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第二十一話 孤独


夜半にマリアは目を覚ました。

窓から漏れる月明かりが、マリアの肩までかかる金色の髪を輝かせていた。

 珍しく、夢を見た。ずっと昔の夢。ミケーレと出会った時の、とても懐かしい夢だった。懐かしいけれど、その日から、天涯孤独の身の上になったのだ。

 でも、マリアはそのことを悲しいと思ったことはない。


 ふと、頬に手をやると、濡れた。


 涙――?


 いつの間にか、泣いていたようだ。泣いたのは、いつ振りだろうか?

 両親の死にも、大切な友人を見送った時にも、涙は零れなかったのに――。


 ベッドの傍のサイドテーブルに置いていた短刀を、マリアは手に取った。その昔、ミケーレに贈られた短刀だ。

 マリアは短刀を愛おしそうに胸に抱き、ベッドに横になった。

 偶には、無性に人恋しくなることもある。


 やがて――。マリアはまた、静かな寝息を立て始めた。


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