59話 フォレスタリア防衛戦 ~戦闘編①~
現在、防衛戦の真っただ中・・・
僕達は今先頭集団から抜けてきたモンスター達との戦闘中だ
「ミドはこっちに向かってくる敵を叩き落として!!スカイと水月はミドの援護!!」
「メリーは僕の近くで敵が来たら攻撃して・・パールはマリーさんと伯爵の周りの敵を倒すの手伝ってきて!!」
流石に五匹いるといちいち指示するのは意外と大変だが
でも今 かなりの混戦状態での戦闘なので自由に戦わせてしまうと大変なことになってしまう
・・・特にパールとミドは・・・
パールは開放してしまうと他の人が倒したり捕まえようとしている敵すら勝手に倒してしまうし
それはもう・・・ものすごいスピードで敵と言う敵すべて首を刎ねて行ってしまう・・・
ミドは重撃スキルのノックバックが邪魔で下手に吹き飛ばしちゃうと他のプレイヤーさん達やそのパートナーを巻き込んでしまう
それにうちのミドは他のベアとは違い重撃の発動確率が段違いに多い
(重撃の発動確率にはクリティカルが大きくかかわっているらしく、クリティカル確立の上がる必殺スキルを持つミドはかなりの確率で敵を吹き飛ばしてしまう)
なので今は地面にたたきつけるようにして周りに敵を飛ばさないようにしてもらっている
そういう状態で今一番活躍してくれているのは空中から素早い奇襲を仕掛けてくれているスカイだろう
空中を見事に旋回してミドの死角から襲い掛かろうとしている敵を蹴り倒してくれている
水月は浮遊スキルで空に浮いているがそんなに素早く動けない
その代わりに色んなスキル効果を含んでいる複合スキル[軟体ボディー(クラゲ)]の効果で物理でのダメージがかなり軽減されている
ちなみに[軟体ボディー(クラゲ)]の効果内容は[物理軽減(小)][打撃軽減(小)][水属性ダメージ軽減(中)][火属性ダメージ増加(中)][氷属性ダメージ増加(小)][急所攻撃無効][水中移動制限解除][水中自動HP回復][麻痺属性無効]
というかなりのスキル効果が含まれている
ちなみに[物理軽減(小]と[打撃軽減(小)]両方同じスキルのように感じるが
[物理軽減(小]は物理でのダメージ全般(打撃と斬撃の両方)
[打撃軽減(小)]の方は打撃のダメージのみ軽減
なので実際は[打撃軽減(中)] [斬撃軽減(小)]となるみたいだ・・・なんかややこしい
後‥やっぱり水中に入ると能力はかなり上がりそうだ
そんな水月の攻撃方法は攻撃してきたモンスターを触手でからめとり麻痺針で麻痺させて・・HP吸収攻撃でじわじわとHPを減らしていっている
現在三匹のモンスターが捕まっていて・・少しづつHPを削り倒している・・・
まぁ今の敵が小さなプチモンスターだから複数相手にしているがもっと大きな敵だとこうはいかないだろう
マリーさんは元々生産職らしく戦闘はあまり得意ではなさそうだが伯爵と一緒に一匹一匹確実に倒している
ウメモモサクラさん達はマリーさん達を守りながら息の合ったコンビネーションで敵を倒していっている
流石にこの程度では苦戦はしてなさそうだ
ただ問題は・・・
「きゃ~~~ショタ君頑張って~~~」
「ショタ君こっち向いて~~」
「キィィィッあいつら何でうちらのショタ君と仲良くしちゃっているの」
「抜け駆けはずるいぞ!!」
「そこの女子達危ないからそこの柵から出ないで!!」
「今死に戻った人が通るから道あけてあげてーー!!」
うん・・・見なかったことにしよう
・・・今更ながら今の状況を整理してみよう
現在攻防戦が始まってそろそろ30分は過ぎようとしている
向かってくるモンスター達もそろそろプチモンスターではなく成長したモンスター達に変わっている
その中には、成長した[ドックLv10]や[キャットLv10][フォックスLv10][ラクーンLv10]の姿も確認できた
現在この南のフィールドには大体3000人くらいのプレイヤーが参加している
そして今いる南のフィールドは何も遮るもののない北や東と違いある程度先に行くと小川が格子状に貼り巡っていて先に進むためには橋を渡る必要がある
しかし、今いる門の近くは流石にある程度の広さはあり学校の200メートルトラックを二つくっつけたくらいの広さはあるので
プレイヤーたちはその広い空間に広がって川の向こうから向かってくる敵を倒している状況・・なのだが
やはりというか・・一部の女性たちが戦闘にも参加をしないで戦闘中の僕たちの近くに不用意に近づいてきては、あっさりと周りにいるモンスター達に殺され・・・死に戻るを繰り返してたので
それを見た一部プレイヤーたちが本来モンスター達の進行を防ぐための防護柵の内部に死に戻ってもまだ懲りずにこっちに向かってこようとする女性たちを警備スタッフの様に引き止めてくれている
まぁ・・一応警告程度だけでそれでも向かおうとする女性は無理には止めてはいないようだが
柵に向かってくるモンスター達はそのスタッフプレイヤー(ボランティア)さん達が倒してくれている
なので女性たちも無理に柵の外に出ようとはせずに内部から応援?というか声援を送っている・・・
というかまともに戦えと言いたい




