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静かな星の人たち

作者:大森ギンガ
ただの春だった。
ただの教室だった。
ただの、仲の良い子だった。

私たちは、放課後に同じ道を歩いて、
ジュースを分けて、
笑いながらしょうもない話をした。

なのにある日から、
その子の名前を呼ぶ人がいなくなっていく。

「もしかしたら、最初からいなかったのかもしれないよ」

そんなこと、あるわけないって思う。
思うけど心のどこかで、それをちょっとだけ信じてる自分がいた。
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