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俺の日常と君の日常  作者: 伴 湫常
1章・レッドアイ
4/5

《変態ホイホイ》

もう五月終わるよ~┐(´∀`)┌ヤレヤレ

 --社内 事務室--


 9:00ジャスト!!

 ま、ゴホッ、まに、間に合った~。

 流石に無理かと思った、、、


 どうやって間に合ったかって?

 この汗と乱れた格好を見れば想像つくだろう。


 はい、もうね、全速力で走りましたよ。

 死に物狂いで駅から会社までの距離を走りましたよ。

 これ以上ないって言うほど走りましたよ。


「おはようございます、契さん。」

「お、おはよう、要君」


 朝の挨拶をしてくれた彼は金城きんじょうかなめ

 2年前とある事情で引き取った男の子だ。

 小学生と間違われてもおかしくない童顔で端正な顔立ちだが

 目は開いているのか分からないぐらい細く、彼が目を開けた所はこの2年で一度しか見ていない。

 身長も150cmと年齢の割には随分と小柄であるが

 これが実によく働いてくれて助かっている。

 


「は~、疲れた~。」

 椅子にドカッと座りながら息を整える。


「もう初夏の暑さになってきましたからね、どうぞ。」

 そういって冷たい麦茶を出してくれた。

 本当に良く出来た青年だよ全く。


「ごくっごくっごくっごく……ぷはぁ~!うめぇ~~!

 要君に入れてもらった麦茶はやっぱりいつ飲んでも美味しいねぇ~。」

「ありがとうございます。そういってもらえると助手冥利に尽きるものです。」


 さてのんびりしたところで今日の仕事を始めようかな。

 と言っても、本日も閑古鳥が鳴いている我が社。

 うん、平常運転ですね。

 因みに社長は私、境契です、はい。

 社員は彼、金城要君だけですよ、はい。


 2年前作った会社『A&B&C』。

 社名からは何をやっているのか分からず、揚句こんな廃墟ビルの最上階。

 そりゃお客さんも来ないわけだ!

 俺が客でも何してるか分からないこんな会社に近づこうとすらしないよ!


 他に理由があるとしたら、立地も悪い。 

 某都内テナントビルのオフィスを借りているわけだが

 事務所が10階建ての最上階に位置しており、1-9階までは空室なのだ。

 どうも空室になっている所は、以前賃貸で借りていた会社がいわゆる一般人(カタギ)の方じゃなく

 数年前大きな抗争があった時にぼろぼろになってしまい補修するぐらいなら

 建替えてしまった方が早いという有様なのである。


 まぁそんな現状だからこそ格安で借りられているから私としては

 感謝しているところではある。


 更に言えば、エレベーターが壊れているため、階段で上がってくるしかない。

 ここまで言えば我が社に客が来ないのも嫌でも納得するしかないですよ。


 ——カランコロン


 そんな閑古鳥がなく会社のドアが、喫茶店よろしくベルを鳴らしながら開く。



「…あの…こちらは『A&B&C』の事務所ですか?」

 恐る恐るドアから顔を覗かせて女性が訪ねてきた。



  ——今月に入って初めてのお客様だ。



 事務所に入ってきた女性は見た目20台前半、化粧もナチュラルメイクで

 身長は160cmぐらいで清純そうな可愛いというよりかは、美人な女性だ。

 とても私好m…ごほごほ、そんな目を向けていると後ろから要君が

 物凄い形相で睨みつけているような威圧感を感じたので真面目に仕事をするとしましょう。


「冷たいお茶で大丈夫でしたか?」


「あ、ありがとうございます。ごくっごく…」


 そう言いながら要君が出してくれたお茶を一気飲みした女性。

 相当喉が渇いていたのだろう、こんな炎天下の中エレベーターも使えない

 ビルの最上階まで歩いて登ってきたのだから。


「…っはぁ~。生き返りましたぁ。あ!ごめんなさい。

 まだ自己紹介もしていませんでしたね。

 私の名前は安生(あんじょう)(めぐみ)です。今は都内の大学に通っている学生で

 ここの話は大学の先輩から聞いてきたんですが…

 依頼すれば何でもやって頂けるというのは本当でしょうか?」


 不安そうにそう切り出す恵。


「勿論。お買い物からペットのお世話、家の掃除や人探し、何でもやってますよ。

 但し、私共が悪事(・・)だと判断した仕事は受け付けていないので、ご了承ください。」


「それでしたら!私の友達を探してほしいんです!御願いします!」


 机に乗り出しながらお願いしてきた顔は切羽詰まっているように見えたが

 意識はその顔のもう少し下…

 たわわに実った胸の方に自然と目が行ってしまいそうになっていた所、

 要君に今度は視線だけには留まらず、思い切り後ろから丸めた雑誌で叩かれた。


 それを見て目を丸めて驚いていた恵を前に

「っ!!…話を聞きましょう。」一瞬引き攣った顔を無理やり笑顔にし話を続けた。


やっぱり大きいって良いよね(^^♪←

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