12話 商業ギルドと販売所
たしか、情報によるとここら辺だと・・・
テイマーギルドをでた僕は、そのまま商人ギルドに向かう為探してるのだけど・・・
あった!!
テイマーギルドの噴水を挟んだ反対側に複数の建物をくっつけた様な大きな建物があった・・
あれが商人ギルドか
よく見ると入り口が三つ合って
真ん中の入り口が商人ギルドの受付入り口で
右の入り口は生産施設
左の入り口は競売施設らしい
まずは、登録をしないといけないので、真ん中の入り口に
中に入ると
テイマーギルド以上に人でにぎわっている
広さも受付だけでテイマーギルドの倍以上の広さはあるだろう
まずは
「こちらは、商人ギルド受付になりますが、ギルド登録でよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
「では、お持ちでしたらテイマーギルドカードのご提示をお願いします」
そんな感じで、カードを提出して
商人ギルド施設の説明を受け
商人ランクとランクアップによる特典等を聞いた
(ランクが上がると、売店で買える商品が増えるらしい)
聞いた話を簡単にまとめると
右の建物が生産会館
各生産分野によって部屋は異なるが
大部屋は一時間100G 個室だと一時間500Gかかるらしい
やはり、施設としてはこっちのほうが色々そろってるので中級くらいまでなら施設を使ったほうがいいらしい
左の建物は競売会館
商人ギルドに登録したものなら誰でも売り買いができる施設で
無人販売所では、自分が手に入れたアイテムや作ったアイテムに値段をつけて登録すれば
他の人が買ってくれるという
他にも、自分が欲しいアイテムの買取値段と数量、そして買い取り分のお金を振り込むことで買取なんかもできるらしい
あとは・・競売会館の半分を占める奥の入り口はまだ塞がっており、オークション会場準備中の看板がかかってる
そして真ん中は商人ギルドの受けと商人ギルドからの依頼受付がある
こっちも、テイマーギルドと同じようにクエストを受けられるようだ
ちょっと覗いて見ると、こっちの依頼は採取や生産アイテムの納品、商隊の護衛などの依頼が多い
・・・
・・・・
・・・うん、
見られてる
回りの人たちに物凄く見られてる・・・
こっちに来ようとしては、他の人に止められてたりしてるし
そんな人達の中、特に熱心にこっちに来ようとしている、細めの体型で黒髪ストレートロングの大人しめの男性の姿が見えた
向こうも用がありそうなので、こっちから声をかけてみる
「すいません、何か僕に用ですか?」
「あっ・・あぁ、自分の名前は、パラケルススと言う、名前の通り錬金を主とした生産をしてるものだ」
「なるほど、錬金仲間さんでしたか、捕獲石の件ではお騒がせさせてしまってすいませんでした」
「いやいや、君のおかげでやっと錬金も日の目を浴びることができて、錬金スキル所持者一同皆感謝してるよ」
何かと思えば、錬金スキル持ち一同からの感謝の言葉と、現在の捕獲石の生産状況、こっちからもさっき調べた事を(PTチャットで)伝え
いつの間にか集まってた、錬金スキル持ちとの交流を深めることができた
それによると、まだ捕獲石は最下級の☆6が最高で下級の事を聞くと驚いてた
皆さんと別れ、今度は(まだ見られているが無視して)
無人販売所を見てみると
先ほどの情報で聞いてたが[最下級捕獲石☆3]が200G
[最下級捕獲石☆6]が500Gで売られていた
魔力石はどこも売り切れ状態だ
今度は買取で、こっちは魔力石買い取ります、などの情報が溢れている
他には・・・おっ、ウルフの牙と毛皮買い取ります、と言うのを見つけ
僕のアイテムボックスには、牙が3つに毛皮が5つ尻尾が二つとウルフの頭・・・一つ
後は、ウルフの魔石と言うのもあった
この人が求めてるのは毛皮と牙・・あと、捕獲石(何でもいい)と言うのがあったので
牙3つと毛皮5つあと、下級捕獲石を5つ買い取ってもらった
そして離れようとすると
何か少し離れたところで大慌ての女性が・・
「えぇぇ~~~~~っ、これ誰っ誰なのおぉ~~~~」
何か大騒ぎしてる
そしてキョロキョロ見渡し
こっち見た・・
えっ
こっちに近付いてくる
「えっと・・・今ウルフの毛皮とか売ってくれたの君よね?」
「えっ?えっ? たっ・・確かに売りましたが・・」
なんでばれた
ザワザワザワ
それにウルフの毛皮ってそんな珍しい物ではない様な
周りの人も不思議がってる
「確かに私は捕獲石も募集してたけど・・」
そっちか
「これ・・まだ販売所でも売り出されてないような品質の物入れないで~~」
ザワザワザワ
「まだ売り出されてない品質ってどんな石売ったんだ?」
「もしかして、さっきテイマーギルドで見せた下級の石か?」
「下級?最下級じゃなくて?」
「それはさわぐわ、おどろくわ・・・」
「流石にこれは買い取れないよ~~」
「一応、募集内容には間違ってないので、後よかったら他にも買い取ってもらいたいのがあるのですがいですか?」
「えっ?えっ?」
トレードでウルフの尻尾と頭を渡す
「え~~~~~っ、ちょっ、ちょっと待ってよ・・・それってウルフのレアじゃん」
ザワザワザワ
「流石に頭が追いついていけてないよ~~~」
こんな真ん中ではさすが(目立つし)邪魔なのでその女性と一緒に壁にあるベンチのあるところまで行って
(行ったら皆さん席を空けてくれた)
一応PTチャットで交渉開始!!
『全部合わせてコレくらいで・・・』
『流石にそれは安すぎるよ~~』
『じゃあ・・どのくらいで?』
『最低でもこれくらいは・・・・』
『流石にそれは高すぎるような』
『だって、ウルフの頭なんて、まだ見たことないアイテムだよ』
『そーなの?』
そんなこんなの交渉の結果
さっきの石の追加料金含め10000Gゲット
お金持ちになってきた
そして、毛皮を買い取ってくれた女性の名前は[アヤメ]さんといい服装スキル持ちで今ウルフの毛皮やシープの毛玉などから皮や糸を製作していろんな服を作ろうとしてるらしい
『そういえばアヤメさんの知り合いに、[細工]のスキル持ってる人っていませんか?』
『ん?知り合いにいるけど・・細工はまだできること少ないらしいよ?』
『えっと・・・研磨って細工でできないか聞いてもらいます?』
そう言うと
『ちょっとまってね、聞いてみる』
うまくいけば、北で取れた石を磨いてもらえるかもしれない
『研磨ならできるって、と言うかそれしか出来ないらしいよ』
『研磨できるなら問題ないですよ、よかったら紹介してもらいます?』
『ちょっと待ってね、すぐ近くにいるから』
そう言うと、PTチャットに他の女性の人が入ってきた
『おじゃましますね~、私が紹介されました[トト]と言います』
『僕はレンと言います、よろしくお願いします』
『細工って今は研磨くらいしか出来ないんだけど、何を磨きたいの?』
『実は、今僕は錬金で捕獲石を作ってるのですが、いい捕獲石を作るために、石の形が重要らしくてこの、ごつごつした石を磨いてもらいたいのですが、できますか?』
そう言って、北で拾った大きめな石を取り出す
『なるほど、石の形が評価に繋がるんですか、それなら確かに研磨が必須かもしれませんね』
『でも、ここじゃ研磨できないんで、生産部屋の方に行っていいですか?』
確かにここじゃ無理なので
生産会館の中の共同生産施設の大部屋に移動した
(使用料は生産する本人だけが払えば他の人は払わなくて平気らしい)
自分達が入ると、他の(野次馬の)人も大量に押しかけてきて入ろうとする人と、止めようとしてくれる人とでちょっとした騒ぎになってしまってる
『じゃあ、はじめるねー』
そう言うと僕から受け取った石を生産施設備え付けのグラインダー(回転式の削り台)を使って見事に丸く形を整えていく
『こんな感じかな?』
[丸い石☆5]
[磨いて丸く整えられた固い石]
『ありがとうございます』
磨いた石を受け取ると
自分もお金を払い
携帯用よりも大きくてちょっと立派な台にはめ込まれた錬金板を借りて
『錬金』
[魔力石☆3]と[丸い石☆5]を錬金して
出来たのが
[下級捕獲石☆6]
おおっ
思ったとおり、かなりいい捕獲石が出来た
ザワザワザワザワザワ
周りが一気にざわめきだす
「下級の☆6って・・・」
「ちょっとレベルが違いすぎる・・・」
「とか・・錬金で捕獲石作れたんだ」
などなど
『こ・・・これは、ちょっと高くても個室借りるべきだったかも』
『うんうん、この情報は秘匿するべきだったよ』
アヤメさんとトトさんはちょっとあわててる
『まぁ、これくらいは調べればすぐできることですから、隠してもしょうがないですよ』
『それに、こーやって作ることで、錬金が人気になってくれると思うんで』
『な、なるほど・・・錬金の布教活動になるか』
『なるほど、なるほど、これ見た人は皆作りたがるよね・・・ショタちゃんが作ってるんだし』
ちょっ、それはちょっと違うような・・
『確かに、コレで一気に錬金の人口が増えるわね』
『私も錬金やりたくなったもん』
『でも・・スキルってどこで覚えられるんだっけ?』
そう・・・初期に取らなかったスキルの取得方法はまだ見つかってない
『そういえば、見つかってないような』
『うわぁ~~私も錬金とっておけばよかった~~』
『そんなこと言っても、今知ったばかりだし、初期で5個しか選べないのに取れなかったよ』
『スキル10個までつける事ができるのに、他のスキルってどこで取れるの~~』
そんなやり取りの中
『こんなのがあるんだけど』
と言って、[スキル石:錬金]を取り出す
周りがまた騒ぎ出す
『すぐしまって、こんな事でそんな爆弾出さないで~~』
『それやばい、それまずい、それ危険すぎる』
爆弾って・・危険物じゃないんだけど・・
『そ、それって・・・どこで手に入れたの?』
『え、えっと・・・課金で[無色のスキル石]と言うのを買って、自分の錬金を貼り付けただけです』
『おぉっ、ブルジョワだ』
『そういえば年齢は見た目と違うんだっけ』
『まぁ、ちょっと試しに買っただけですけど』
『1個500円かちょっと高いね』
『これって自分のもってるスキルだし、誰かに使ってもらわないと意味無いのでプレゼントしますよ』
とトトさんに渡そうといると
『さすがにただじゃもらえないよ~~~』
『錬金を広める為ですんでもらってください』
『じゃ、じゃあ、ちょっと待ってね』
と、トトさんがごそごそとコマンドをいじくって
しばらくすると
『コレと交換で』
そう、取り出したのは
[スキル石:細工]
ザワザワザワ
『トトさん、それは』
『トトも、さっさとしまってよ~~、』
『私も買っちゃった』
『買っちゃったじゃないわよ』
『すいません、じゃあ交換で』
『うん、ありがとね』
と言って[錬金]と[細工]のスキル石を交換した
周りはまだざわめいてる
そろそろいい時間なので
アヤメさんとトトさんとフレンド登録してから別れて
人がざわめく商業ギルドを(逃げるように)出て
さっさとゲームから落ちた
一日目終了
次の日からはもっと展開速くなる予定?