ダンジョン
ヨルダ!
そう唱えるとダンジョンの門が開き始めた。
師匠:これは、ヨルダ「열다」開くという意味じゃ、よし、ダンジョンにはいるぞ!
弟子:ワクワク。
弟子:でも、どうしてダンジョンに扉があるんですか?
師匠:ここは元々、古い遺跡だったんじゃが、次第に魔物たちが住み着いてな、
危険なので勝手に入れないように扉をつけたんじゃ。
もちろん、魔物たちが外に出ない為でもある。
師匠:弟子よ、お前の作ったスクロールを見せてみよ。
弟子はバックパックの中からスクロールの束を取り出した。
師匠は、その束を一つ一つめくり、中身を確かめた。
師匠:う~ん、どれもクプタばかりだな・・・。
弟子:それしか意味のわかる魔法がなくて・・・てへ。
師匠:では、スクロールを試してみよ。
弟子:このスクロールを読めば良いんですよね。
弟子はスクロールを広げると、呪文を読んだ。
クプタ!
しかし、何も起こらなかった。
師匠:弟子よ、お前は目標になるモノを決めておらぬであろう。
弟子:あ、確かに・・・
師匠は10メートルほど先にある岩を指して言った。
師匠:あの岩を狙ってみよ。
弟子は、岩を見つめて唱えた。
クプタ!
巻物の文字が輝き、炎となって岩にぶつかった。
ほどなくして、スクロールは消滅した。
弟子:できました!
師匠:うむ。
グルグルグルルル・・・・
師匠:おお出てきた出てきた。
弟子:は?
目を良く凝らしてみると、先程の岩影から、数匹の狼のような犬がうなり声を
あげて今にも襲いかかってきそうな感じだ。
弟子:師匠~ぉ
師匠:任せておれ、チキダ!「지키다」(守る)
これでやつらヘルハウンドは手も足も出せん。
弟子よ、今のうちに倒すのじゃ!
弟子:はい!
弟子は、スクロールを次々と読み上げていった。
クプタ!クプタ!クプタ!クプタ!
炎が唸りをあげてヘルハウンドに向かっていったが、
ヘルハウンドは、そよ風に当たっているかのように、気持ち良さそうにしているだけだった。
師匠:そうじゃった、ヘルハウンドは火の属性じゃった。
弟子:ええ!どうするんですか師匠?
師匠:よし、逃げるぞ!
師匠と弟子は、走って逃げるが、あとをヘルハウンドたちが追いかけてくる。
そこに魔女が現れ呪文を唱えた。
ネガ ノエ ミョンリョン ネンドンハラ!
내가 너에 명령 냉동 하라!
(私はお前に命じる冷凍せよ!)
ヘルハウンドたちは、たちまち凍りついた。
弟子:カッコイイ!!
師匠:・・・
つづく