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筆頭侍女

「楽しむという役に立ってるんだろ?」

 ああ、そうですね。

「あなたとの会話にも役立ちました」

「間違いないな。くくくっ」

 男の人が楽しそうに笑った。

 ああ。うん。確かに。私の本好きがこうして誰かを楽しませるのに役に立ったと思うと、ちょっと嬉しいかもしれない。

 役に立てるためにと思って何かに興味を持ったことはないけれど……。

 役に立つと嬉しいんだ。……今度から、役に立ちそうなことが書いてある本も読んでみようかな。

 んー、役に立つ本って何だろうか。というか、後宮に本ってある?妹の話だと、必要な物は言えば用意してもらえるってことだけど。

「鈴華様っ、こちらにいらっしゃいましたか。お待たせいたしました。お仕えする者がすべてそろいましたので」

 名前を呼ばれて振り返れば、背の高い細身の女性がこちらへ速足で近づいてきた。

 振り返った私の顔を見て、一瞬足を止めたが、再び速足でこちらに向かってくる。

 足を止めたのは、なんでかな?目を細めてても髪の毛で隠れていて睨んでいるようには見えないと思うけれど……。

「ごめんなさい、勝手に部屋を出てしまって」

 あの声の主ともう少し話をしていたい気もしたけれど、男の人の声だったし……。

 後宮に男の人がなぜいるのかはしらないけれど、男の人と話をしていたということがばれたらいけないんだよね?

「いいえ。お待たせしたこちらが悪いのでございます。謝る必要はございません。本来なら、到着なさったときには整列して鈴華様を出迎えしなければいけないのですが……」

 本当に申し訳ないといった様子で女性が表情を曇らせる。

「私が早く着きすぎてしまった?」

「いいえ、そうじゃありません……」

 と、激しく首を振って否定されたけれど、女性はなぜ出迎えれなかったのかという理由は口にしない。

 準備が間に合わなかったのか、連絡が行き違ったのか、まぁなんだっていいか。

「私は、黒の宮の責任管理者であり、筆頭侍女の苗子ミャオジーと申します。黒の宮に15のころから10年務めさせていただいております」

「まぁ!10年?ということは、25歳?よかった。年齢が近い人がいて!私、26歳なので、えーっと、よろしくお願いしますね」

 年が近くて嬉しかったのは本当だけれど、よく考えたら結婚もせずに働き続けて25歳になってしまったのだとすれば、あまり年齢のことは話題にしてほしくなかったかもしれないと慌てて口をつぐむ。

 私みたいに、結婚になんら価値を見出せない人ばかりではない。

 苗子さんが、膝を曲げて、私の目の高さよりも少し低くなって頭を下げた。

「よろしくお願いいたします。鈴華リンファ様」

「はい。頼りにしています。苗子ミャオジー

 うん。わざわざ私よりも頭を下にしてお辞儀をするあたり、礼儀もちゃんとしてる人だ。まぁ、責任者になるくらいだから当然か。

ご覧いただきありがとうございます。今更ですが注意事項。

あとがき多いです。あとがきや前書き苦手な方はさくっと飛ばしていただけるとありがたいです。

携帯電話のときは飛ばすのも一苦労で大変だったかと思うのですが、携帯非対応になったので、たぶん、それほどの手間なくとばしていただけるものと信じているのですが……。何らかの事情で読みたくないけど飛ばすのも大変だということがありましたら、教えてくださると助かります。

自分が確認できる環境かでしか確認できないため、こういう場合もあると分からないので。よろしくお願いします。


さて、ミャオジーですが、苗子と書いてミャオジーと読むのですが、漢字の中国語読みサイトで必死に音から漢字を探しました。中国の小学校1年生常用漢字みたいなサイトがありまして。2年生常用漢字とか3年生常用漢字とか……多いな、漢字……さすがに……と思いながら探しました。


まるっと日本語読みカタカナ発音ですが、そこは、その、何となぁくゆるゆる中華ファンタジーということで。ゆるゆると……(´・ω・`)

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