魔導書その2
弟子:結構な数がありましたね師匠
師匠:まだ終わっとらん
弟子:まだあるんですか?
師匠:今度は、子音じゃ。
弟子:し、しいん、誰かが亡くなった原因ですか?
師匠:それは死因じゃ。
今から教えるのは子供の音の子音じゃ。
弟子:その、子音というのが、良く分からないのですよね・・・
師匠:じゃろうな、この国では「あ・い・う・え・お」が基本で、
その後に「か・き・く・け・こ」などがくる。弟子よ、ここまではわかるな。
弟子:はい。
師匠:これを、ローマ字で書くと「a・i・u・e・o」になる。
「か・き・く・け・こ」は「ka・ki・ku・ke・ko」わかるな。
弟子:はい。
師匠:この「ka・ki・ku・ke・ko」にある「k」が子音じゃ!
弟子:・・・今までの謎が一つ明らかになりました。
抱き合って喜ぶ、師匠と弟子。
師匠:では、次へ行くぞ。
魔法文字の子音は、それぞれの形がアルファベットに対応している。
ㄴ:n
ㅁ:m
ㄹ:r
ㅂ:p
ㄷ:t
ㄱ:k
ㅈ:j:ちゃ
ㅅ:s:し
ㅎ:h
弟子:なんですか、「ちゃ」「し」って。
師匠:うーん、説明が難しいな・・・まぁ「こんな感じ」という雰囲気じゃ。
完璧な魔法語の発音は、少しずつ覚えていけばよい。
あとは、○の部分を、ㄴㅁㄹㅂなどの子音に置き換えれば終わりじゃ。
弟子:例えば、どんな風に?
師匠:そうじゃなぁ、例えば、燃やすのクプタ(굽다)だと、
ㄱ=k、우=う(尖らせる)、ㅂ=p、ㄷ=t、아=あ、でクプタ(굽다)となる。
ほら、○のところが、ㄱとㄷに変わったじゃろ。
発音は「kup」「ta」となる。なんとなくわかるじゃろ。
弟子:まぁ、なんとなく。でも、この国の言葉のクプタとは、ちょっと発音が違いますね。
師匠:そうじゃな、魔法語じゃからな、この国の言葉では正確な発音は表現できないんじゃ
弟子は少し、不思議そうな顔をして師匠を眺めていた。
師匠:実は魔法文字には、もう少し変わったものもあるのじゃが、
それは、その文字に出会った時に説明しよう。
では、ダンジョンで使えそうなスクロールを作って、ダンジョンへ出掛ける準備でもするかの。
つづく