別れ
エルフの森についた師匠と弟子は宿をとり、半魚人とドラコニアンの戦いを見守った。
師匠は、呪文を唱え、遺跡前の様子を水晶に写し出した。
遠く写せ水晶!
モルピチュクリスタル(멀리비추 트리스탈)
水晶に遺跡のダンジョンが写し出された。
半魚人たちはダンジョンの前に集まっていた。
弟子:ダンジョンの扉には、魔法が掛かってますよね。
師匠:そうだな・・・。
半魚人たちは、呪文を唱えた。
開け!
ヨ!(여)
弟子:え!半魚人が呪文を使った!
師匠:驚くことはない、我々の使っている呪文は元々半魚人たちが作り出したものなのだ。
弟子は驚きのあまり無言だった。
ダンジョンの扉が開くと同時に、半魚人たちがダンジョンに流れ込んだ。
しばらくして、ダンジョンの扉から巨大な炎が吹き出した。
ダンジョンの中で、ドラゴンが炎でも吐いたのだろう。
師匠:始まったな。
この炎で、何匹の半魚人が命を落としたのだろう。
倒れた半魚人の中から、少し大きめの一匹の半魚人が出てきた。
そして、半魚人たちの死体を退けると、何か地面に描きだした。
弟子:ペンタグラムですね。
師匠:半魚人のシャーマンのようじゃな。
半魚人のシャーマンは大きく腕を広げ唱えた。
爆発!
ポグバル(폭발)
次の瞬間、師匠と弟子が見ていた水晶は眩しい光を放ち砕けた。
弟子:うわっ!
師匠と弟子は顔をそむけ、腕で体をまもった。
師匠:こりゃ、もう様子は見れんな・・・。
ドーン!!!
師匠と弟子は、壁に吹き飛ばされた。
弟子:な、なんですか・・・
部屋はめちゃくちゃになっていた。
師匠:たぶん、衝撃波じゃ。
巨大な爆発が衝撃波を産み出し、エルフの森をおそったのだ。
そして、地響きが始まった。
弟子:僕たちどうなっちゃうんですか?
師匠:どうにもならん。
宿から出た、師匠と弟子は、エルフの森を見渡した。
みんな慌てて、外に出ていた。
どの家も、店も、めちゃくちゃになっていた。
魔女さんたちが所属しているギルド、シルバーペンタグラムのメンバーと思われる人々が、
エルフの森の人々に避難指示を出していた。
広場に集まった人々を前に、ギルド長ソロモンが演説をしていた。
ソロモン:古代戦争が再来した。この地を離れなければならない。我々はこれより南に向かう。
そこで何が待ち受けているかわからないが、進む他ない。
ここに残ってもよし、我々と一緒に南に向かうもよし。明日の朝までに考えてくれ。
我々は、明日の朝出発する。
弟子:し、師匠・・・。
師匠:このエルフの森は、遺跡のダンジョンからだいぶ離れている。それでこの状況じゃ。
遺跡の近くにある王国や町は、もっと悲惨な状況じゃろう。
弟子:この戦争は、どのくらい続くんですか?
師匠:わからん、が、半魚人たちが、あの遺跡を取り返すまで続くじゃろう。
弟子:取り返すって?
師匠:あの遺跡は、もともと半魚人たちの物じゃったんじゃ。だがドラコニアンに敗れ奪われた。
そして、ダンジョンの地下には、ドラコニアン達が住みついとる。
弟子:あの遺跡に何があるんです?
師匠:さあな、魔法の源でもあるのかもしれんな。
魔女:あなた達はどうするの?
師匠と弟子の姿を見つけた魔女が話しかけてきた。
弟子:ぼ、僕たちは・・・
師匠:そうじゃなぁ・・・、ぼちぼちお前さん達の後をついていくよ。ここに残っても大変だからな・・・。
弟子:そんな簡単に決めちゃっていいんですか?
師匠:弟子よ、この戦いが何年も、もしかすると何十年も続くかもしれん、ここはもう危険なのじゃよ。
弟子は悲しそうに生まれ育った故郷のことを思った。
弟子:いつ戻ってこれるんです?
師匠:うーん、わからん。
魔女:ソロモンの話によると、また古代の硬貨が使われ出したら帰ってこれるそうよ。
師匠と弟子は、興味深く魔女の話を聞いた。
魔女:古代の硬貨には、半魚人達の魔力が込められていて、それをドラコニアン達が集め封印していた。
それが長い年月の間に、少しずつダンジョンから持ち出された。
こうして、少しずつ半魚人達が眠りから覚めたのよ。
そして、一定数の硬貨が集まったところで、海の王が復活した。
師匠:それで今回の戦いが始まったというわけか・・・。
エルフの森の人々は、シルバーペンタグラムのメンバーに守られながら朝を迎えた。
そして、日の出と共に、エルフの森を出発した。
大多数は、ソロモン率いるシルバーペンタグラムについていったが、エルフの森にとどまる者たちもいた。
弟子:やっぱり、僕はここに残ります。
師匠:そうか、わしは昔から色んな変わったものが好きじゃったし、これからも色々なモノを見てみたい。
弟子:行かれるんですね。
師匠:弟子よ、ここでの生活も大変だと思うが、お前だったら楽しく暮らすことも出来るじゃろう。
弟子:また、いいかげんな事を言って。
師匠と弟子は、笑いながら別れの挨拶を済ませた。
師匠は、ソロモン達のあとを、ゆっくりゆっくりとついていった。
弟子は、残った人たちと一緒に、今日生きる糧を探しに行った。
こうして、師匠と弟子は、それぞれの道を歩んでいくのだった。
おわり
短い期間でしたが、お付き合いくださり有難うございました。
もう少し、韓国語を勉強してから、再度挑戦してみたいと思います。




