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僕っ子。

朝方に寝つき夕方に起きると言うゲーマーの習慣が付いてしまっている俺だったが慣れない生活のせいかよく眠れ朝日が昇る前に目が覚めてし待った。


「朝に目が覚めるのは久しぶりだな、散歩でもすっか」


外に行き周辺をブラブラしてみる。


「流石に朝日も昇ってない時間じゃ人もいないか」


少し歩いた所で山に繋がっている道に出た。


折角だし朝日を眺めようと軽い気持ちで山に登ってしまった。


しばらく歩いて軽い休憩をと思い石の上に座ると何やら地面が動いているように感じる、


「え?気のせいじゃないし地震でもないんだけど、なんだ!?」


すると石だと思っていた物から顔が出てきた。


間違いない、こいつはモンスターだ。


「モンスターとか初めて見た!!」


初めてのモンスターにテンションを上げているとなんの迷いもなく襲ってきた


「座ってしまったのは悪いと思っています!!勘弁してください!!」


勿論寝起きで散歩しに来たのだ、装備なんてしている訳がない。


「これは流石に逃げるしかねえよな」


俺は猛ダッシュで逃げたが相手は石のモンスター、下山なら転がってきているこいつの方が早いに決まってる。


「マジでどうしよう」


追いつかれそうになったその時


“ドン!!”


鈍い音が鳴り振り返ると、目を回して倒されいる石ッころ。


「君みたいな可愛い女の子がモンスターの出る山で何やってんのさ」


声のする方へ振り向くと、無邪気に笑って見せる女の子が立っていた。


「僕がいなかったら君は殺されていたかもしれないんだよ?」


冗談で言っているのか定かではなかったが、とりあえず助けてもらったお礼をする。


「確かにあなたが居なかったら死んでたかも、ありがとう」


「分かればよろしい!!で?こんな早朝に山で何やってたのさ」


「目が覚めてしまったから散歩ついでに朝日を見ようと思って来てみたんだけど、まさかモンスターが居るなんて思ってなかったよ」


「山の入り口にモンスター注意の張り紙見てなかったの?まずこの町の人ならここにモンスターが居ることくらい知ってると思うんだけど君は他の町から来たのかい?」


張り紙なんて何所にあったんだよ、もっと分かりやすい所に貼りやがれ!!と自分の不注意を正当化した。


「君の言う通り他の町から来た。私は彩花、よろしく」


「僕の名前はレイチェルだよ、よろしく!!」


無邪気な笑顔によく似合う元気な挨拶。


「ふむ、元気な僕っ子か……悪くない」


「ん?僕っ子っ?て何のことだい?」


声に出てしまっていたか。


「ううん、気にしないで」


こうは言ったけど


「僕っ子?ボクッコ?」


そのフレーズが凄く気になっている様だ


町の方から教会の鐘が鳴る


「もうこんな時間かあ、宝探しはまた今度になっちゃったね」


鐘の音で忘れてくれたのかとにかく説明をしなくて済んだ。


「レイチェル、この鐘の音って何なの?」


「この町に来たばかりなら知らないんだ、この鐘は朝七時に鳴るんだよ」


なるほど、そうだったのk……


「あ……!!」


ノアとの約束をすっかり忘れていた


「ん?どうしたんだいアヤカ?」


「友達との約束忘れてて、また今度会ったらゆっくり話そうね!!」


そう言って宿へ急いで戻り着替えてノアの部屋に向かった。


コンコン、扉を何度か叩いてみたが反応がない。


「どうしたんだろう、ノアちゃん?入るよ?」


運が良かったのか悪かったのか鍵が開いていたのでお邪魔しまーす、と小さめの声で言いながら部屋に入る。


スー……スー……。


ベットの上で気持ちよさそうに寝ているノアが居た。


「こんなことなら走って来なくても良かったな」


可愛い寝顔だな、変な気を起こす前に部屋に戻ろうとしたその時、ノアが寝返りを打ちおへその辺りが露になった。


「おっとこれはマズイぞ、俺の理性が正常な内に部屋に戻らねば……」


「可愛い女の子の部屋で君は何をしているんだい?」


聞き覚えのある、いやつい先程まで話していたレイチェルの声だ。


「レイチェル、何でこんな所に何でいるの!?」


「ごめんごめん、君があまりにも急いでいたから気になってついてきちゃった。邪魔をするつもりはなかったんだけど」


「ついてきちゃったって!!」


俺の大声がうるさかったのかノアがもう一度寝返りを打つ。


「とにかくこの部屋からは出よう」


そう言ってレイチェルを俺の部屋に連れ込んだ。


「初対面の人を部屋に連れ込むなんて君は大胆だね」


「勝手についてきて勝手に第三者の部屋に入るお前にだけは言われたくない」


なんなんだよこいつ……まあノアが起きるまでまだ時間ありそうだし可愛い女の子と話せるなら何でもいいや。


「君はあの可愛い女の子と何か約束をしていたのかい?」


「そうだよ、私駆け出し剣士だからモンスター狩りに行こうってなってたんだ」


「君剣士だったんだ!!今日は先客がいるからまた今度僕ともモンスター倒しに行こうよ、絶対楽しいよ!!」


狩りが楽しいってレイチェル変わってんな。


「もちろん、今度誘うよ」


俺も可愛い女の子とのデートは楽しみだし約束をしておいた。


「お、寝てたあの子起きたから僕はそろそろ帰るよ」


ん?何でノア起きたなんて分かるんだ?


「盗賊だから感知スキル上げてるしこれくらいなら余裕なんだよ」


「心を読むな、盗賊って便利なんだな。まあ起きたなら行くよまた今度ねレイチェル」


「うん!!またねアヤカ!!」


挨拶をして部屋から走って出ていくレイチェルを見送る。

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