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天変地異〜Jealous fear〜  作者: 松竹梅 蒼
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甘ったるいパンをむしゃむしゃと食べながら、何気ない大学生の会話を広げた。授業の事やバイトの事、昨日見たテレビやハマってる漫画の話など俺達は、どこにでもいるような大学生だ。

「賢、最近バスケはどうなの?大会近いんだろ?」

「近いけど、そんなに大きな大会じゃなくて、ただの新人戦だよ。一応レギュラーだから練習ばっかりで休みとかあんまりないけどな。そう言う優太は、相変わらずバイトばっかりか?」

「いやいや、バイトばっかりじゃないからね。俺にはちゃんとした趣味があるからな!!」

賢は、バスケサークルの中でも高身長で入って直ぐにレギュラーになった期待の新人だ。いつもバスケの話がメインになっていて、何でもかんでも賢にとってバスケがくっついている。

優太は、ファーストフード店でバイトをしている。普段は学校が終わるとバイトに当たり前のように向かうのだが、今言っていた趣味とは映画鑑賞の事で、優太はこう見えて将来の夢みたいなものを考えていて、映画監督になりたいらしい。俺はいつもこの話を聞くと、天真爛漫で能天気な優太の性格から物凄いギャップを感じていた。

「隆は最近どう?バイトばっかりな感じかね?それとも志保ちゃんと、うふふふふふ・・・・・・」

「べ、別に普段と変わんないから」

チョコのパンをべったりと口元につけながら、嬉しそうに優太が聞いてきたが、俺も普通の大学生だ。二人との違いは彼女がいるくらいで後は本当に何も変わらない。バイトだって家から15分くらい歩いた場所にある焼鳥を看板にしている居酒屋だし、普通の言葉がハマってると言える。

「いいなぁ、彼女。いいなぁ。一緒に映画とか行きてぇよぉぉ。バイト先に来る事とあるの?」

あるわけがない。頭の中でその言葉が浮上した。優太の質問はいつも興味津々に聞いてくるが、時々質問の意図が読めない時がある。でも優太のようなキャラクターの友達は周りに中々いないので俺はその新鮮味がある所が逆に良かった。

「バイト先には来た事ないだろ。でも映画くらいならいいかもな。優太映画オタクだしな」

賢のフォローが入った。的確な発言だったり、冷静に対応するところ。俺達の事を考えているところ。恐らく俺以外に優太もそういう賢の長所の様な部分が好きであろう。

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