定められた運命
すいません!ヒロインはまだ登場できませんでした((;゜Д゜)まあほのめかすことはできたかもしれませんが(笑)次回には必ず!
自国内に入った。
俺は通行用の結界解除魔石を使用し、入国を果たした。
結界を解除せずに入国すると、結界班に居場所を感知され、すぐに迎撃部隊が出動する。
だが、そんなに万能な代物でもない。
自国から同心円状に広がるにつれて、結界の反応の精度が下がり、国境付近では諍いが起こる場所以外はほとんど空白地帯だ。
また、何処かに抜け穴が存在しているらしく、敵国のスパイがよく潜入を果たしている。
俺は気楽に荒野にいる魔物の群れを眺めながら国境近くにある都市へと向かった。
ちなみに、魔物は自国の開発担当者が開発した番犬みたいなものだ。
普通の獣よりは段違いに強く、知能もそれなりに高く敵を出来れば生かし、点在する転移トラップに運ぶ能力を持つ。
もはやこの(自分が見えるだけの)世界には普通の動物なんて存在しない。
「なんだかなぁ…」
と形容し難い感情を抱き、歩き続けるのであった。
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都市に着いた。
なんとも殺風景な街並みだと我ながら苦笑を禁じ得ない。
魔法大国だからといって魔法が日常化されている訳ではないのだ。
むしろ魔法はここには表向きなんにも存在しない。
俺は石を敷き詰められたそこまで整備されていないメインストリートの脇を歩き始めた。
真夜中であるから、活気は全く感じられない。
まあ昼なってもそこまで活気はないがな。
もう戦争間近だし、住民もピリピリしていつか来る戦争に怯えているだろう。
周囲の石造の建物には水を打ったような静けさが広がり、人が本当に住んでいるのか怪しくなる。
ちらちらと裏道に繋がる道を見ると、ホームレスが跋扈し、チンピラも散見され、治安もあったもんじゃないな。
俺はそそくさと歩き、俺の目的地である居酒屋に入店した。
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「ようおやっさん。今日も繁盛してねえな。」
「うるせえよ。冷やかしなら帰れカス野郎。」
「ビール2杯、ワイン1杯頼む。」
「…ビールはどうするよ。」
「片方は水割り、もう片方はソーダ割りで。」
俺は予め決められていたジェスチャーをしながら注文した。
「おう、ちょっと待ってろや。あっちの席に座ってろ。」
「おう。」
俺は奥の席に座り、机の下のところに細工されてあるポケットに任務報告書を入れた。
店主が酒をもってから間、店内を眺めると、やっぱり閑散としており、ポツリポツリと酒を1人で楽しんでいる人がいるだけだ。
店主が酒を持って来ると、チビチビと飲み、店主にグラスを返し、店をでた。
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店を出ると、そこは魔法の国の首都の裏路地だった。
一見すると目の前に見える建物は同じだし地面も酷似しているから気づくことは皆無だろう。
あの居酒屋は特殊で、扉がトリガーとなり、首都をはじめとした、様々な場所へ転移が可能だ。店主(部隊の同僚)と予め決められているジェスチャー(定期更新)をすれば、どこへでも行ける訳だ。
ちなみにさっき俺が飲んだ酒は全部アルコール入ってないぞ?
そもそも酒なんて飲んだら身体に悪いし任務に影響が出るしな。
俺はまた裏路地をしっかりとした足取りで歩き出し、俺の部隊の本部のある場所、隠れ蓑はホテルの地下に向かった。
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「よう、帰ってきたか、疫病神。今回もまあ生きて帰ってきやがって。そろそろ死んだ仲間の罪を繋がって地獄に落ちたらどうだ?」
「まだ俺は死ねないね。まだ人生やり残してることがあるかな。」
俺は憎まれ口を軽くあしらい、奥の上司、部隊長のいる部屋に入った。
「うむ。任務ご苦労だった。」
「ありがとうございます。」
「内容はさっきので全部だな?なら俺から言うことは何もない。次の任務を待て。」
「承知しました。」
「ところで、お前に新しい仕事仲間ができたぞ。」
「え?マジですか」
「マジだ。」
俺は驚いた。俺とペアを組んだ奴は全員天に召されたか、地獄に叩き落とされたかのどちらかだしな。俺を除いて。
「俺といるとその人死んじゃいますよ?俺悪運は他人の運も貪っちゃうらしくて。」
「心配には及ばない。お前がどんな方法を施して仲間をしに至らしめたのに罰が重くならないのか知らないが、今回はそうはいかないからな。」
俺は首をかしげた。今度はそううまくはいかない?どう言うことだ?
「何故ならそいつがどう言う形であれ死んだらお前も死ぬことが確定するからな。」
「マジですか!?そんな理不尽な!!断固拒否します!そんな友引パートナー俺には必要ありません!!」
「悪いが拒否権はないぞ、お前のこれまでの経歴に疑問を持つ奴が上には多いからな。これ以上駒が必要以上に活躍する前に死なないための策だろうな。まあせいぜい頑張れや、疫病神」
う、うっそーーーーーん!!?
俺はもうパートナーを囮に使えないのか!?
マジでやむなしで死んでも俺は死刑!?
こんな理不尽なことがあるか!!
しかもパートナー死んだらってどんだけそのパートナーってやつは重宝されてやがんだ!
どうせ俺が死んでもあっちは死刑にならないんだろ!
なんでこうなったっーー!?
俺は心の中で自分の運命のあんまりさに嘆き、悲しんだ。
心の一部では自業自得と納得する自分もいた。
「あぁ、俺の人生にゴールが見えてきちゃったよ。」
俺は溜息をつき、寝室に向かった。