第1話 菓子と夜のゲームと初体験。
「さて……ひと休みして菓子でも食うか〜」
「だね。あたしもちょっとお腹空いてきたとこ」
秋の夜10時。
俺の部屋は、ゲームの光だけでぼんやりと明るい。
徹夜用の菓子を山ほど抱え、コンビニから戻った俺──佐原遥斗。その隣には、同い年の幼馴染、遠屋凪葉がいる。
凪葉の胸は、高校二年生になってからも成長を続けており、パーカー越しでもその大きさが際立つ。
後ろで揺れるポニーテールも、なぜかやたらと視界に入ってくる。
ゲームのコントローラを置き、手にはまだ温かい缶コーヒー。もう片方にはポテチ。
「あっ。これ、チョコ? 食べていい?」
「ああ。適当に選んだやつだけど」
テーブルの上に積み上げられた菓子の山。
甘いものに目がない凪葉が、嬉しそうに小さな箱を手に取る。
その仕草のひとつひとつが無防備で、妙に心臓を刺激してくる。
だが次の瞬間、凪葉の顔が一気に真っ赤になった。
「って、これ……ゴ、ゴ……?!」
声が震えている。
「ゴ?」
思わず聞き返す。
「──ゴムじゃないのよ、これ! 遥斗、なに買ってんのよ?!」
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「は、はぁ……?! ゴ、ゴム……?」
俺は思わずコーヒーを吹き出しそうになった。
凪葉の手元を見ると──確かにゴムの箱だ。
──0.02とか表面に書いてある。
「……でも、俺たち、コンビニで菓子コーナーしか見てなかっただろ? 俺、ずっと凪葉の隣にいたし」
「たしかに……あ!」
「なんだ?」
凪葉が、ハッと気づいたように手を合わせる。
手を合わせた瞬間、左右から胸が押されて、その存在感がいっそう強調される。
思わず俺は、視線を逸らした。
「コンビニのお菓子コーナーで、タチの悪そうな男子が、あたしたち見ながらニヤニヤしてたの。もしかして、イタズラで置かれたのかも……」
「……かもな」
「まぁ、さすがに遥斗がわざと買うわけないか〜」
「そ、そうだよ、凪葉……」
「「あははは……」」
二人して笑い合う。
──そして。
「「………………」」
沈黙。
凪葉は俯いてしまい、表情が見えない。
(なにか……別の話題を……)
そう思った、その瞬間。
「……ねぇ、遥斗」
凪葉の声。
俯いていた凪葉が、ゆっくり顔を上げる。
そして、真剣な目で俺を見た。
「……な、なんだ?」
「遥斗……これ、使ってみない?」
「…………は?」
思考が止まった。
心臓が一気に跳ねる。
言葉が出ない。
まさか──幼馴染の凪葉と?
「ねぇ……あたしとしてみようよ?」
「……は? お、俺と、凪葉が……?」
胸元。
太もも。
ふくらはぎ。
俺の視線が凪葉の体の上をふらふらと彷徨う。
「やってみよ? こっちのほうが、ゲームより楽しそうだよ」
そう言うと、凪葉は俺に背中を向けた。
細い腕をクロスさせ、パーカーを脱いで軽く畳む。
そのまま下に着ていた淡いグリーンのブラウスにも手をかけ、静かに脱ぐ。
背中に見えたブラのホックに指をかけると、パチン、と小さな音を立てて外した。
「……遥斗も、早く」
「あ、あぁ……」
喉がカラカラに渇く。
さっきまで飲んでいたコーヒーの缶は、もう空だった。
◇◇◇
──1時間後。
俺の部屋。
ベッドの上。
ゲームのコントローラーは、床に放置されたまま。
俺のすぐ下。間近には凪葉の顔があった。
「はぁ……はぁ……」
ポニーテールをほどいた長い髪は乱れ、肌には汗が浮かんでいる。
凪葉は荒い息をつきながら、こちらを見上げていた。
頬は赤く染まり、大きな胸が呼吸に合わせて上下している。
(凪葉と……しちまった……)
「……案外、悪くなかったね。遥斗」
凪葉の下腹部を伝う赤い痕が目に入る。
──胸の奥が熱い。
理性がぐらぐら揺れている。
凪葉がゆっくりと体を起こす。
あらわになる胸元に、下腹部の淡い茂み。
俺の視線は自然と彼女の体へ釘付けになる。
凪葉は流れるような動作でブラとショーツを身につけ、ブラウスに袖を通す。
ホットパンツを履くと、最後にパーカーを羽織った。
「……あたし、ゲームもういいや。帰る」
「……送るよ」
「ありがと」
小さな手を握る。
指先の温もりが、心臓に直接響いた。
玄関までの距離が、やけに短く感じる。
夜風が凪葉の髪を揺らし、甘いシャンプーの香りが漂った。
「……また来るね」
「あ、あぁ……」
幼馴染との距離が──確かに縮まった瞬間だった。
俺は無意識に凪葉の肩に手を添え、その柔らかさにまた心臓が跳ねた。
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部屋に戻り、俺はゲーム機を見つめる。
画面には今日の記録が残っている。
だが、頭の中は凪葉の顔、赤い頬、荒い息……あの光景でいっぱいだった。
深夜の静寂。
俺たちの距離は、少しだけ縮まった──気がする。
胸の奥のざわつき。
手のひらの感覚。
匂い。温もり。視線。
すべてが混ざり合い、俺を甘く焦がす。
次はどんな夜が待っているのか。
期待と不安を胸に、俺はゲーム画面の光をぼんやりと眺めていた。




