38話 重量級?バトル!!
僕達が突入したのは
洞窟というか現実でよく見る二車線くらいの広さと高さがあるトンネルで
(よく考えたらこの洞窟は普段は北の村とを繋ぐ重要な連絡通路なのだからそれくらいの広さはあってもおかしく無い)
話を聞く限り、そのまま真っ直ぐ続いているらしい
「このまま5分ほど歩くと看板があってその先にある少し開けたところにボスがでる」
「すぐにボス戦じゃないんですね」
「ああ、最初の頃は看板前で募集とかしてたんだがな、やっは薄暗いしちょくちょくバットが飛んできてうざいから洞窟前で募集する事にした」
「まぁ、道は真っ直ぐだし、敵もたまにバットが飛んでくるくらいだからな」
ここにもバットが出るんだ
そうやって歩いてると
「キキキッ」
早速[バットLv6]が飛んできたのでパールを呼び出し倒してもらった
「あれが、ショタ君の即死スキル持ちのラビットか」
「流石だな、動きがぜんぜん追えない、あのスピードで即死スキルは反則だろ」
「あはは、雑魚退治には重宝してます」
「その雑魚にベアは含まれると」
「もちろん」
それを聞いた二人は頭を軽く抱え
「うちらがあんなに苦労してるベアが雑魚とか・・・」
「こいつがトッププレイヤーとか言われるわけだ」
「まぁ、即死スキルが効く相手に対してはですがね」
「それ自体が反則、いやチートだって言うんだよ」
そんなこんなで看板前にたどり着き
それぞれメンバーを呼び出す
僕は何時もの[パール]と[ミド]
ガイアさんは[ゴーレム]の[アースLv11]と[バット]の[ダークLv10]
そしてブラックさんは・・・
「そのモンスターは」
「あぁ、ガイアに協力してもらってやっとゲットできたバッファローのアンガスだ」
確かバッファローは東の塔への道の奥のほうにでるモンスターだったはず
西で言うとブラウンベアに相当する敵なはずだ
もう一匹は[ブルーラット]の[ブラットLv12]
その6匹で挑む事にした
今までの情報をまとめ簡単に作戦を立てて
いざ勝負!!
僕達が看板の先に進むと、そこは今までの倍位の広さがある広間みたいな場所に出た
先の通路は半分瓦礫で埋もれて通れなくなっている
情報通りそのまま中央付近まで歩くと
ゴゴゴッ
いきなり地響きがして
僕達の周りを囲むように6個の大きな穴が開いた
そして
ゴゴゴゴッ
その穴のひとつからその穴ギリギリサイズのモグラがひょこっと顔を出し
どこからともなく岩を取り出しこっちに投げてきた
「うわっ、いきなり来たぞ」
「作戦どうり行くぞ」
岩を避けながら
作戦を簡単にいうと
普通だと穴が6個と言うことなのでひとつの穴に一匹ずつモンスターを配置するのが普通らしいのだが
僕達はあえてそーしないで
北の穴は放置
その横の穴にミドとゴーレムのアースを配置
(アースは動きがあまり速くないため北の穴のほうに体を向けてすぐな駆けつけられるようにしておいた)
そしてパールとブラットとダークは南半分は中央南に配置
(パールのスピードだと一匹で南の穴3つを担当できるはず、ブラットとダークはそのサポートをしてもらう)
そしてアンガスはパールの後ろ中央の北側ですぐにでも北の穴に突撃できるようにしておく
作戦はこのボスは一度穴に潜るとパートナーがいないか・・・もしくは一番弱そうなパートナーのいる場所に現れるらしい
なので、この状態だとボスが出て来るとしたら南の半分かもしくは北
だから僕達はこんな配置にしてわざと北をがら空きにして北に誘い込み
重量級三体による一斉攻撃を狙っている
ゴゴゴゴゴッ
まず一回目
ボスが一度潜って揺れが納まると同時に
パールが反応した
「きゅきゅーー!!」
いきなり南東に向かい
ゴゴッ
ボスが顔を出した途端その首に一撃
一足遅れて、ブラットとダークも攻撃するが
ゲージの端が少し減った?
と言うくらいだ
さすがに四方のエリアボスの中でHPが最高だというだけある全然減らない
これは長期戦になりそうだ
その後も
南に出て、また南東に出て
・・・・そしてまた潜ったと思ったら
パールが北に反応をした
「ミド!!いまだ北に行って!!」
「アースも北だ!!」
「アンガス!!いまだ突進だ!!」
三者三様に命令をして
ボスが頭を出した瞬間には重量級三体が同時に今出せる一番の攻撃を仕掛けることができた!!
「モグーーー!!」
ボスは叫び声とともに思いっきり北にある壁?と言うか瓦礫まで吹き飛ばされた
そういえば、ミドはもちろんだけど、ゴーレムも確か重撃を持っていたはず
そして、後で聞いたのだがバッファローも重撃のスキルを持っているため
けっきょくは三体同時に重撃が発動してしまい、ボスであるジャイアントモールの巨体をノックバックしてしまったらしい
何はともあれ
今はボスも穴に戻れないしあの巨体だ攻撃がし放題!!
「今がチャンスだ!!全員で総攻撃!!」
もしもの為にパールだけ穴の中央に残ってもらい
それ以外全員5体でジャイアントモールに総攻撃を仕掛ける
向こうも、何とか穴に戻ろうとするが三体の重撃持ちによって後ろに飛ばされ戻ることができない・・・
あれ?これはもしかしてハメた?
穴からでたジャイアントモールは思いっきり爪を振り回して攻撃するが、巨体過ぎるためか大降りになってしまい全然当たらないし
たまにジャンプをして転がろうとするみたいだが、それも途中で重撃に阻まれて転がる事もできない
そんな状態が続きボスのHPが半分をきったと思ったら
後ろの方の穴が2つ増えて穴が8個になった・・・
しかし穴が増えてもジャイアントモールは穴に戻れない為増えても意味が無い
そしてそのままボスのHPが残り2割をきったところでまた穴が2つ増え
穴が10個になったところで
穴の中から[子分モールLv10]が二匹出現して岩を投げようとするが
予備に配置していたパールによってあっさり邪魔・・と言うか倒され
そのままボスは5匹にボコ殴りにされている・・・哀れだ
それにしてもさすがボスだけあって物凄いHPの量だ
[ベア][ゴーレム][バッファロー]の(現在)重量級モンスター三体の攻撃をアレだけ喰らっているのにまだ倒れない
もう[ワイルドウルフ・リーダー]だったら三回くらい倒せるくらいのダメージを与えてるかも
だけど流石のジャイアントモールもHPゲージが真っ黒になり
あっ
まずい
「ガイアさん、ブラックさん気をつけて、今までのエリアボスはHPがなくなりかけるとパートナーを無視してこっちに特攻を仕掛けてきたから」
そう言うと
ジャイアントモールは向こうの攻撃を無視して
軽くジャンプして体を丸めて
あぶない!!
こっちに向かって転がってきた!!
何とか3人避ける事ができたが
ボスはそのまま転がり穴の周りを一周してそのまま穴に向かってダイブ!!
ボスが穴に戻ってしまう
と思った瞬間
待機していたパールが空中にダイブしているボスに向かい
「きゅきゅーーーっ(させるかー!!)」
ボスに向かって体当たり!!
その一撃で丁度ボスのHPがなくなり
HPゲージが光とともに消えた
そしてボスは空中でパールの攻撃を受けた為か少しずれ
穴の縁に思いっきり頭をぶつけ頭を抱え悶えている
パールは体当たりをした反動を利用して見事に着地を成功させていた
ひとしきり悶えたボスはそのまま穴に潜り
ゴゴゴゴゴッ
周りの穴か全て埋まって消え
北の瓦礫も沈んでいき通れるようになった
「お疲れ様です」
「おつかれ」
「おう、お疲れ様」
「それにしても今回ははめられたからよかったものの、これはまともに戦ったらどんだけ時間がかかったか」
「ですね、いかにボスを穴の外に出せるかが問題かも」
「ああ、うちらは今回たまたま全員[重撃]スキル持ちのモンスターがいたけどいないとかなりきつかったかもな」
「西の塔でも思ったけど、これからはそういった特定のスキルを持ってないときつい場所がどんどん出て来そうですね」
「西の塔もそうなのか?」
「はい、暗視や直感など暗くても対抗できるモンスターが一匹はいないとかなりきついですね」
「なるほどな」
「まあそれは後で考える事にして先に進むか」
「「おーー!!」」
北のエリアボス[ジャイアントモール]遂に倒されましたw
ボスの特性としては、
北のボス[ジャイアントモール]は全ボス最大の体力を誇り長期戦必須のボスでしたw
東のボス[ワイルドウルフ・リーダー]はつねに取り巻きを補充する厄介なボスで
西のボス[ジャイアントパイソン]はボスにたどり着くまでが大変で
これから戦うであろう、南のボス[ジャイアントクラブ]はもっとも硬いボスです
(後は戦ってみてのお楽しみw)
次回は発掘と生産回になる予定ですw




