出逢い編 帰還中の出来事1
不定期更新です
拙い文章ですがよろしくお願いいたします
(>人<*)
タッタッタッタッタッタッ…
俺はいま月以外光源の無い荒野をただひたすらに走り続けている。
帰国の最中だ。
任務を遂行した帰路だから疲れが溜まり、なかなかトップスピードで帰ることができない。
まだ帰路の半分を過ぎたばかりで国境すらも超えていないし、そもそもこの場所が国境のライン上だから気は抜けない。
国境上となると、やたらと罠が仕掛けてあり、それらは全てタチが悪い。
ただの地雷といっても悪趣味で、音も無く踏んだ敵の四肢を消失させ、かつ国へその情報がわたり、後で回収班がここに訪れ、脳を解剖され、中にある情報を抜き取った後人体実験のモルモットだ。
俺のも同僚(俺が見殺しにした)もその目にあったのをマ間近で見ている。
助けられたかもしれないが、地雷の起動直後は周囲にセンサーが拡大され、他の獲物がいれば位置情報を送ってくるおまけ付きだ。
もちろん四肢をもがれた同僚を助けることをできるにはできるが(そもそも助けないと情報漏洩になり、上からは連れて帰られるよう言われている)、リスクが高まるため、俺は基本見殺しにして帰還している。
そんなことを続けていたらいつの日か単独任務しか与えられなくなったが都合がいい。
現に今、地雷を避けながら帰還しているが、前方斜め45度方向に敵影を確認しているが、無視をできるしな。
同僚がいる時より戦闘行為がメッキリ減り、死ぬリスクが減って万々歳だ。
人間生きてなんぼだろ?
まあ俺はこのご時世で生きる意味、価値についてなんもわかっちゃいないんだが。
任務任務の繰り返しで何を見いだせってんだ?
10年後には戦争があるっていうのに呑気に暮らせるはずもねえしな。
最近になると四肢がもがれたとしても再生魔法が発達して元通りに戻ることができるし戦場かは離れられるのは精神が逝かれるか、死ぬかの二択だな。
老いて死ぬということもメッキリ減ってしまった。
そもそも老いる前に死ぬ。
最近になると死亡率がぐっと上がって任務遂行率も右肩下がりだ。
で、生き残ってる俺、しかもソロで行動してる俺にも役が回ってニートできない環境だ。
休暇も勿論ないしなぁ。
あー人生こんなばっかかよ…なんで生きてるんだ、俺。
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そろそろ国境を抜ける。
後少しってところだったのにさっきから確認してた敵影が微妙に気づく範囲内で俺を尾行してるっぽい。
正直無視したいんだが。
でもそうはいかないだよなぁ。このルートいちよう結構使うルートだし。
「チッ、ついてくんなよな。無駄な仕事が増えるだろ!」
と俺はその敵影が見える場所に向けて直線…にはいかず、なけなしの岩場の隙間に隠れて敵の動向を探った。