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ファミリア  作者: あさま勲


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58・合体! 大魔法使い

 強烈な光を浴びせられ、影法師と同じ組成のオレは大きく体を削られちまったわけだ。

 その体を残った部分で再構築したら、通常モードの仔猫状態だ。おまけにオレの体って魔力で構成されてるとかで身体が大きく縮んだってことは、その魔力を大きく失ったってことでもある。

 それ自体は問題じゃない。

 大容量な外付けバッテリーたるキーアリーハが、小さくなったオレを抱えてくれてるからな。

 つか、オレが消えないように、大量の魔力をオレに充電してくれたんで光を浴びる前より魔力量は増えてたりする。

 が、体を再構築しても、また光を浴びせられたら同様に身体が縮み墜落させられちまう。

 じゃあ、どうするか?

 ……って、キーアリーハさん! 失神しないでくださいよっ!!

 後先考えず、ありったけの魔力をオレにくれたっぽいけど……オレより今のキーアリーハの方が間違いなく強いぞ?

 その最大の戦力たるキーアリーハが失神しちまってて、オプションのオレだけでこの場を切り抜けないとキーアリーハが地面に激突し死んじまう。

 これじゃ、オレが大猫モードになっても背中に乗せ続けられるか怪しいぞ……って、もう地面じゃんかよっ!!

 オレは猫の体を影に戻し、キーアリーハの体を覆う……オレがクッションになるつもりだけど、アレ? 受け身が取れるんじゃね?

 そう思ったので受け身を取った……地面に映る自分の影からクッションを作り出すと同時に、その上で受け身を取ったわけだ。

 長い黒髪が視界に入るが、特に気にせず起き上がる。

 人型になった時のオレより、一回り小さな人間の手……人差し指が薬指より長くなってるな。人間だった頃のオレは、薬指の方が長かったんだけどさ。

 男性ホルモンの影響で、成長した男性は人差し指より薬指の方が長くなるそうな……全員じゃなくて比率が高くなる程度だが、女性の場合は人差し指の方が薬指より長くなる場合が多いとか。

 ……まあ、コレってオレがキーアリーハの体を使ってるって事なワケだけどさ。

「キーアリーハ……起きてるか?」

 声まで完全にキーアリーハになってますがな……オレの体をパワードスーツにしてキーアリーハに受け身を取らせたつもりだったんだけど、なんか体を乗っ取ったと言うか憑依しちまった?

 何となく察せる気配から、まだキーアリーハは気絶してるっぽいな。ってことは、意識が戻ったら合体状態が解除されちまうとか?

 キーアリーハの記憶にまではアクセスできないが、魔法能力なんかは使えそうな感じで……間違いなく単体状態のオレより強いわ。

「集え雷の子らよっ!」

 オレがかざした右腕が紫電を纏う……キーアリーハが使った紫電の魔法だけど、今のオレにも使えるっぽい。

 オレの呼び掛けに応え、小さな電気の精霊が集まってくる……にゃるほど。キーアリーハは精霊たちに遠慮してたんで嘗められてたのね。だから精霊も完全には従ってくれなかったと。

 でもオレは……つうか、キーアリーハと合体したオレは嘗められてないっぽいぞ!

「汝らは炎にして槍なり。我が意に従い、敵を貫き焼き払え!」

 オレは森の中に居て、空を覆うように枝葉が茂っている……が、そのストーカー発する気配から居場所はバッチリ『視え』てるぜ?

 オレが放った電撃は、一直線に伸びストーカー……の乗ったコウモリを直撃した。

 爆音が響く……コウモリの血液が瞬時に沸騰・気化したことによる爆発だ。

「ファルコン、出番だぜ!」

 地面に映った自分の影に呼び掛けると、そこからファルコンが姿を現す……あのストーカー。まだ空中に居るっぽいっんだわ。

 完全にキーアリーハの力が使えるみたいなんで今のオレなら、あの閃光にも耐えられると思う。

 だから、あのストーカーを徹底的にボコって、オレ達に手出ししたら痛い目を見ると学習させてやる必要があるわけだ。

 ファルコンの背に乗り、再度空中へと舞い上がる……あのストーカー……背中にコウモリみたいな翼が生えてるな?

「ほう……主の体を乗っ取ったか」

 ……最も効果的にキーアリーハの身を守ると同時に脅威を排除しようとしたら、こうなっちまっただけだよ。

「オレもご主人様も、ご立腹だ。ちいと、しつこすぎるぜい?」

 そういいながら相手を見るが……こいつも遠隔操作の使い魔だわ。

 人の姿はしてるけど人間じゃねぇ。猿の手足を人間っぽくして服を着せただけだ。

「オマエ達以上に、私の方が腹を立てている」

 知らねぇよ馬鹿。

「嫌がるオレ達にチョッカイ掛けて、相手にされず勝手に腹立てて……オマエ、本当に馬鹿だな?」

 オレの言葉に、ストーカーは更に腹を立てたようだ……知らねぇよ馬鹿。

「オマエ達のために、私が、どれだけの手札を失ったか理解しているのかっ!」

 オレ達は、アンタとは距離を取るつもりだったのに勝手に近寄って手札を磨り減らしてって、全部自業自得だろうに。

「これ以上、互いに不利益を被らないためにも、以後、非干渉でメデタシメデタシだな」

 そう言いつつ、オレは影法師の大鎌を作り出すと、ストーカーが遠隔操作する使い魔の首を刎ねた。

 赤い血を撒き散らしながら、ストーカーが遠隔操作する使い魔は墜落してゆく。

「容赦しないのね……」

 オレの口は、そう言葉を紡ぐがオレの意思じゃねぇぞ?

「意識、いつから戻ってた?」

「ファルコンを呼び出したあたりからね」

 全部が自分の口……じゃなくてキーアリーハの口から紡がれるんで変な気分になるぜ。

 だから、オレはキーアリーハの体から離れる……その胸から這い出すような形で仔猫モードになって分離を果たしたわけだ。

「よし。声が、やっと戻ったぜい!」

 オレの言葉に、キーアリーハも苦笑いする。

「アタシの声でシャドウがしゃべるって、やっぱ変な感じ……」

 同感だぜ。

 ……そーいや鏡見てないから、わかんにゃいけど、夢で見た黒髪のキーアリーハとオレと合体したキーアリーハって見た目が同じジャマイカ?

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