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4月の始まりの嘘

国立能力者保護高校

20xx年から20年かけて設立された

能力者を保護するための高校で15歳までに能力が発現したものは、

この高校に入学することが義務付けられている。

例えどんな能力であろうとも入学できるためスクールカーストはかなりエグイが。


ふとそんなことを思い出しながら真は吾味に問いかける。

「なぁ、ゴミの能力って結局なんだったんだ?」

吾味はニヤニヤしながら真に応える。

「俺?俺の能力知りたい?知りたいのかぁ?ん?んん?」

真は吾味のにやけづらを見て殴りたい衝動に駆られるが我慢して答える。


「ああ。知りたいさ!俺の能力まだ何か解らないんだよな・・・」

「そうかそうか!知りたいか!流石俺の親友!そうだよな親友の事は知りたいよなぁ!?」

「え?親友?誰と誰が?」

真は我慢できず問い返す。


「傷ついた傷ついたぞ俺のガラスのハート!今ならいける!『ローレライの涙』」

瞬間、吾味の周りから水が噴き出し暴れる。

真は呆気にとられて聞く。

「は?なんそれ?」

「え、俺の能力だけど?」

吾味は何を当たり前のこと言ってんだって顔をするが、


本来能力に発動条件や名前はなくまた一般的に攻撃性能はないとされている。

だがこの少年、吾味が行ったものは名前がついているし水も今なお吾味の周りで暴れているので

真が呆気にとられるのも無理はない。

「いやいや、おかしいだろ!?」

「え、何が?」

吾味は意図がつかめず呆けた顔をする。


「あのなぁ?ゴミが使った能力の発動条件もおかしいし何より殺人スピーカーのお前がローレライ?!」

「ローレライに失礼だろ!」

真が文句を言ったのはどうやら殺人スピーカーと呼ばれるほど音痴な吾味が

ローレライという美声の生物と同じ名前がついてることが納得いかないらしい。


「ひでぇなぁ。俺だってこんな名前じゃなくてもうちょっといい名前がよかったわ。」

「ん?自分で決めたんじゃないのか?そのローレライの涙って」

先ほどの仕返しとばかりに真はにやけながら吾味に問い返す。


「俺じゃなくて鑑定士っているじゃん?あの人に金払ってワード設定されたんだよ・・・」

「は?」

「だーかーら俺じゃなくて鑑定士に設定してもらったんだって!!」

「そんなことできるのか・・・」


キーンコーンカーンコーン・・・

「げ、やべえ!入学式から遅れるとかしゃれにならん!」

「はぁ・・・入学式から遅刻かぁ嘘だろ・・・痛っ!なんだこれ!?あがっ・・・」

真が呟いた瞬間万力に締め上げられるような頭痛に襲われ真は思わず倒れこむ。

ふと誰かの声が頭に響いた。

『ザザッ・・・ワード発動確認』

「お兄さんの初めての発動がこんなだったなんて・・・」

(なんなんだこれ。それにお兄さん?なんだか懐かしい声な気がする・・・)


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