第10話 受付嬢と話してみた2
「・・・えーっと、受付嬢さん。どういうことですか?」
「マチルダとお呼びくださいませ。リューヤ・ミツルギ様」
「・・・わかった。マチルダさん。これはどぅ・・・」
「マチルダでお願いします。リューヤ・ミツルギ様。」
「わかりました。マチルダ。僕の事もリューヤと呼び捨てで構わない。で話を戻すがさっきの煽りは演技だったってこと?」
マチルダのペースに巻き込まれないように話を戻して流也は改めて聞いた。
「その通りです。リューヤ。改めてあいさつさせていただきますね。私は当ギルドで受付兼スカウトをしております、マチルダと申します。どちらかというとスカウトの方がメインとなりますね。今日はたまたま受付に座っておりましたら、有望そうな方がこちらにいらっしゃったのでこうして冒険者になっていただいたわけでございます。」
「ちょい待った。有望そうってそんな理由で強引に冒険者にしたんか?それにあんな言い方で勧誘なんて、怒って帰る奴もおるでしょう?」
流也は完全に敬語を忘れ、マチルダに詰め寄った。
「それは秘密です。女の秘密は詮索しないものですよ?リューヤ。」
『コノマチルダトイウジョセイハスキル(ジンブツカンテイ)ヲモッテイマス。』
ガイドリングから声が聞こえた。
「人物鑑定?」
ピクッとその言葉にマチルダが反応した。
「スゴいですね。私のユニークスキル人物鑑定を言い当てるなんて、初めてですよ?当てられたの。内緒にしておいてくださいね?」
ビックリしたのだろう、マチルダは周りを気にしながら小声で言った。
「その代わり、あなたの秘密も誰にも言いませんから、ねっ?御剣 流也さん。あなたは元サラリーマンですか?スーツが似合ってますね。」
「っ!!!???」
流也はサラリーマン、スーツという単語が出て来て驚いた。
「今はまだ何も言いません。今日はもう遅いですし日を改めてお話しましょう。そういえば宿も決めてないですよね?でしたらギルドを出てすぐ右側に宿があります。ゆっくり休んでくださいね。それではまた明日こちらでお待ちしています。」
「ちょっ!マチルダっ!」
まだまだ頭の中が追い付いてない状態でマチルダは流也にそう告げ、奥に入って行った。
流也は誰もいない受付の前でしばらく立ち尽くしていた。
マチルダをモブにしようとしてたんですけど、知らん間に謎キャラに仕立ててしまいました。
ちょっと短いですが切りの良いところで。
まだ1日も経ってないのにもう10話か・・・
まとめる才能が欲しい!!