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進級試験

「やってきちゃったな……。まだ直ってないのに。大丈夫? 緊張してない? ハンカチ持った?」

「だ、大丈夫だよ! ……多分」


 ……ガッチガチだ。

 これから、進級試験の会場に移動するのだ。

 俺の体は急ピッチの修復作業にもかかわらず、脚しか治らなかった。

 腕はノーマルゴーレムの腕で代用したのだが、ロワの作った腕とは比べ物にならないくらい重くて動かしづらい。

 やはり、ロワの技術は相当高いようだ。

 カルムいわく、彼女は天才すぎて、周りから浮いているそうだ。

 それを本人が自覚してくれればねぇと、ぼやいていたが……。


 どうも、最近のロワはピリピリしている。

 試験前にこの体を壊した身としてはなんだかいたたまれないのだ。


「ロワの進級に響いたら俺、どうしたらいいか……」

「ていうか、あたしも進級がかかってるんだけどね?」

「カルムは5年も留年してるんだろ? 今更じゃん」

「あたしが、好きで留年してるとおもってるのかい?」

「冗談、冗談ですよ姐御。ははは……嫌だなぁもう」


 最近はカルムともだいぶ打ち解けてきた気がする。

 ちょっとどころじゃなく攻撃的なスキンシップが痛いくらいだ。

 ていうか、最近まじでカルムが怖い。

 俺が折った木を片づけるのにバックブリーカーで処理してるのを見た時、カルムには逆らわない事を誓った。

 それに、随分姉御肌だとは思っていたがまさか5年も留年してたとは……今何才なんだ?

 もちろん怖いから聞かないが。

 

「まぁいいけどね。それに、ちゃんと分ってるんだろうね。口調は抑えるんだよ?」

「大丈夫。練習通りにやるって」


 今回の進級試験――俺は研究結果としてここの教師達に審査を受けるらしい。

 だが、いきなり流暢に喋ってハードル上げ過ぎるのも次に困る。

 そのため、名前はカルテールムゴーレムのシラタキで、受け取れる命令は3個くらいの設定でいくことに皆で決めたのだ。

 ロボが人間臭い動きで流暢に喋れるのって違和感がすごいからな。

 おっとゴーレムだったな。

 

「じゃあ、そろそろ行こっか。シラタキは私達の後ろをついてきてくれればいいからね」


 実は俺も結構緊張していたりする。

 何しろ、森以外で工房倉庫から出るのは初めてなのだ。

 ちなみに、テールはまだ休憩室でぐっすりだ。


 二人の後ろをついてしばらく歩くと、目的の校舎についた。

 ここは学校敷地の中央に建つ本校舎で森から眺めた時見えた建物で一番大きかったものだ。

 工房倉庫とは違って洋風な様相で中も板張りの床に白い壁、まさに学校といった雰囲気だ。

 しかし、周囲の視線が刺さりまくって痒い。

 この世界にきて初めてこんなにたくさんの人をみたが、耳の長い子や極端に背の低い子、カルムのような褐色肌の子や逆に白い子なんかもいた。

 ザ・異世界って感じだな。


 おや?

 猫耳少女だ!

 犬耳もいる!

 あの辺の種族はあとで詳しく確認取らないとな。

 物珍しさに気を取られながら歩いていると、目の前の二人が突然止まる。

 何かあったのかと目線の先を見ると、取り巻きを引き連れた人族の男子生徒が道をふさいでいる。

 ロワが不安そうな、カルムが敵意のまじった目で見ているあたり、仲のいい友達って雰囲気じゃなさそうだな。

 なんて考えていると、先頭の男子生徒が口を開いた。


「よぉ、ロワ。その後ろにいるのがお前の研究成果か? 随分だっせーな。平民らしいくて良いと思うぞ?」


 いきなり、なにいってだこいつ。

 もっといってやれ。


「ラケルタ……あんたまだ、ロワにちょっかい出してたのかい? あたしがあの時なんていったか忘れたわけじゃないだろうねぇ!」


 カルムがピリピリモードからムカムカモードに警戒レベルを上げ警告する。

 ラケルタと呼ばれた男子生徒はカルムの警告に汗を流しながらも続ける。


「な、なんだカルム。お前には関係ないと言っただろ? お、おい冗談だ。こっち来るなよ!」


 ラケルタ少年の一言で、カルムがついにブチギレモードに移行し一歩前に進み出ると、ラケルタ少年は慌てて逃げて行った。

 見ていた感じ、ラケルタはロワが好きなんだろう。

 素直になれないお年頃ってやつだな。

 ロワかわいいもんな。

 今喋ると周りの生徒にばれるから、あとでカルムにだけ教えてやろう。


「カルム、ごめんね。いつも追い払ってもらっちゃって」

「いいんだよロワ。あたしは好きでやってるんだ。それに、あいつは何度追い払っても態度を変えないからね。ロワが何言っても無駄さ」


 可哀そうにラケルタ少年。番犬が凶暴すぎる。


その後、興奮冷めやらぬといった感じのカルムが先頭を歩いていたのだが。楽しげに話していた生徒がカルムを見ると、逃げ出すように教室に戻っていく。

 ちょっとやんちゃそうな生徒達の近くを通ると目線を合わせないように散っていくか、道を空けるのだ。

 カルムは当然といった顔で通過し、続いてロアが恥ずかしそうに下を向きながら通過していく。

 なんだこれ……。

 なにやったんだカルム。

 おかげで、目的の部屋に着くまで生徒達に俺が笑われる事もなかった。

 ていうか、ロアのゴーレムを笑っていたらカルムに噛み殺されていただろう。


「面接室っと、ここがそうだね。二人とも、準備はいいかい?」

 

 カルムの確認にロワと俺が頷くとカルムはノックをして、名前を名乗る。

 すると返事が返ってきたのでカルムとロワが入り、続いて俺がヌッと部屋に入った。

 ドア狭い……。

 面接室の中は窓があるくらいでこれといった装飾もなく、使っていない教室といった感じで、部屋の中央の横長の机に中年くらいで目つきの鋭い男性教師と30代くらいのおっとりした感じの女性教師の二人が座っていた。

 二人ともローブ姿で、まさに魔術学校の教師といった装いだ。 


「では、今回あなた達の審査を担当するフォリアです。宜しくお願いしますね」

「私は、アルマンドだ。宜しく頼む」 


 教師の紹介にロワとカルムが名乗り返す。

 俺も名乗った方がいいのだろうか。

 まぁ、名乗っとくか。


「ワタシハ、ロワテールゴーレム、シラタキ、デス。ヨロシク」


 俺の名乗りにロワとカルムがなに「やってんだこいつ」みたいな視線を向けてくる。

 教師も教師で椅子から腰を浮かせて驚いた顔をしている。

 え、だってそういう感じいくって話だったじゃんか。


「しゃ、喋れるのですか!?」

「では、研究内容を話してもらえますか」

 

 フォリアさんは慌てたような感じだが、アルマンドさんは堂にいった教師ぶりだ。

 慌てたのが恥ずかしかったのかフォリアさんが少し顔を赤くしている。

 でも、俺が喋った時アルマンドさんの方が面白い顔してた。


「ワレワレ、ノ、ケンキュウナイヨウ、ハ、ゴーレ――」

「ちょ、ちょっと待って。それは私が話すよ!」


 そうか……。

 

「ははは……ご覧になられたように、このシラタキこそが私達の研究成果です。

 具体的にはもう資料が提出してありますので説明を省かせていただきますが、知能の向上と魔力の自然回復が可能となっております」


 ロワが、研究内容について報告する。ていうかこのあと何するんだろう。報告が目的って話だったし、このまま解散なのだろうか。


「一つ聞きたい。そのゴーレムを今後どうするつもりなのかね?」

「その、どうするといいますとどういった意味なのでしょうか?」


 アルマンドさんの質問にロワが質問で返答する。


「正直に言おう。最初資料を読んだ時は半信半疑だったが、実際見た今、意見が変わった。そのゴーレムは異常だ。常軌を逸していると言っていい。そのゴーレムが君達の出した資料通りなら、とんでもない価値があるぞ」


 名乗っただけなのに評価高すぎじゃない? 

 てかその資料俺読んでないんですけど。というより、今のでもやりすぎなのか。

 

「それはその、まだ考えてなくて」

「だろうな。だが考えてほしい、知能を持ちほぼ無限に活動できるゴーレムの意味を。そしてそれを作ることのできる君たち自身の価値を。」


 あぁ、それは俺も思ってたことだ。

 俺みたいなゴーレムを大量生産して売ったら、儲かりそうだもんな。

 農業も工業も全部自動化。

 一家に一台ゴーレムの時代到来だ。

 独占販売を目論んだ誰かが俺達を誘拐にきそうなほどだ。

 あれ?

 こないよね?


「それは、そうですけど。でも私の研究は」

「それも聞いているわ。あなた、有名ですもの。でも私達教師にはあなた達を守る義務があるの」

「なら、どうしたらいいんですか?」


 この流れって、俺連れてかれちゃう流れじゃないか。

 でも、俺ができたのってイレギュラーな事態なんだよな。

 レシピを公開しても、別の物が完成する可能性がある。

 そもそも成功するかすらわからない。

 大丈夫でもないよなぁ。進級できなくなるし。 


「君達。王都で働いてみる気はないか?」

「私達が、ですか?」

「そうだ、こういった前例はないわけではない。王都にはそういったもの達が安全に研究できる施設がある」


 多少の不自由は覚悟してもらわないとならないがな?と、続くアルマンドさんの表情にはロワ達への危惧と、期待が入り混じっていた。


「その、私資料にも書いてなかった事があるんです」


 ロワは全てを話すつもりのようだ。

 カルムが俺の背中を軽く叩く。一緒に全部話せってことみたいだ。

 ならもう片言じゃなくていいや。


「その話俺からも説明させてください」


 俺の発言にフォリアさんとアルマンドさんが今度こそ椅子を蹴って立ち上がった。

 得体の知れない俺を警戒しているようで窓も開いてないのにふわっと風が流れる。

 アルマンドさんの魔術だろうか。


「君はいったい……」


 俺達は全てのことを包み隠さずに話した。

 俺が魂だけ召喚されたこと。

 本当の名前。

 テールの協力を得たこと。

 そして、ロワ達にも言っていなかった俺の出身地。

 初代国王と俺が同じ異世界人だと思われること。


「では君は、ニホンから来たというのか!」

「ご存じなので?」

「あぁ、大抵は知らないがね。私も王都で研究していた頃聞いた事があるくらいだが」

「では日本への帰還方法はあるのでしょうか?」

「残念だがそれもわからない。だが、知っていそうな人物には心あたりがある。少し待っていてくれるかね? フォリア先生。校長に面会許可を」

「わかりました。少々お待ちください」


 やっぱり初代国王は日本人だったようだ。

 この学校の間取りもそうだし、校内にも異世界にはなさそうなもので溢れていたから半ば確信はあったんだけど。

 

 しばらくして帰ってきたフォリアさんがアルマンドさんに許可が取れた事を伝えると、俺達は校長室へと案内された。

 まさかこんな事態になるとは、考えてもみなかった。

 今後の俺の対応次第ではロワたちの将来にまで影響を及ぼすのではないかと考えてしまう。

 できることならそれは避けたい。

 いざと部屋の中に入ってみると、校長室の中は豪華と言えるほどではなかった。

 だが、この部屋の壁に掛けてある剣や盾といったものはみな使い古されたようで独特な雰囲気を放っていた。

 そして、その武具の下に腰かけている人物が校長なのだろう。

 真っ白なロングヘアーから覗く長い耳、強い意志を感じさせるエメラルドグリーンの瞳、どうみても20代にしか見えないが、それは彼女がエルフだからなのだろうか。

 だが、それ以上に……。


「あ、ありえない……。そんな馬鹿な! どう見ても清楚系なのに妖艶さを漂わせる……だと。こいつぁただもんじゃねぇぜ」


 心の声が漏れちゃった。

 

「ぷ……くくく、あはははははッ! あいつと同じこと言ってるわ!」


 なんか受けたみたいだ。

 あいつとは誰なんだろ。


「あーおかし。ふふふ、ごめんね? あなたが初代国王。ヒロセと同じ事いうものだから、おかしくって。自己紹介がまだだったわね。私はアトリア。開校以来ここの校長をつとめているわ」


 アトリアさんは笑いを堪えながら自己紹介を済ませる。

 しかしすげぇきれいな人だな、いや、エルフか。

 若い見た目なのにこの妖艶な感じ、こりゃ長寿なのもなっとくだわぁ。

 こうなるのかって感じだな。


「俺はシラタキ……いえ、白瀬滝也です。その、初代国王と面識があるのですか?」

「えぇ、彼は私の弟子だったもの。あっという間に抜かれてしまったけどね」

「では、いくつか聞きたいこ――」

「少し待って。先にみせてもらうから」


 そういうと彼女は俺の胴体に手を当てると音以外の全てが遮断された。

 な、何したんだ。

 これって確か、俺が気絶して目覚めたときのあれだ。

 真っ暗で体が動かない。


「あなた、純粋な魂じゃないわね?」

「俺が濁ってるってか! あれ?」

 

 この状態で喋れたのか。

 今の状態は体とコアの接続が断たれた状態だ。

 俺が初めて目覚めた時はまさにコアに魂が入れられてすぐの時で、この体と接続されたため動けるようになったらしい。


「いや、違うのよ? 魔力だけしか持たない無垢の魂の状態じゃないって言いたかったのよ」


 どういうことだ?

 お、視界が戻ってきた。

 ていうかどうやったんだろう? 触られたときに何かされたんだろうか。


「あなたは、魂っていうよりゴーストね」

「ゴーレムではなかったのですか?」

「えぇ、だって通常なら生物に宿る魂が召喚される可能性なんて、ないに等しいはずよ。召喚方式も魔力の高い放浪する魂が選ばれるものだしね」

「なら、なぜなんです? 現に俺はここにいるんですが」

「無いに等しいだけで、ほんの僅かにはあるのよ。そういったことが」

「では、偶然だったのですか」

「そうかもしれないわね。でも、本来なら召喚に成功したとしても魂だけで思考したりはできないはず。でも、あなたはできている事から考えると……。おそらく所持品ね。あなた何か恐ろしく高価なアイテムとか所持していなかった?」


 一等の宝くじ最後握りしめてたよなぁ。しかも、ゴーストか。

 それ厳密には俺死んでるってことなんじゃ……。


「所持していました……。それがこうなるほどの価値なのかは分りませんが」

「恐らく、あなたの魂はその所持品と一緒に変換されたのね。その結果意識と記憶を持ち越して召喚されたのよ」

「初代国王もそういった状態だったのですか?」

「それは違うわ。彼はまだこの国ができる前、戦前に存在していたある国の秘儀で召喚されたのよ」

「なら、それを使えば俺は帰ることも可能ということですか?」

「それは、どうかしら。あなたの体の状態がわからない以上なんともいえないわね。それに使用しないのを勧めるわ。あれは当時追い詰められていた人族の切り札のようなものでね、あまり褒められた方法じゃないのよ」


 なんとなく予想が着く。

 俺は5億で記憶と意識が持ち越せたなら、それを超える価値の物を大量に用意すればいいのだろう。

 だが、追い詰められた人側の切り札というくらいだ。

 なにを用意したかはあまり考えたくないな……。


「ただ初代国王はあの秘儀に使用された代償にずっと悩まされていたわ。自分の力は呪われているんだっていつも言っていたもの。そのために戦い続けるってね」


 やめてくれ、聞きたくない。

 夢に出てきたらどうするんだ。


「あの大量の蟲達が陣に吸収されて、彼が構成されていく様は一種の悪夢だったわ……」


 は?

 何それ怖い。

 てか、え? 人柱てきな生贄感溢れるやつじゃないのかよ!

 一寸の蟲にも五分の魂ってやつか?

 初代国王も初代国王だろ! 償に悩まされてたってそっちかよ! 絶対嫌悪感だろ。

 ロアとカルム、後ろにいたアルマンドさんまでゾッとした顔をしている。

 俺は石の体で良かったわぁ。


「そ、それで俺達の今後なのですが」

「あぁそうねぇ、あなた達の事実を知っているのはここにいる者だけよね?」

「いえ、工房倉庫にいるテールという妖精の少年も知っています」

「なるほどね。では、研究棟にあなた達の部屋を用意するわ。必要なものは全部こちらで用意するからそこでもう一度ゴーレムを製造してもらえるかしら」


 俺はロワとカルムにどうするか視線を向けると、二人とも頷いた。


「いいみたいね。ならこのことは極秘とします。決して漏らさぬよう細心の注意を払ってください。先生方二人には研究棟の手配と今後の対策案をお願いしますね」


 フォリアさんとアルマンドさんがそれに応えこの場は解散となった。





―――





「いやぁ緊張したねぇ。まさかこんな大事になるなんてね」

「私、アルマンド教頭に全部話さなきゃいけなくなった時はもうだめだとかと思ったよ」


 アルマンドさん教頭だったのか。確かに堂に入った感じだったな。

 それにしてもなぁ……。

 俺、せっかくの一等の宝くじで俺の人格を買ったってことだよな……。

 帰ってもまた貧乏暇なしのリーマン暮らしか。

 帰れるとしても悩む。

 まぁ、いっか。

 当分帰れなさそうだし。

 

「それで、進級試験の合否っていつわかるんだ?」

「1週間後には合否の一覧が張り出されると思うよ」

「まぁあたし等はもう研究室まで確約してるんだ。受かったようなもんだよ。やっと進級できるのか。あたし……」


 なんかカルムが不吉な事言いだしたが、大丈夫だよな?

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