに
「すんませーん。エルの紹介で仕事に来ましっ?!」
筋肉質の長身の女性だ。ドムっドムっなんて音が聞こえた気がする…
「…アァ?詐欺?愛想の能力??なにもんだお前」
「?!」
予想もしてなかった他人の素性を見ることの出来る奴が居るなんてこと。かなりまずい、言い訳をーー
「いやいじめられっ子?はぁなるほどな。仕事教えてやるよ」
どうやら勝手に解釈してもらった。助かったのか?はギモンだが
「クラウドって言います」
「そうかいじめられっ子。きつくても逃げ出すなよ」
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仕事内容はバケツに入った金属を指定の場所まで運びまくる簡単な仕事。久しぶりに人間っていう生活だ。
「ほら印。よく頑張ったないじめられっ子。いつでも相談に来いよ」
仕事中もいろいろきにかけてもらったが…過保護すぎではないだろうか
あと勘違い?されっぱなしだし
「ありがとうございました」
なんて言いながら頭を下げる。これが愛想の原因かよ
「あの子…良いやつだな。仕事と関係ないのに水の差し入れだぜ?」
「(愛想の能力…なぜ持っているんだ?称号のいじめられっ子と関係アリそうだな。プレッシャーに押しつぶされないように手を打ったほうが良いだろう」
話していたのはナゾの能力者の長身女、と工場長みたいな人物
「…途中から声に出てんぜ?惚れたかあのガキに?」
「惚れっ!?馬鹿を言うでない!ただ心配なだけなのだ!」
「(この女は闇を持ってる。人によっちゃあ光の力だが、俺には闇の能力だぜ?
???=鑑定眼(目に入った対象の能力を知ることが出来る)
見えたものを自分の責務として処理する女になっちまったんだ。最低最悪の力だろう)」
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<出来なかったこと>
勇者とバレかける。大橋との物語
<次回>
上記ORエルとの会話。長身女の闇