ペースを上げる
「ペース上げろ、指? 千切っておいで。雪合戦? それはお前の物語じゃない、他の娘のだ。たいした旅じゃないか、学芸会の裏で異星間交遊。もうそろ見落としたくなってんだろう、すべてを。オーケイ、ペースを上げる。ついてくるんだよライヤー、背に感じる大事っぽいもんはみんなみんな見るべきじゃない。見るべきじゃない、見るべきだという思いは。
「近づこう囁こう思いを込めて制服触る。耳は遠い口じゃ、遅い!
「あやしてよ苦しめたいよ思い出を殺してさ、制服触るしかない!
「矛盾。オレってば呟きすぎたんだ。少しもペース上がらない。先輩のいう通り、オレたちは花びらに負けるわけにはいかない人たちなんだ。引き裂け、きっとやわこい。ペースを上げるんだ。はちまきしていうことじゃないかもだけど、こんな麻痺している日に工夫なんかしたりしないで。
「叶えたくて普通科? 絶対が見殺しになってる季節ですね、とテレビのアナウンサー笑顔。振り切っていけ! トンネルが見えるまで。トラブルメーカー気取ってた文盲男子も、工夫して叶えたね。少し苦くしてくれませんか、といったら偽メイド喫茶の孤独な娘はアンダーラインを引いてくれました。
「誰を燃料がわりにして、何を突き飛ばして事故を作りゃいいんだろうか。ペースを上げろ! 下見ないと塀から落ちるに決まってるだろ。単純さに、むせたんだ。こんな正解じゃ授業どころじゃない。
「裸足になるのはよせと委員長はいう。彼だって騙したんだ蓋を。そうやって色々と被せてきた。さっきからだよ、この驚きの脈拍のオレは。さっきから、誰のものでもないし手取りの感情なににも染まらないまま走れ水溜まりにも気付けないくらいオレの無意識文字変換に引いているのは誰そして、さっきから何だって信じて見てる。
「あいつ、まだ愚かなサービスエリアを目指してるんだろうか。
「オレは自分のことを、蓋の固い絵の具チューブのようなもんだと思ってきた。クラスメートが、あらゆる焦げ臭いクッキー似の感情をどこか、自分たちのお腹以外の場所にやらなきゃならないというようなことになってる時に現れてこそのオレだ。昔、いっつも校歌の拾い喰いしてた。それを道草とはいわない。それを昇華とはいわない。でもみんなウグイスを騙してたんだろ、大好きな無色で。
「さぁペースを上げよう。家族からの期待が降り注ぐ、その中を小さく歩く小さな女の子。愛しくて、息苦しいスノウドームだ。どうか落ち着いて、今持ってるそいつは目潰しスプレーじゃないよ。
「ひどい雪、ひどい誕生日、ひどい雪の味、ひどい運命。ひどい彼の言葉は舞い上がる。さよならはいわなかった、できもしないさよならは…殺せ雪なら全て。もう踏み壊してしまっていいんだよ。もう殺してしまえよ、雪の下に誰のどんな輝きが潜んでいるにしろ今さら遅いんだよ」




