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精神病院

母親の車は、一番近くの病院の駐車場に入る。

車の中では、母親がひとりでしゃべり続けた。

俺のことを警察に話す時に一緒に近くの精神病をスマホで検索したらしい。

警察からの電話が病院に行ったそうで、本来なら予約患者以外診ない時間だったが特別に俺を診てくれることになってると言う。


待合室では2時間以上待たされた。

母親が診察まで長いねと言いながら何度もスマホを見ていたから間違いない。

時間はというと、15時を過ぎていた。

待ってる間に母親が自販でジュースを買ってくれたり、バッグの中の飴をくれたりした。


診察が始まると、医者はこちらに症状を聞いてくる。

俺は黙っていたが、母親が代わりに警察から聞いたことを説明した。

すると医師が優しくなり、母親に「記憶の欠如かもしれません。」と言った。

俺は、そういうことにしておけばこの世界でも平穏に暮らせるし、警察署に連行されることもないと悟り、医者の言葉にゆっくりと答えていった。


母親がしっかり面倒を見ると言ったので、入院させられることも警察署に戻されることもなかったが、薬を処方された。


近くの中華料理屋で麻婆豆腐とラーメンと天津飯を食べ、今の俺が住んでいるというアパートに母親と戻った。

母親は、ラーメンを注文したが半分残していたので、俺が完食した。

ものすごく腹が減る一日だった。


-2日目-

俺のスマホから、母親が会社に電話を掛け謝っていた。

体調不良ということにしたらしい。

ついでに一週間休むと言って勝手に有給まで使っていた。

今になって思えば、この一週間という母親の選択は最高の選択だった。

そうそう、昨晩母親はここに泊まった。


いい匂いがたちこめ、トントントントンとリズミカルな音が聞こえてくる。

大人になった俺は料理が作れるみたいで、冷蔵庫には小まめに仕分けされた食材が入ってたんだと。

母親が当たり前のように話しかけてきた。


小さなダイニングテーブルにだし巻き卵、浅漬け、味噌汁、ごはんを並べるといっぱいだ。

一人暮らしなのに椅子は2人分。

大人の俺は彼女でもいるのか?


久しぶりに母親の料理を堪能した。

母親も安心したからなのか、ご飯も味噌汁もお代わりしていた。

ご飯のお供買っとけや!

大人になった俺!!

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