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隣の残念教師  作者: 虎元チョコ
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それぞれの思惑

 丁度、それは、和彦と瑛里子が、和彦の調理したカルボナーラを食べている頃。


 御笠川綾姫は、学校から家に帰り着き、誰も居ない家のキッチンで、奇しくもパスタを茹でながら、ミートソースを作っていた。

 別れた2人が同じ頃にパスタ料理を作っていたのは、全くの偶然ではあるが、実のところ綾姫が、作れる料理のレパートリーは、以外に少なく、自分で料理の作る時は、殆んどと言っていい程パスタ料理を作っている。


 綾姫は、出来上がったミートソースパスタを頬張りながら、和彦との朝の会話を思い出していた。



 一体、誰なのよ!あの女!久し振りの和彦との会話に割り込んできて!

 あそこで会話を終らせたら、私、ただの嫌味な女じゃないの!


 折角、私から復縁のチャンスをあげようとしたのに!


 それにしても、和彦の奴、私が別れを切り出した時、何であっさり首を縦に振ってすんなりとわかれたのよ?あの女が居たから?


 あの時、和彦が「別れたくない。」って一言、言ってくれれば、まだ恋人同士だったのに。


 あんなジャージに綿入れなんて、野暮ったい格好した女の何処が良いのかしら?


 絶対に誰が見ても私の方がいいに決まってるのに!



 でも和彦、自動車に乗ってたわね、免許持ってるんだ、相変わらず、格好良かったなぁ、一緒にドライブに行きたいけど、どうにかして復縁出来ないかしら?美月ちゃんにそれとなく探りを入れてみようかしら?




 綾姫が1人思い悩んでる頃、瑛里子は、和彦の部屋から自分の部屋に戻っていた。


 こりゃ少しは、片付けないと和彦君に、今日の御礼もできないね、と自虐的な笑みを浮かべながら、汚部屋の掃除に取り掛かろうとしていた。


 でもあの娘、和彦君の元カノ、ありゃまだ、和彦君に気があるみたいね。

 会話の途中で邪魔しちゃったけど、嫌な女だと思われたかしら?

 でも、あのまま喋らせてたら、復縁話ししそうだったし、どちらにしても私が邪魔だったでしょうね。

 それに、彼氏居ない歴=年齢の私の前で、ツンデレ女の復縁話しなんて、させやしないんだから!


 まぁ、和彦君には、彼女に優しく相手する様に言ってあるから、私の居ない所で寄りを戻せば丸く収まるわよね。


 さて、この汚部屋、何処から手を付けていいやら?




 一方、和彦の実家では、大家さんの家を嫁に相談も無しに衝動買いした和彦の父親が正座をして嫁に詫びをいれていた。

 

 

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