第5話 一緒にお風呂。
デートの帰り道。
人通りの少ない路地に差し掛かると、凪葉がふと立ち止まる。
「あたしたち……これからも一緒にいられるかな?」
少し躊躇いながらも、俺はしっかりと答える。
「あぁ、もちろんだ」
夕暮れの街に、二人の影が寄り添って伸びる。
手を繋ぎ、視線を交わす。
ただ一緒にいるだけで、心が温かくなる。
(さぁ、部屋に戻ったら、また凪葉と──)
ドキドキする時間が、待っている。
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風呂場。
凪葉は、ニットとスカートを脱ぎ始める。
「──遥斗、一緒に、入ろうよ?」
彼女の体を柔らかく包んでいたニットが凪葉から離れ、スカートも滑るように床へ落ちる。
その仕草だけで、自然と目が離せなくなる。
「え……風呂?」
俺と凪葉が一緒に風呂に入ったのは、小学三年までのことだ。
小四から凪葉の体が急に成長し始め、それからは一緒に入ることもなくなっていた。
少し戸惑いながら振り向くと、湯気に包まれた浴室で、凪葉が笑顔で待っている。
「はやく〜、遥斗! あたし、冷えちゃうよ!」
無邪気な笑顔の、生まれたままの姿の凪葉。
「あ、あぁ……」
俺も手早く服を脱ぎ、浴室に入る。
淡い灯りに照らされた彼女の姿は、昨夜の温もりを思い出させる。
体を洗い終え、凪葉と一緒に湯船につかる。
湯の上に、凪葉の大きな膨らみがふわりと浮かんでいた。
「あたしたち、小学生のころから成長したよね」
「……まあな」
凪葉が、ふっと胸を持ち上げる。
「とくに、これ」
「おいおい……」
「いつも遥斗、見てたの。気づいてたんだからね」
(バレてたか……)
「でも、もう上から下までゼンブ見せちゃったし……あんなことまでしちゃったし」
「凪葉が誘ったからだろ」
「まーね」
凪葉は、うーんと大きく伸びをする。
湯面がゆらりと揺れた。
「でもさ。──あたしとできて良かったでしょ?」
「……まーな」
そう答えると、凪葉は満足そうに笑った。
「じゃあ、出よっか」
凪葉が立ち上がる。
その瞬間、湯船の水位が少し下がった気がした。
……いや、実際に水位は下がっている。




