8話 暗殺スキルとテイマーギルド
あの後も
何匹か現れたウルフを倒し
(全部パールが首を切り落とし一撃で倒した)
町に戻る時にいくつか気がついたことがあるのだが・・・
町に近づくに連れモンスターがラットやラビット、プチウルフと言った
初心者フィールドと同じ敵しか出てこないと言う事と
他の人が戦ってるのを見ると・・・
そんな敵ですら・・一撃で倒してない
(最低でも三回ほど攻撃して倒してる)
もちろん倒した時に首を刎ねたりしてない
あれ?
何かがオカシイ
あわてて・・・ウィンドを開け
パールのステータスを確認してみる
・・・・・
一撃で倒した原因は
スキルにあった
〔必殺Lv3〕クリティカル確率が上昇する
〔暗殺Lv3〕クリティカル時、即死効果を与える
・・・・・・
・・・・・・・・・
なんだこれ?
クリティカルの確率が上がり・・・その上クリティカルのときは敵が即死すると
こ・・これはひどすぎるでしょう
チートだ・・・確実にチート能力だ
だからか・・・運営があんなに慌ててたのは・・・
・・・これは慌てるわ
このなスキル確実にバランスを破壊してしまう
あと・・もう一つ問題がある
それは・・・次のモンスターを捕まえる時
敵のHPを削れない・・・
だって全ての敵を一撃で倒してしまう
今までの敵だって・・・確実に確上の相手だったはずなのに
一撃で倒してる・・
このままだと、パール以外のモンスターを仲間にすることができない
それに、こんなスキルの話が回りに広がってしまったら
大騒ぎになるのは目に見えてる
まずい・・・
確実にまずい・・・
相談できそうな人もいないし・・
(そもそもこのゲームに知り合いは響さんくらいしかいない)
これ以上、響さんに迷惑かけるわけにもいかないし
そーやって悩んでると
ラビットを連れた一人の女性が近づいてきて
「君?何悩んでるの?」
と声をかけてくれた
「あっ・・ちょっ・・・ちょっと、これからどうすればいいか悩んでて」
「それだったら・・テイマーギルドに行ってクエスト受けてきたら?」
と、提案してくれた
「テイマーギルドですか?」
「そう、もしかして知らないで戦ってたの?」
「あはは・・・はい、このゲーム始めてから色々周りの視線から逃げるようにこっち来ちゃったんで」
そう言うと
「あー・・・君の姿目立つもんね」
「ちなみにこの姿・・・ゲーム機のバグでこの姿なったんで・・実際はもっと年上だし背も高いんですけど・・」
「え?」
その話を聞くとびっくりして・・
「ごめんなさい・・実際の子供かと思ってた」
ポツリと
「さっきのウサギと戯れてる姿は本当に子供っぽかったから・・・」
と小声でつぶやいた・・
・・・あの姿ミラレテタか
「ミテマシタ?」
「う・・うん・・・」
「よかったらあれは忘れてもらうと助かるんですが・・・というか忘れて」
「あははっ」
「そっ・・・それはそうと・・・テイマーギルドは最初にここの来た時の噴水の近くにあるから行って見た方がいいよ」
話をそらされた・・・けど
たしかに・・・ギルドは行った方がいいな
スキルのことは後において置いて
「お姉さん、ありがとうございます」
とお礼をいい、向かおうと思ったら
「あー、そういえば名前言ってなかったね、私はスグリって言うの」
「あっ・・僕はレンと言います 実際は高校生です・・これでも」
「あはは・・・まだまだ十分若いわよ」
そー言うスグリさんはいくつ位なんだろ?
女性に歳を聞くのは失礼なんだろうけど・・・見た目的には大学生か20代前半くらいに見える・・
まあそんなことはいいとして
「じゃあ・・ありがとうございました」
「またねー」
そう言って別れ
改めて門をくぐり噴水を目指す
(流石に大通りをまっすぐ進めば見つけられるはず・・・)
しばらく歩くと・・・噴水を見つけ
その周りにある一際大きな建物〔テイマーギルド会館〕を見つけることができた
みんなが入っていく中、僕もその中にまざりギルド内部に入っていく
うわー、中も物凄く広いけど
初日だけあってその広い空間は人で埋め尽くされていた
おっと・・・登録はこの列かな?
いくつかある列の中でも比較的短い列に並んだ
しばらく並んでると自分の番が来て
「テイマーギルドにようこそ」
そう言ってくれたのはちょっと細身の青年の事務員さんだった
(若い女性の事務員さんもいたが、その列は自分が並んだ列の三倍の長さをしていた)
「あなたもテイマーとして登録してよろしいですか?」
「はい、よろしくお願いします」
「ではすこし、ギルドについて説明させていただきます・・・」
そう言って・・・クエストの受け方や、ランク・・・倉庫の利用についての説明
この、ギルド内にある施設や売店の説明などなど
基本的な説明を受け
「ではこのテイマーズカードと地図をお受け取りください」
カードには自分の名前と今のランク(Gランク)などが書かれていて
もらった地図は大雑把な町の全体図の他に
切り替えで町の外(自分が歩いて所以外は真っ白)の地図に切り替わる
それを見ると・・僕がさっきまでいたのは東の平原だったらしい
「ではクエストを受けるときは右手の掲示板からお探しください」
カードと地図を受け取り、説明も終わったので
まずは・・ちょっとクエストでも覗いてみよう
受けられるクエストは大きく分けて三種類
一つ目はモンスター討伐
決められた場所の敵を何匹か倒す
二つ目は素材集め
指定されたアイテムを採取 敵を倒して拾ったりして集めて来る
三つ目は市民からの依頼
依頼された様々な悩みを解決する(お使いだったり、敵の討伐、素材集めなど依頼内容は様々)
普通は、依頼を成功するとお金がもらえるが
三つ目の市民の依頼だけはもらえるお金が少ない代わりにアイテムや装備など・・・いろんな物をもらえたりする
あと・・クエストはここで受けられるだけではなく
街中で、町の人(NPC)から直接依頼されることもあるらしい・・
討伐依頼を見ると東平原のウルフ退治三匹と言うのがあった・・・
先にこっちに来てればよかった・・
採取依頼でウルフの牙3つと言うのがあったので
アイテム欄を見ると・・・ウルフの牙が4つある・・
他は・・特になさそうだし
その場でクエストを受けて・・・
・・・報告はこっちか?
提示板の横の方にあるカウンターに行き
「すいませんクエストの報告いいですか?」
「こんにちは、お依頼を確認しますね」
と、画面を確認して
「採取以来ですね、こちらのウィンドにアイテムを納品してください」
そう言って開いたウィンドにウルフの牙を3つ納品する
「確認いたしました、では報酬2000Gになります」
コレでお金が手に入った(なかなかいい金額だった)
このゲームではNPCの店がほとんど無いし・・素材の買取する所も無い
なのでお金を稼ぐ手段は基本クエストをやるしかない
情報では・・商人ギルドに登録すれば無人販売所や競売などをすることができるらしいが
それは・・・プレイヤーが売って・・プレイヤーが買うというプレイへー同士でのやり取りになる
・・・そういう商品を買うための元金はクエストで稼ぐくらいしかない・・
そういえば・・・テイマーギルド内に売店があったはず
覗いてみよう
売店はギルド会館端にある階段を上った二階にあった・・(階段の前に売店は二階の案内があった)
「いらっしゃい」
売っている商品を見ると
各製造職用の製造用簡易キットが売っていた
商人ギルドにある備え付けの製造設備は性能かいいがその場でしか造れない
けど・・簡易製造キットがあると・・簡単なアイテムなら(戦闘区域以外)どこででもアイテムを製造できる
急遽アイテムを作りたかったり・・何を作ってるか見つかりたくない人はここで簡易キットを買って誰もいないところでコッソリ作るしかない
他に何かあるか・・・・見てると
簡易製造キットに紛れて
[最下級捕獲石☆1]と言うのが売ってた
☆は品質で1~10があり、1が最も品質が低いらしい
契約石の場合・・・品質が悪いと失敗しやすくなる
ちなみに簡易製造キットは一種類1000Gで
最下級捕獲石は一つ500Gだった・・
自分はたまたまウルフの牙で2000G稼げたが
ラビット討伐などもっと簡単な依頼は報酬は100G~500G位だから
それを考えると少し高い
自分は(これ以上目立ちたくない為)
簡易調合キットと簡易錬金キットを買った
コレでまたお金がなくなった
ギルドの討伐、採取クエ、は何度もできるため
(市民からの依頼はその時によって変わり一度受けた依頼は二度と出来ないらしい)
今度こそ、ウルフ三匹討伐とウルフの牙3つを受けておく
そうして・・・依頼をやるためテイマーギルド会館からでた瞬間
「あーーーーーーーーーーーーーーーっ、やっと見つけたーーーーー!!」
いきなり大きな声が聞こえた方向を見てみると・・・
顔を真っ赤に染めた、ちょっとつり眼の赤い髪のツンツン頭の男が
「貴様・・・よくも・・・よくも・・・俺様の捕獲風景を提示板に晒してくれたな~~~!!」
え?
たしか・・・彼はユージとか言う(自称)レアハンターだったはず
それに提示板に晒したって・・僕何もしてなかったはずだけど?
それに、捕獲風景って・・・横取り風景の間違えでは?
[レアハンターユージ]再び登場ww
ウルフの牙、納品依頼の報酬は高いように感じますが・・
ウルフは
本来なら3人PTくらいでやっと倒せる位の強さなのでコレくらいの金額が妥当なんです・・