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第0話 Harem Making Service

第0話

_____________________________________

Harem Making Service 依頼主様用調査用紙


お望みのハーレム作り承ります。こちらの調査用紙に詳細をご記入の上、提出してください。


Q1 お望みのハーレムの人数をお答えください。


  A 〈  4  人 〉


Q2 どのようなタイプの女性をお望みか、以下の項目に人数分丸をしてください。


【 同年代 】

   静かで目立たない

 〇 根暗だけど本当は美人

   優等生キャラ

   ギャル

ツンデレ

   ヤンデレ

   活発な運動部系

 〇 実はオタク

変わり者

   甘えん坊

   変態

   その他(     )

  

【 年上 】

   静かで目立たない

   根暗だけど本当は美人

   優等生キャラ

   ギャル

〇 ツンデレ

   ヤンデレ

   活発な運動部系

   実はオタク

変わり者

  甘えん坊

   変態

   その他(     )


【 年下 】

   静かで目立たない

   根暗だけど本当は美人

   優等生キャラ

   ギャル

ツンデレ

   ヤンデレ

   活発な運動部系

   実はオタク

変わり者

 〇 甘えん坊

   変態

   その他(     )


  

Q3 それぞれの女性と出会うシチュエーションをQ2で選択した順にお答えください。

(おまかせの場合はその旨をご記入ください。)


① 教室で隣の席になる   


② コミケ中に意気投合


③ お任せします。


④ 不良に絡まれてたところを助けるとか(笑)




Q4 女性たちとはどのような関係性をお望みですか?



とりあえずはみんなに囲まれているだけでも十分ですかね。

あー、休日にみんなor一人づつとデートに行くなんて結構理想かもです。




質問は以上です。

ありがとうございました。あとは担当の者と打ち合わせなどを行っていきます。

_____________________________________







孝司は依頼主によって記入された調査の結果を丁寧に読み上げた。


「ではこちらで間違いはありませんか?」


「はい」

依頼主は心配そうな面持ちで静かに返事をする。


「わかりました。では内容についていくつか質問させていただきます。

まず、年齢差についてなのですが、年上と年下はどれほど歳が離れているのが理想ですか?」


「そうですね…どちらも1~3歳ぐらい離れているのが理想ですかね。」


「なるほど、では次はシチュエーションについてなのですが、教室で隣の席になった後、どのようにして仲良くなりたいかなどのご希望はありますか?」


依頼人は少し考えてから返事をする。


「えーと…よくあるあれですかね、消しゴムを貸すとかからですかね。」


「うーん、消しゴムを貸してからどのような話をしたいなどーの理想はありますか?」


「そ、そうですね・・・」


・・・


・・・


・・・


その後もいくつかの質問を重ね、依頼主のイメージを鮮明に記録していく。

サービス後クレームなんかを付けられるのはごめんだ。


「なるほど、了解しました。あなたのご希望通りのハーレム作り、承りました。」


「あ、ありがとうございます・・・」


「では動きがありましたら携帯のほうに随時連絡させていただきますね。」


「よろしくお願いします。」


どこか緊張した後ろ姿で事務所を後にする依頼主を見ながら、孝司はすぐさま仲間に指示を飛ばす。


「第1班は依頼主の素性、性格を精査、第2班は依頼主近辺の対象女性のブラッシュアップ、第3班は希望シチュエーションに合う場所、イベントなどを調査、第4班は情報が出るまで工作班と待機だ。」

孝司が話し終えると事務所が一気に慌ただしくなる。





そう。これがHarem Making Service だ。


要望のハーレムを綿密な作戦と特殊工作によって本当に作成する夢のようなサービス。

依頼主の妄想を忠実に現実へと変える。


そして彼らは依頼のためならどんな手でも使うのだ・・・





一仕事終えた孝司はイスに腰掛け大きなため息をついた。

「僕はなぜ、何のためにこんなことをしているのだろうか・・・」


全ては5か月前。高校二年生の夏の終わりから始まった。






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