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幻魔達の華 プロローグ

今回は前書きが長くなりました。

今までの流れを見ながら、結花とパートナー鬼との出逢いを書きました。

誤字、脱字があったらすみません。

中村結花(なかむらゆか)は短い間に不思議な体験をした。

挿絵(By みてみん)

結花の大学生の友人、市村翼(いちむらつばさ)は前世で剣士だった火の鬼、火爪勇吹(ひづめいぶき)と孤独な鬼で現在は大学生の友人の土の鬼、五十嵐護(いがらしまもる)と三人で邪悪な九尾の狐を倒して、翼は九尾の狐の力を手に入れた。

その後、結花は孤立した感じがして旅行に行った。

そこで出逢った高校生の黒澤雫(くろさわしずく)は、前世で世話をした少年で、現在は同級生の水の鬼、二瀬要(ふたせかなめ)と風の鬼、二瀬透(ふたせとおる)と三人で黒澤雫の前世の女性、菫を殺した意思を持ち、男の姿になる池の呪いを水の巫女になった黒澤雫が浄化した。

暫くすると自分に似た女性が暗殺され、忍者が体から草の蔓を出しながら亡くなる夢を見た後に寝巻きが蔓だらけになった上に、その暗殺された女性の現在の姿は高校生の従妹の中村双葉(なかむらふたば)で、忍者で現在は同級生の木の鬼、林田誠義(はやしだせいぎ)と月の男、月ヶ宮蒼真(つきがみやそうま)と三人で木の呪いを作り出した悪鬼源三朗(あっきげんざぶろう)を倒した。


ぼんやりと上手くいった、けど、上手いかなかったかもと思った。

従妹の双葉は母親がネグレクトな上に今までずっと男遊びをしていて離婚したみたいで、ネットで母親の男遊びを知った双葉はショックを受けていたが、誠義と蒼真、双葉の側にいる鬼達が支えているのを聞いて安心した。

最近は雫の闇の鬼が雫のクラスメイト、東野杏璃(ひがしのあんり) の鬼になったと聞いた。

良いなと思ってしまう。鬼達の真剣な顔を何度も見た。


ただ、気になる気持ちがちらつく。

翼、雫、双葉の前世は姿は一緒だけど、魂は違う。

それぞれ椿、菫、葉月は魂は違って囚われおり、浄化されて天に向かった。

そして、双葉の件で仲良くなった東野さんから、他に黒幕がいるかもと聞いた。

昔の情報網で海外の魔術の知識を双葉の敵だった源三朗が完璧に使うのは難しいと聞いた。

まあ、まず海外の魔術を信用しないよね?

まだ、分からない事もあるけど良いかと思って結花は電気を消した。

明日は金曜日だったかな?

土曜日に勇吹が「昼御飯一緒に食べようか?」とか聞いて来たけど、「翼と中々逢えないんだから、翼を誘わないと駄目じゃん。そっちを優先しなよ。私はまた平日空いている時、四人でならいいよ。」と言った。

…私、分かってる。

勇吹は私が距離を離しているから淋しいと思っている。

けど、翼と一緒に過ごすならそろそろ距離を離さないと。

区切らないと、二股って言われるよ?

私は友達の恋人を取るほど性格悪くないから。

双葉は鬼がいっぱいいるけど、今まで一人きりだったから、いっぱい愛情を貰ってほしい。

私より年下だけど、スゴいわ。

皆の夕御飯や朝御飯作るんだから。

…もう電気を消して一時間経ってる。

早く寝よう。


私は夢を見た。

黒い長髪の女性が黒いローブを着ていた。

魔女じゃん。

「…あの男もしくじったか。中々上手くいかないな。まあいい、次は私自らがやるか。」

女は笑みを浮かべた。


魔女の女がゆっくりと消える。

暫くすると場所が変わる。

微かに水晶のように輝く壁。

目の前に空中で膝を抱えて浮かぶ二人の男の鬼が現れた。

二人共目を閉じていた。

一人は銀色の長髪に金色の二本の角を持つ鬼、

挿絵(By みてみん)

もう一人は金髪で右側の前髪は長く伸ばしており、左側の髪は後ろに集めて短いポニーテールみたいにしている、黒色の二本の角を持つ鬼だ。

挿絵(By みてみん)

二人はネックレスをして、半裸にズボンを穿いていた。

体は腹筋が深々と割れていたが、もう見慣れた。

二人はゆっくり目を開けてこちらを見ると笑顔を見せた。

先程の魔女は邪悪な笑顔だったが、二人の鬼は心の中から喜んでいた。

「…ハロー?」

結花はなんとなく声をかけた。

ハローって言って通じるのか?

よく分からない。殻か穴か分からないが隠れたい気持ちだ。

「…初めまして、結花。やっと話せるね?」

銀髪の鬼が言った。

「…私の事、知ってるの?」

「…知ってる。ずっと結花の中で眠っていた。…まあ、隣のコイツは長くないけどね?」

金髪の鬼が言った。微妙に勇吹に雰囲気が似ているが、性格は全く違う気がする。

「…ここはどこ?さっき魔女みたいなのがいたんだけど?」

「…ここは俺の結晶の中。結花が持っている石の中だよ。」

銀髪の鬼が言って結花は天津がくれた輝く石の中だと知った。

「…!嘘!でも!翼も同じ石を持っているけど鬼を出せてないよ!何で!?」

「それは結花があの女性と違う力を持っているからだよ。結花は妖怪達と沢山戦ったから幻魔を従える力を持った。そして、結花の中の雷の力が俺を作って、石の光の力が横の鬼を作った。」

金髪の鬼が言った。

「なら、私は石から鬼を出せるの?」

「…俺達に逢いたい?」

銀髪の鬼に聞かれると結花は真剣な顔をした。

「…逢いたい!どうしたら良い!?」

「…俺達が実体化するには名前が必要なんだ。俺達が結花の知っている鬼と違うのは自然の鬼だから。力を増幅するのに主人から名前を与えられる必要がある。ただし、輝く石は無くなって、君の体が俺達の新しい住処になる。君が生きている間、生きて、共に死ぬ。まあ今も一緒だけどね。」

「…君の中に出入りしたり、声をかけたり出来る。特に体力や生命、食事を吸収する事は無理にする必要はないし、君が嫌ならお風呂に入る時は体から出るよ?」

金髪の鬼がお風呂と言ったが、トイレも一緒だと頭の中に浮かぶ。

「わー!迷う!絶対体に入れたままトイレ行きそう!お風呂も!私の失態見られて嫌われるかもって葛藤がある!」

「それはない。俺達は君に生命を捧げるものなんだ。」

「俺も君の中にずっといた。だけど、君の事を大切にする。」

金髪の鬼が言って結花は気がつく。こっちの鬼は結花の中にずっといたのだ。

「…!もう終了してるじゃん!最近安売りの靴を見つけて謎の踊りをしたとか!分かった!光鬼!天渡(あまと)!雷鬼!雷黄(らいおう)よ!」

結花が二人に名前をつけると結晶が弾けた。


「…う…ん?」

結花がベッドがら体を起こすと横には天渡と雷黄が立っていた。

「…おはよう、結花。」

「…おはよう。天渡、雷黄。」

天渡と雷黄は結花に腕を伸ばした。

大きな腕を見ると彼らは鬼なのだと思った。

「…私、お姫様みたい、」

「…あぁ、お姫様だよ。姫って呼ぼうか?」

「…いや、結花って呼ばれる方が良い。」

天渡が結花を抱きしめた後に雷黄が結花を抱きしめた。

「…結花は鬼に抱きしめて欲しかったんだよな?どう?」

「…嬉しいけど、学校行かないといけないのがね。サボるわけにはいかないから。…続きは大学終わってからね?」

「…分かったよ。まあ、一緒に側にいるから大丈夫だよ。」

二人は輝きながら消えた。

(…結花?聞こえるか?天渡だ。机の上にある石はもうただの石になっている。中を確認してくれ。)

結花が机の上にある巾着袋を開けると中身はただの白い石になっていた。

(天津さんの石。普通の石になっちゃった。

一応、今度報告しに行こう。)

結花は巾着袋を一応鞄に入れた。


結花は階段を降りて台所に行った。机には朝御飯が用意されていた。

「…あら?結花。今日は早いのね?おはよう。」

「おはよう。目が覚めたから起きちゃった。…頂きます。」

朝御飯のトーストを食べながら、台所にあるお土産に目がいった。

双葉の住んでる県は二つ先。二時間あれば、鬼の足で着く?

(結花。俺は市村さんと同じ空間移動、使えるぞ。)

「…マジ!」

結花は思わず声が出た。

「…っ!結花!どうしたの?」

「うーん。何でも…。いや、言いたいような…。」

「…何かあるの?言いなさい?」

結花の母親はちょっと心配になって聞いた。ただ、ほとんど話していないんだよね。

「…そう。言ってない事、いっぱいあるけど話していないんだよね?とりあえず、今からだと時間ないから、夕方にね。」

朝御飯を食べて、お皿を洗い場に運んだ。

「…双葉は洗い物をしていたんだよね?…いや、今は確か他の子がやっていたんだったかな?」

結花の言葉に母親が不思議そうにした。

「…?双葉ちゃん、一人じゃないの?」

「うん。えっと、朱馬君、鈴音ちゃん、舞ちゃん、鐵広君、天外君、一心君、公正さん、輝光さん。…八人?」

母親が険しい顔をする。

「…誰?それ?」

「…双葉ちゃんってさ。叔父さんに話しているけど、鬼使いだよ。他に同級生が二人鬼になる。」

その言葉に結花の母親は驚く。

「…大体私が交通事故から助かったのって、月詠先生と火爪君と五十嵐君が鬼だったのもあるから。市村さんは九尾の狐の力あるし。…今声出たのは私が昨日?今日?鬼の人をパートナーに持ったから。まあ、お母さん、ビックリするから今度ね?」

結花は歯を磨いて着替えた。

「…じゃあ、行ってくるけど、何かこれから起こる気がするの。私も連絡するし、お母さんもあったら連絡して。…前に真夏の雪山事件あったでしょ?真夏に雪が積もったのが怪異で、あれを直したのが市村さん。隣の県が黒澤さんかな?私が泊まった民泊の近くの高校生の子。そこも高校の周りだけ雪が降ってニュースになったでしょ。双葉の住んでる県も雪が積もって消えたニュースあったでしょ?あれは双葉と市村さんが怪異を起こした原因の鬼を倒したの。…もう頭パンクするでしょ?あれもいろいろあるからさ。続きは帰ってからね。」

結花は苦笑いして家を出た。



結花がバス停にいるとバスがすぐに来た。

中に乗ると大学の友達の五十嵐護(いがらしまもる)に逢う。

「おはよう。結花。」

「おはよう。護。」

「…ねぇ?結花は返事なかったけど、昨日の夢、見た?皆見たって。」

「あー。確か魔女の夢?」

結花が言うと護が驚いた。

「え!結花ってハッキリ見たの!?」

「え?皆違うの?黒いローブの魔女がなんか源三朗さんがしくじったとか言ってたから犯人はコイツだわって思った。黒澤さんの件も、翼の件もあの魔女かも。」

結花は真顔で言う。

「皆、暗くてぼんやりしていたし、何を言っているか分からなかったって。次は呪いと関係ないのかな?」

護が言うと何となく何故天渡や雷黄が生まれたか分かった気がした。

(結花。今、自分の呪いが解けたって考えただろ?結花の力が解放されたから俺達が生まれたんだ。)

雷黄の声が頭の中でした。

「…やっぱりかぁ。」

結花が言うと大学に着いた。

バスを降りると翼がいた。

「おはよう。護、結花。」

『おはよう。翼』

二人は翼に挨拶をした。

暫くして結花は苦笑いをして溜め息をついた。

「…今度は私かぁ。…翼。」

その言葉に翼と護は驚く。

「…結花。まさか…。」

「…今度さ、私VS魔女っぽい。今回は魔女の呪いが解けて私が鬼使いになったみたい。私のパートナーは光鬼の天渡と雷鬼の雷黄。今私の中にいる。」

結花は翼にさらっと言った。

「結花が鬼使いかぁ。…いつからなんだ?」

「あの魔女の夢を見てから。二人に逢って、名前を付けたら実体化出来るって言われたから。天津さんの名前から天渡。私の黄色のオーラだから雷黄。」

護に結花は言った。ただ、少し翼は結花の事が不安になった。

「…じゃあ、結花、何かあったら言いなさいよ?」

「翼、少し怒ってるでしょ?朝、お母さんに鬼の事、話しちゃった。もう言った方が良さそうでさ?言う事多いから大変だよ。…今日、天津さんに逢いたいけど、大丈夫そう?」

翼は月の石を出して予知能力を使った。

「…今日は私達も行く。結花、木の精霊と戦うみたいよ?」

「…え!木の精霊!」

結花が驚いて言った。

「…木。土鬼の俺や光鬼、雷鬼だときついな。」

「…後で勇吹に連絡する。後は風、氷、月、闇辺りかな。私は闇の術は得意だから任せて。」

護と翼が言った。

…昨日勇吹に昼御飯の誘いを断った後だからむちゃくちゃ気まずい。

(一応、お母さんには遅くなるかもって連絡しなきゃ。)

結花が母親にメールを送ると勇吹から帰りに大学に来ると連絡があった。

「ごめーん!よろしくっ!」と送る。


その後は普通通りに授業をした。

時計の針はいつも通りに進んだ。



今回はパートナー鬼は光鬼天渡、雷鬼雷黄に決まりました。

はじめのボスは白虎を予定していましたが、天津に逢う話になったので木の精霊が一番になりました。

名前は決まっているけど、今度で。

今回は闇木の精霊では姿はダークサイドかつ名無しです。

仲間にする時につける。

次回に続け。

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