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56話 フォレスタリア防衛戦 ~ ルール説明編 ~


マリーさんはあまり感情が見えない淡々とした特徴的なしゃべり方で


「ようやく会えたよ、会って見たかったよ」


そう言うとトコトコと僕の方に近づいて僕の手を取り無表情でぶんぶんと振った


「えっと・・」


「あぁごめん、ほんとごめん、ちょっとうれしくてつい」


周りから


「βの時はまだ生産職が少なかった時に魔女さんはひたすら採取と調合でポーションを量産してほかのプレイヤーたちを助けてくれた調合の・・というか生産職のトッププレイヤーだったんだよ」


流石魔女とか言われるだけあってすごい人だった


「違うよ、ちょっと違うよ、僕は調合と錬金を得意として・・・βじゃ錬金で何も作れなかったから仕方なくポーション作ってただけだよ」


「けどショタ君が錬金の可能性を見つけてくれたからやっと錬金に打ち込めるの」


「だから感謝、ショタ君に感謝」


なるほど・・・魔女さんは錬金をしたかったけど何も作れなかったからポーション作ってて有名になってたのか


そんなことを思っているとちょっと離れた場所から


「あははっ、魔女さんがそんなにしゃべるなんて珍しいね・・・」


それを聞いた魔女さんが


「あれあれ伯爵かな、伯爵さんだ・・・引退したんじゃなかったの?」


「あははっ、魔女さんなかなか手厳しいね、僕は現実で忙しくて入れなかっただけだよ」


魔女さんに伯爵と呼ばれた人をよく見ると


薄紫色のストレートロングに前髪も片目が隠れるくらいまで伸びて柔らかそうな表情のイケメンさんだ


しかしその服装は・・初心者服だった


「初めまして、君がショタ君だね、うわさは聞かせてもらっているよ・・僕は[カリオストロ]β時代はよくガイアさん達とPTを組ませてもらっていたよ」


「じゃあ、カリオストロさんもトッププレイヤーなんですね」


「いやいや、僕はガイアさん達とはPTは組ませてもらってたがトップと言われるほどの活躍はしてないよ」


「ただ僕のパートナーがちょっと目立っていただけだよ」

と言って呼び出したパートナーは


20センチくらいの大きさの薄く赤い透き通った羽を背中につけた人形のような姿をしていた


「これが僕の相棒[フェアリー]の[ラヴィ]だよ」


よく見ると顔は仮面をつけてる・・というかのっぺりとした顔に赤い目だけがついているようなそんな顔だった


「珍しいモンスターですね」


「ああ、この子は物理は致命的って言っていいほど弱いけど、魔法攻撃とか支援を得意としていてね」


「なるほど」


「この子は火属性の属性付与と攻撃力を上げる魔法を使えるんだ・・ただMPが少ないからすぐにばてちゃうけどね」


なるほど


「ショタ君、ショタ君これが僕の相棒だよ、頼りになる相棒だよ!!」


そう言ってマリーさんが呼び出したパートナーは


黒猫の[ブラックキャットLv13]

カラスの[クロウLv10]

フクロウの[オウルLv10]

そして東の奥で出てくる[ワイルドウルフLv12]


ワイルドウルフ以外は初めて見るモンスターばかりだ


「じゃあ僕も・・」

ボーパルラビットの[パールLv16]

シープの[メリーLv14]

ベアの[ミドウェーチLv15]

コケッコFの[スカイLv13]

そしてパラライスジェリーの[水月Lv12]

の五匹を呼びたすと周りから 


オォーーという声が聞こえる


「さすがショタ君、魔女さんもβとか比べ物にならないくらいいろんなパートナーを連れているね」


「これもみんなショタ君のおかげだよ、ショタ君に感謝しきれないよ」


「あははっ偶然ですよ、本当は魔力爆弾みたいの作りたかっただけだったし」


「そうだったんだ、その考え自体無かったよ」


そこで伯爵さんが


「あははっ、僕も早く新しい仲間を集めないとね」


「そういえば伯爵さんは[捕獲石]を持っているんですか?」


「あははっさすが今さっき始めたばかりだから運営さんからのメールでもらった石五個しか持ってないよ」


運営からもらったというと、あの店売りの最低品質の石五個か


「甘いよ、甘すぎるよ伯爵、そんなのじゃ一匹も捕まえられないよ」


「そうですよ、こんなイベントなんですかよかったら僕、ガイアさんから買い取らせて貰った石で作った捕獲石があるのでよかったら使ってください」


そう言ってさっき作った捕獲石を200個と・・・ついでにフェアリー用のMPポーション20個とHPポーションも30個ほど渡した


「おぅ、こんなに貰いすぎなんじゃ」


「このイベントだと多分コレくらい無いと一匹も捕まえられませんよ」


「そうなのかな?」


「そうだよ、そうなんだよ、ショタ君に感謝して黙って受け取りなよ」


「ショタ君本当にありがとう、この借りはいつか返させてもらうよ」


「気にしないでください」


伯爵さんを見てちょっと気になるので


「けど伯爵さん、なんで初期服なんですか?」


それを聞くと


「あー、そっきも言ったけど、僕は今までリアルで忙しくてね今日まで入ることができなかったんだ」


なんか遠くでゴールドさんとシルバーさんがしきりに「あの人って」とか「えっえっ何でこんな所に」

とか話し合ってる・・伯爵さんって有名な人なのかな?


「何をしてる人なのか聞いて平気ですか?」


流石にリアルの利くのはマナー違反なんだけど気になって聞いてしまった


「あははっ、僕は現実ではゲームなんかのキャラ原案とイメージイラストを描く仕事をしていてね、趣味でマンガも書いているんだ」


ついでに


「あまり有名ではないんだけどね」


などとも言ってた


そんな話を聞いたゴールドさんが


「やっぱりサークル[カリオストロの城]の伯爵さんなんですね、昨日は新刊買って読ませてもらいました!!」


サークル?昨日?


周りの人の話を聞くと一昨日から三日間年末恒例の同〇即売会と言うのを開催していて

そこに書いた本を売る人たちをサークルと言うらしい


そして・・昨日は(腐)女子向きの本中心に売っていて・・伯爵さんもそこで自分の書いた本を売っていたらしい


「あははっ、こんな所で僕を知ってる人に出会えるとは思っていなかったよ」


そーすると今までウィンドを操作していたシルバーさんがこっちに来て


「よかったらこれ着てみてください」


と‥何かアイテムの受け渡しをしていた


「えっ・・・これいいのかい? というか何で今これを・・まぁ着させてもらうよありがとう」


と言った伯爵さんは一瞬で紫色の伯爵が着るような宮廷服風の服に着替えた


ほんとなんで今こんな服を持っているんだろう・・・


「あははっ、こんなゲームの中でもこの服を着ることになるとはね・・」


あの服は‥なんかイベントで着ていた服にそっくりらしい


おそるべしシルバーさん





そんな話をしていると


いきなり空の上から


[さぁ、ついにこのゲーム初の大型イベントフォレスタリア攻防戦がはっじまっるよぉ~~~]


というちょっと軽い感じの女性の声が響きいてきた


[司会進行はこの私!!みんなのアイドル[ミュー]ちゃんがやるよ~~みんな準備はいいかな~~]


そう言うと、男女問わず皆


おぉ~~~~~~~~~っ


と叫んでいるが・・・あの人有名なのだろうか周りの人に聞くと


あの[ミュー]さんと言う人は元々の別のゲームのキャラグラフィックのスタッフだったらしいのだが

自分の考えたキャラがゲームに合わないという理由でキャラを採用してもらえなかった所


別のイベント担当のスタッフさんにそそのかされて、上層部に内緒でゲーム内に勝手にそのスタッフの人がミューさんが考えたキャラや装備、モンスターなどを大量にゲーム内に実装してしまい・・

それがばれてその会社を追い出されたところ

他のゲーム会社に拾われたという事は有名な話だったらしいのだが


流石にその人もこのゲーム会社に拾われていたことは知らなかったらしい


 周りから聞こえる声に耳を傾けると・・・


「ミューちゃんがキャラグラフィックにかかわっているってことは・・」


「ああ・・・あの噂は嘘じゃない可能性が」


「絶対どこかに可愛い女の子モンスターがいるはずだ!!」


などと盛り上がっていた・・・


[現在の技術の限界か声だけになっちゃったけど、張り切ってこのイベントの説明をするよ~~!!]


[今回のイベントの目的はみんなもわかっていると思うけどこの町を守ること!!]


[正確には、この町の中心にある噴水型の魔法装置を守らないといけないの!]


[あの噴水は他のエリアにあるゲートをつなげる大切な魔法装置であれが破壊されるとみんなは別のエリアに行くことができません!!]


[けど・・今は今まで閉じていたゲートを開くために四つの塔からの魔法力が一斉に集まっていて、安定するまでまわりのモンスターがみんな引き寄せられてきちゃってるの・・・さぁ大変!!]


[その魔法力が安定する予定時刻が二時間!!それまで噴水を守り切れればみんなの勝ち!!]


[もし、万が一噴水が壊されちゃったら・・・噴水の修理と四つの塔の魔力開放のやり直し!!]


[そ~ならないようにみんな頑張ってね~~~]


おおぉ~~~~~~~~~~っ


[次は細かいルールの説明だよ~~~・・・・・・・]


まだまだ説明が続きそうだが


ちょっと気になったことがあったので近くにいた紅さんにちょっと聞いてみた



「紅さん、ちょっと気になったんですけど・・・紅さん達の知り合いの[レッド]さんは今日はいないんですか?」

そう、確か紅さんたちは五人でこのゲーム始めたはず

あとの二人は僕もあった事がないが・・・今回レットさんの呼びかけで色の名前の人がこんなに集まっている・・ならレッドさんもいてもおかしくない

なので聞いてみると・・・紅さんは何というか複雑な顔で


「あいつなら・・・もう一人を連れてこのゲームやめちゃった」


えっ?


「何かあいつ年明けにサービス開始する別ゲームのβテストに受かったとかで金太・・・じゃなくてゴールデン連れて向こうのゲーム始めちゃったみたいなの」


あははっ


「何かあいつ、もともと向こうのゲームのほうが気になってたらしくて喜んで向こうに行っちゃった・・データは消してないみたいだから戻ってくるかもしれないけど・・・まぁ戻ってきても一緒にやることはないね」


ジャンルはロボットアクションでパソコンや別のゲーム機の専用ツールで作った自分オリジナルのロボットをゲームの中に入ってコックピットに座ってそのロボットをリアル感覚で動かすことができるらしい・・・


ちなみに年明けにもう一つゲームが発売してそっちは自分自身がロボット(しかもディフォルメ型)になって体に装備したいろんな機能や装備を駆使して敵を倒すというゲームらしい


その二種類のロボットゲームを同時期に出す必要があるのか色んなゲーム雑誌とかで騒がれていた


とか言っている間に


[最後に重要なお願い!!このイベントの最中はこっちも手を出すことができないの!?なのでGMコールとかされても返事ができない可能性があるから気を付けてね!?]


[でもイベントが終わったらイベント内で騒いだり迷惑をかけていたプレイヤーさん達は一気に呼び出してきついお仕置きをしちゃうから悪いことしちゃだめだよ~~]


[特に女の子は、イベントに参加しないで特定の男の子に対してストーキングとか見てるだとけかしちゃだめだぞ!!]


あははっ・・・


[ではそろそろいいタイミングだし・・・第一回フォレスタリア防衛戦を始めます!!]


[みんながんばってね~~~!!]


そんな声が聞こえなくなったとたんに


はるか向こうのほうから物凄い地響きと共に塔のほうから物凄い数のモンスターの影が見えてきた!!


長らく引っ張ってきた防衛戦がやっと始まります


・・・・ほんと長かった


皆さんほんとお待たせいたしました


これからも頑張って書くつもりです

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