44話 年末の準備と冒険の準備
遅くなってすいません
仕事場で同僚が発狂して仕事をやめてしまい、その分の仕事がこちらに回って来てしまい書く暇がありませんでした><
翌日
僕は予定通り、朝早く起きてバスに乗って30分くらいの[白内中央卸売市場]に来ている
流石年末だけあってけっこうな数の人が買い物しに来ていた
まずは入ってすぐにある魚介系の売り場に行って
今日は流石に鮮魚の競りはやっていないが市場内の店が普段は置いていない正月用の商品を色々そろえている
あの店はマグロ専門店なのか、大量のマグロがブロックのまま売っている
うわっ、一塊万単位だ・・さすが高い
向こうの店にはいろんな魚が売ってる・・・おっあれはアンコウ鍋セットだ身は一杯あるのに肝だけがやけに小さい
向こうには肝だけ売ってるが・・・㌔単位とか、一般の人じゃ食べきれないよ
あの店はかまぼこと伊達巻しか売ってないように見えるが・・・あっ脇におでんの具が置いてある
もともとは練り物専門店なのだろう
あっちではマグロの解体ショーをやってる・・・
けど残念ながらそろそろ終わりなのか台の上には、もう既に骨と頭と尻尾だけの姿になっていた
「じゃあ次は、マグロの頭はオークション形式で販売します」
頭も売るのか
100円から始まったオークションもなかなか買おうという人がいなくて
おっ、あそこのおじさんが500円で落札した
元々は100キロ近くありそうなマグロの頭
そんな大きなのをどうやって運ぶのかと思ったら
市場の人がちゃんと食べれそうなところを解体してくれるみたいだ
それでも、マグロのサクにして5サク分くらいある、アレで500円はお買い得すぎだ
それを見たほかのお客さんは自分も買えばよかったと後悔をしているみたいだった
さてそろそろ自分も買い物をしないと
伊達巻は自分で作るとして・・・蒲鉾は前、自分で作ってちょっと失敗したので今回はここで買うことにして
えっと後は・・・数の子、田作り、昆布巻きっと
黒豆はうちで煮るとして
焼き物用や伊達巻に入れる魚も買って
次は野菜売り場か
さすが市場だけあって普段は小売はしてないのだが、市場開放のときは特設コーナーで販売してくれいてる
ナマスや煮しめ用の野菜と・・
おっあった、金時芋、けど一袋けっこう入っている、まぁ今年は食べてくれる人が増えたから平気だろう
ちなみに金時芋はさつまいもの種類で栗きんとんのアンの部分で使う
他の種類でも作れるが、やっぱり栗きんとん作るなら金時イモで作ったほうが美味しくできる
僕の作る栗きんとんはちょっと知り合いに評判で
毎年旅行から帰ってきた家族の人たち(冬堂さんと蓼丸さん)が残りのおせちと一緒に持って行ってくれる
その中でも栗きんとんは人気で何時も取り合いになっている
そういえば、この栗きんとん、冬堂さんのところの娘さんが好きだと言ってた様な
・・・冬堂さんの娘ってことは、雪さんのことだよな?
正月に渡すオセチに大量に入れてあげよう
後は肉は・・・この市場には肉屋が一軒しかなくてしかも余り大きくない
けどここで正月限定?で置いてるハムはちょっと高いけど物凄いおいしいのでそのハムと和牛半額セールをやっていたのでいくつか肉を購入
帰る前に市場の食堂前で売っていた年末名物の海鮮粥を一杯いただいた
魚介の出汁がしっかり効いていてお粥にぶつ切りにしたエビやイカや白身の魚や貝が一杯入っている塩味のお粥だ
こんな寒い日には、本当に体の芯から温まる
他にも、海鮮汁やその汁で食べる海鮮味噌ウドン、海鮮丼やシラス丼などいろいろ売っていた
そんな市場を後にして
家に帰って
早速おせちの準備はじめよう
黒豆は昨日から煮汁につけて戻しておいたし
錦卵に伊達巻の準備・・・
栗きんとんも今日作っておこう
あと・・・ナマスや煮しめの野菜も切って・・・
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いつの間にかお昼の時間になってたので
お昼ごはんを食べ
掲示板をチェックしておく
ホワイトさんが書き込んでくれたのか調合以外でもいろんな生産系のギルドが発見されているみたいだ
それによると
北東は調合や料理、(錬金)のギルドが見つかっていて
南東は鍛冶のギルドが
北西は魔法系のギルドと図書館が発見された
南西は木工や服装、細工系のギルドがあるそうだ
露店の開放に合わせて現在噴水広場の周りには物凄い数の露店が出ているらしい
(それに合わせて、迷惑露店なども出ていて、早速一人の男性?が市場追放処分になったらしい)
どっかで聞いたような・・・・
後は東の塔の情報と現在の他の塔の攻略状況は
まずは東の塔の内部は大量のゴブリンに占領されていて
階段を上っていても上から下からどんどんゴブリンが襲い掛かってくるらしい
そして、一番気をつけないといけないのは、階段を登っている途中になぜかターザンのように蔦を使い横からもゴブリンが襲い掛かってくるという話だ
ボスは二回りほど大きい真っ黒いゴブリン[ダークゴブリン]と言うモンスターで大量のゴブリンと一緒に遅いかかって来るらしい
南は今は攻略組みがやっと塔内部に侵入したらしいのだが、塔内部の敵が全体的に重力を無視した動きをしてくるらしいので戦いにくくなかなか先に勧めないらしい
北は今の所等にたどり着いたという情報は出てない、塔に向かう道は両側物凄い高さの岩壁に挟まれその上の方から岩のようなモンスターが転がり落ちてくるらしい
そんな感じで苦戦中だそうだ
西はやっと他の人もあの熊の森を突破して現在、暗闇地獄に苦戦しているそうだ
さて、そろそろ僕もログインしよう
昨日はあの後、倉庫をあさり持ってた魔石や材料を使って
錬金の魔力抽出や調合のレシピを見て作れそうなものをいくつか作ってみた
結果
錬金では[力結晶☆2][速結晶☆2][防結晶☆2][器結晶☆2][知結晶☆2]あと、リエルさんに教えてもらった[命の雫☆2]
が作れた
ちなみに、いろんな種類の結晶は属性魔石と活力の実を合わせたら作れた
ちなみにこれらのアイテムは投げて相手にぶつけるだけで効果を発揮するらしい
(飲ませる必要が無いため使いやすいはず)
調合では、大量の回復薬の他に
キノコを使ったポーションである[HPポーション]と[MPポーション]
効果はHPポーションはHPを徐々に回復、最大HPを200回復するらしい
現在の最大のポーションの回復量はが100らしいので倍回復するその代り一気にではなく少しづつしか回復しないので回復しきる前に倒されると終わる
MPポーションはMPを徐々に回復するポーションで最大で100回復するそうだ
現在、MPを回復する手段が見つかってないのでMPはコレで回復するしかない状態だ
他には毒キノコから[毒玉☆2]や[麻痺玉☆2][混乱玉☆2]など状態異常にするアイテムが作れた
ちなみにキノコからアイテムを作る為には調合Lv10で覚える[乾燥]のアーツを使う必要があった
この[乾燥]は他の調合にも使えて、薬草を乾燥させてから回復薬を作ると、
乾燥させないと[初級回復薬]しか作れなかったのが
乾燥させて作るとただの[回復薬]になって回復量も[回復薬☆4]でHP100回復できる
ちなみに、現在一番HPの多いミドでもやっとHP100こえたところなので
十分すぎるくらいの回復量だ
後は能力結晶を作りすぎたせいであまり作れなかったが
属性魔石と日光草を調合して属性付与薬
月光草を調合すると対属性薬がそれぞれ作れた
両方とも品質が低い為10分ほどしか効果が無いが、今ならコレで十分だろう
そんなアイテムを持って今日の目的は
唯一倒してない南のボス、ジャイアントクラブを倒して全ての村にいけるようにする
しかし問題は、ジャイアントクラブは四方のボスの中でもっとも固いボスで
ミド以外そんな攻撃力の強いモンスターのいない僕としては相性がいいとはいえないボスだと思う
なので今まで行かなかったのだが、ここまできたら全部の村にいけるようにしたいので
そんな悩みながら噴水広場を歩いていると
「おう、レンか昨日はありがとな」
今日も露店を出していた天さんが話しかけてくれたので
「天さん、こちらこそありがとうございました、そういえば天さんは南って行った事ありますか?」
そう聞くと
「ん?南なら最初にあのボス倒したのうち等だぞ」
あ・・
「そうでしたか・・・それで僕はこれから挑もうと思うのですが」
「おー、レンはこれからか、じゃあ先に倒した先輩として色々教えてやる」
天さんの話によると
ジャイアントクラブの甲羅は魔法以外の攻撃はほとんど効果なく
真正面から行っても勝ち目が無いらしい
その代り足の関節や付け根なんかは力の弱いモンスターでもダメージを与えることができるため
力の強い大型モンスターより素早い小型のモンスターのほうが戦いやすいらしい
それだったら僕でも倒せるかも
後の注意点は
しばらく攻撃を当てていくとボスの口に少しずつ泡が溜まっていき
ある程度泡が溜まると、その泡を一気に吹き出す攻撃をしてくるらしい
通称:バブルブレスと言うらしい
威力はそこまでではないらしいのだが泡に巻き込まれると
状態異常:スリップ 状態になり滑ってまともに動けないらしい
使用頻度はそこまで高くないらしいが
天さん達が最初に戦ったときで二回
弱体化後は一回もしくは使う前に倒せることもあるらしい
なるほどいい事を聞いたので
天さんと別れ
(今日は鳥の鉄板焼きを買ったが美味しかった)
南に向かおうとすると
「レン君だっけ、僕の事覚えてるかな?
」
そう話しかけてきたのは
「確かライデンさんでしたっけ?」
そう、初心者広場でイワンさんと一緒にいたライデンさんだ
「そうそう、あははっよかった覚えててくれて」
「あははっ、そう簡単に忘れませんよ、それでどうしました?」
「いや、いま南のボスに挑むって話聞いたからよかったに一緒にいいかなーって」
おーそれはこちらとしても願ったりかなったりだ
「こちらこそお願いしたい所です、一人じゃ心もとなくて」
「よかった、よろしく」
そう言ってPTに誘ってもらい進もうとすると
「よう、レン」
そこに颯爽と現れたのは
「アイン、町で会うのは珍しいような」
「珍しいというか・・・ちょっと街中では話しかけにくくてな」
そう言って周りを見渡す
僕も釣られて周りを見ると
あーー周りの(特に女性)がわざとらしく視線をそらしている
「話し掛けずらくてごめんね」
「これはレンのせいじゃないよ」
「それでどーしたの?」
「いや南にいくと聞いてな、ライデンもよかったら一緒にいいかなとおもってな」
「ライデンさんとも知り合いだったんだ」
そこでライデンさんが
「ああ、アインスとはよく一緒に狩りしてる狩友だよ、それにしてもレンとも知り合いとは思わなかった」
「あー、こっちはただのリア友ですよ」
「そうそう、親同士が知り合いだから生まれたときからの腐れ縁ってやつだ」
それを聞いて回り(の女性)はギクッと驚きながら、苦笑いをしたままこそこそと逃げるように離れていった
「あはは、そんな親しい中だったとはな」
ライデンさんも周りを見ながら
「ただの腐れ縁ですよ」
「そうそう」
「なるほどな、じゃあ、そろそろいくか、PT送るぞ」
そう言って今回のこの三人でボスに挑む事になった
ちなみに市場の話は8割がた実話を元に書かせてもらいました




