別れと出会い
ーーティミス側ーー
「うわああああああ痛っ!」
黒円に飲み込まれ突然の落下運動、大した高さから落ちたわけではなさそうだが、頭を打った。痛い。
特に目立った外傷はなさそうだ。僕の名前はティミス・クラスタ、双子の兄アドス・クラスタの弟だ。
よしっ、記憶に異常はなさそうだ。
まわりを見渡す。黒円は見当たらない。どうやら、森の中のようだ。しかし、
「なんかいつもの森と違うような・・・」
いつも探索している森では見たことないような植物や虫がいる。
森の奥にあの黒円で飛ばされてしまったのか?しかし、もしここが村の森じゃなかったら・・・・。
「村の外側・・・」
考えるだけで背中がゾクゾクする。
僕の村は、別の村と交流が一切ない。というか、できないのだろう。なにせ、大きな森で囲まれていて、他の村がどこにあるのかもわからないのだし。だから僕と兄さんは村の外の世界を詳しく知らない。母さんや村の人たちに聞いても教えてくれない(兄さんがきいたんだけど)。単純に母さんたちも知らないのかもしれない。でも、兄さんは諦めきれず村にある数少ない本で外の情報を手に入れた(僕も手伝った)。
本には大した内容は書いてなかったが、五つの大陸があるとか、海というのがあるとか・・・。とにかく、とても広いらしい。それだけで、兄さんはわくわくしていた。
森の探索をしようと、兄さんが言い出したのは、本で外の世界を知ってすぐのことだった。表面上は森の全貌がわかれば、村の手助けになると言っていたが、きっと外の世界に行くためだろう。
僕も兄さんが外の世界に行くなら行きたいと思った。兄さんはきっとすごい冒険をするから、それを近くで見届けたいと思ったからだ。しかし一人で未知の世界に行きたいとは思わなかった、そんな度胸はない。
「なのに、このまま兄さんが見つからず、ここが外の世界だったら・・・」
未知の土地で頼れる人はいない。非常にまずい。
「落ち込んでても仕方がない、村の方角はわからないし、とにかく兄さんを探さないとっ!」
外であろうと、村の森であろうと、ひとまず兄さんを探さないといけない。
日はまだ明るい。ひとまず、目にはいる中で一番大きな木に登って全体を見渡すことにする。村の森でよく、木登りしていたから慣れている。
ひときわ大きい木の頂上からまわりを見渡すと村らしきものが見えた。しかし、自分の村とは作りが違う。別の村のようだ。兄さんもこの辺にいるならきっとあの村を目指すだろう。行くしかない。
「でも・・・」
家族以外とろくに会話ができない僕に見知らぬ村に向かうのは、考えるだけでも恐ろしい。しかし、今は他に選択肢がない。
「おーい、そんなところで何をしているんだーー?」
覚悟を決めていると、下から声が聞こえてきた。ひげ面で服装も貧相だ。それにしても、とても悪そうな顔をしている。
「そんなとこにいないで降りてきなよー、ちょっと道を聞きたいんだ」
いかにも嘘くさい。しかし無視する訳にはいかない。よくみると、ひげ面の男と同じような格好をした男が他にも三人いる。まずい、足が震えてきた、こんなことなら、兄さんに甘えず他人と接する努力をするべきだった。
「あ、あの・・」
「あぁん!?聞こえねぇぞ!」
どうにか返事をしようとしたら、ひげ面の男とは別の男に怒声を浴びせられた。
「うわあ!」
驚いて足を滑らせてしまい登っていた木から真下におちてしまう、まずい、と思うがもう遅い。
ひげ面の男が顔を近づけてきて、
「やっと、降りてきてくれたか、へへへ、真っ黒い髪とはこりゃ珍しいぜ」
背筋が凍るような薄汚い声で話しかけてくる。しかし、なにを喋ってるのか頭に入ってこない。心臓の音が耳元でバクバク鳴り響いている。
「あ、あの・・・、ぼ、僕は・・」
「なんだーー?びびってんのかーー?へへへ、安心しな、ただおまえを捕まえて奴隷商人に売るだけさ、おとなしくしてればしばらくは痛い目にあわないだろうよ」
頭が回らない。捕まえる?奴隷?本で読んだことのある単語だ、意味を思い出せないがろくでもない事なのはわかる。逃げないと逃げないと逃げないと・・・!
とっさに目の前のひげ面の男を突き飛ばし逃げ出そうとする。
「おっとー、逃がさないぜ。」
別の男が三人いたのを完全に頭から抜けていた。あっというまに三人に退路をふさがれる。
「ったく、痛いねぇ、へへへ、おとなしくしてろって言ったの聞こえなかったのぉ?悪い子にはお仕置きしないとねぇ、へへへ」
そう言って、ひげ面の男は腰につけた鞘から短剣を抜く。
「ひっ・・・」
足が震える、一歩も動けない。しかし、ひげ面の男はのっそりとした動きで迫ってくる。
「そんなに怖がるなってぇ、ちょっと痛い思いするだけさ」
やだ、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。頭の中が恐怖で一杯になる。恐怖が限界に達し、一歩も動かなかった足が後ずさりを始める。しかし、
「うわっ!」
小石に踵が引っかかりしりもちをついてしまう。一瞬、恐怖から解放され頭が真っ白になる。しかし、見上げると、ひげ面の男がニタッと不気味な笑みを浮かべ短剣を構えている。再度、恐怖に頭が埋め尽くされる。もうどうにもならない・・・。と諦めていた時、
「はあっ!」
「ぐはっ!」
突然の背後からの気迫のこもった声、男の悲鳴。そして、シュッという音とともに、
「うがあああああああ!」
男の悲鳴。一体なにが・・・!?
「て、てめぇ!いきなり何しやがるっ!」
頭が混乱していると、目の前のひげ面の男が後ろの誰かに向かって大声で叫ぶ。
「それは、こちらのセリフです。一人を多数で囲むなど、断じて見過ごす事はできません。この男のように、腕を切り落とされたくなければ、即刻立ち去りなさいっ!」
凛とした声、綺麗な声だと、場違いにも思った。恐る恐る後ろを振り返ると、そこには、真っ白な髪を腰まで伸ばした女の人が立っていた。美しい。と思うのも束の間、女の隣でうずくまって右肩を押さえている男に目がいく。右肩から先がない、否、ないのではなく地面に転がっている。しかし、男の右肩からも、地面に転がっている右腕からも血は流れていない。
「うわあああああ、俺の、俺の右腕がああアアア」
「安心しなさい、血が流れすぎて死ぬことはないわ。それより、どうするの?退くの?戦うの?」
叫ぶ男に落ち着いた声で話す白髪の美女。こんな状況なら簡単に退いてしまいそうだが、
「い、いい気になってんじゃねぇぞ!よく見りゃ上等な女じゃねぇか、おいっ!何ぼーっとしてんだてめぇら!その女を捕まえろ!」
唖然としていた、残りの二人がひげ面の男の一声で我にもどり、腰の短剣を抜きながら、白髪の美女に向かってそれぞれ反対方向から迫る。
「あ、危ないっ!」
思わず声ががでる。
「大丈夫よ、このくらい・・・はあっ!」
二方向から同時に迫る剣戟を大きく飛び跳ね交わす。よけられると思ってなかった男二人は驚いて一瞬動きが止まる。そこを空中で女が、鞘にしまっていた剣の柄をつかみ・・・シュッ!という音がなる。そして静かに着地。
何が!?と思ったとたん、二人の首が横にずれ地面に落下、時間差で首からしたが倒れる。
「ひっ!」
思わず声がでてしまう。何が起こったのだ。彼女は剣の柄をつかんだだけにしかみえなかった。
「て、てめぇ!」
驚いている自分のすぐ横をひげ面の男が通り、彼女に向かっていく。とても勝てるとは思えない。
「忠告したはずですが・・・」
彼女は本当に残念そうにしながら、剣の柄に触れる。そして、ひげ面の男が縦に真っ二つに分断された。
「ふぅ」
彼女が息を整えながら、いまだ立てないでいる自分に向かって歩いてくる。腰まで伸ばした真っ白な髪と、白を基調とした服装から見える素肌は例外なく真っ白で美しい。
「大丈夫?」
さっきまでの凛とした声音とは違い、優しく包まれるような声だ。心が安らぎ、緊張感が和らぐ。
「は、はい、だ、だいじょ・・う・・ぶ・・」
「ちょっと!大丈夫!?」
薄れていく意識の中、倒れて地面に背中を打ちそうになった自分の身体を急いで支えて、心配そうな顔で自分の顔を見つめる彼女を見て、あぁ、これが母さんが言ってた恋ってやつか・・・っと思った。
ーーアドス側ーー
「うわああああああ痛っ!」
黒円に飲み込まれ突然の落下運動、大した高さから落ちたわけではなさそうだが、頭を打った。痛い。
特に目立った外傷はなさそうだ。俺の名前はアドス・クラスタ、双子の弟ティミス・クラスタの兄だ。
よしっ、記憶に異常はなさそうだな。
「ここは森か?村の森とは違う感じだ」
それとも、村の森の深部だろうか、外の世界かもしれない。だとしたら、
「わくわくするな。しかし、」
まわりは見渡す限り木ばかりで、ティミスの姿が見当たらない。村の森の探索は、実は外の世界に行くためのものだったりしたのだが、あくまでティミスと二人で行くのが目的だ。
本で外の世界を知ったとき、自分がこのまま森で囲まれた村で一生を終える事に空しさを覚えた。外の世界に行きたい、この目でいろんな物を見たい、とそう思った。ティミスも俺と一緒ならと言ってくれた。
だというのに、まさか、あんな形で外の世界に来ることになるとは思わなかったが。いや、村の森の可能性もあるのだけど。しかし、ティミスが見当たらないのは問題だ。
「とりあえず、てきとうに歩いてみるか」
少し歩いて、まず木に登ってまわりを見渡したほうが良いかと思った時、視界の奥に人影が見えた。
「ティミスかっ?」
木々をうまくかわしながら急いで人影に向かうと徐々に姿が見えてきた。ティミスじゃなかった。男でもなかった。正座をして、両手で何かを持っている。
「ナイフっ!?何をするつもりだっ」
ナイフを逆手に持って、自分に向けている。自殺でもするつもりかっ!
急いで止めに向かう。まだこちらには気づいていない。迂闊に声をかけて早まられたら困る。少しずつ速度を緩めて忍び足で近づく。そして、
「きゃっ」
女の喉を突き刺す寸前のナイフを横からなんとかかすめ取る。ほんとギリギリ。
「ふぅ危ない危ない、あんまり早まっちゃだめだぜ」
ナイフを遠くに放り投げて唖然とこちらを見ている少女を見る。肩まで伸びた髪は、赤みがかっており、毛先にいくほど赤みが抜けて白色だ。おっとりとした顔立ちで、おさなげな可愛さがある。自分より少し年下だろうか。
「ど、どうして・・・」
少女は依然戸惑った表情だ。声も可愛らしい。うん、14歳だな、俺の二つ年下と見た。勘だけど。
「どうしてって言われてもなぁ、自殺しそうな女の子なんていたら、誰だって止めるぜ?」
「で、でも・・・私の事怖くないの?」
「ん?怖い?なんで?」
見た感じただのかわいい少女にしか見えないのだが、外の世界の知らない何かがあるのだろうか。
「私の事知らない・・の?旅人さん?」
「知らないよ。村の森を探索してたら急に黒いのが現れてね、気づいたらここにいたんだ。」
少女は俺の言っていることがよく分からないという感じだ。当然だろう、俺もよく分からない。
「とにかく、俺に君を怖がる理由はない。というか君はみんなに怖がられているのか?」
年は分からないが、こんな少女がまわりの人に怖がられるのはあんまりだ。
「う、うん、お母さんもお父さんも村のみんなも私を怖がるの。それで、ある日お母さんとお父さんが私を奴隷商人に売ろうって話してて、それで・・・ぐす・・・こわく・・ぐす・・・なって」
「そ、そうか、ごめん、嫌なこと思い出させちゃったな。」
泣き出してしまった少女を咄嗟に抱き寄せて背中をさする。小さい頃母さんによくこうやって慰められた物だ。他人の俺が同じ事をしたところで、落ち着いてくれるか分からないっと思っていたが、なんとか落ち着いてくれた。良かった。
しかし、ひどい親もいるもんだ。理由がなんであろうと、自分の娘を怖がって、娘を売り払おうとするなんて。それとも外の世界はこういう物なのか。なんにしてもろくでもない話だ。
「ごめんな、落ち着いたか?」
「い、いえ、こちらこそ取り乱して、ごめんなさい。」
「いや、そういえば、自己紹介がまだだったな。俺の名前は、アドス・クラスタだ、よろしくな」
「わ、私の名前はユウナ・ファンゼルです。よろしくお願いします。」
少女は少しおどおどしながら挨拶をしてくれた。人見知りなのだろう。ティミスに似ているかもしれない。そう思うとこのまま別れるのは気が引けない感じがした。この少女が自分の村に居場所がないというのなら、俺が居場所を作ってあげたい。ここで人生を終わらせるわけにはいかない。
「なあ、生きるのは嫌か?」
「う、うん。このまま生きててもきっと良いことなんてない、です。」
「それは、このまま村にいたら、奴隷にされちまうからか?」
少女は無言でうなずく。奴隷というのは本で読んだことしかないが、貴族とかいう金持ちにそれはもうひどいことをされるらしい。
「だったら、逃げ出しちまおう」
「え?逃げ・・出す?」
「そうだ、ユウナの村から逃げるんだ。ユウナがどうして村の人に怖がられてるのかは知らない。でも、ユウナのことを知らない人はユウナを怖がらない。俺がそうだ。だから、そんな村からにげだして俺と一緒に旅にでよう」
「で、でも、わたしなんかがいたら・・・」
「迷惑なんかじゃないぞ。俺は弟を探してるんだ。でも、故郷をでるのは初めてでな、外のことは本でしか読んだことがないんだ。だから、俺を助けてくれ」
「わ、わたしを必要としてくれるの・・?」
「ああ、もちろんだ。ユウナは俺にとって必要な存在だ。だから、ここで死ぬなんてことはやめて、俺の旅を手伝ってくれないか?」
「ほ、ほんとに良いの?」
「ああ、頼む」
「・・・ぐす・・・わ、わかった、アドスさんの旅手伝う。」
ユウナは涙を流しながら、決意してくれた。
しばらくして、このあとどうしたものかと考えていると、
「アドスさん、手から血が出てる。私のせい、ごめんなさい。」
「え?ああ、気にすんな、こんくらい大したことないって」
ユウナからナイフをとった時だろう、右手から血が流れ出ていた。ズキズキするが耐えられないほどではない。
「だめだよ、すぐ治療しないとっ。右手だして」
「え?ああ」
言われるがままに右手をユウナの前に出す。すると、ユウナは両手を俺の右手向けて、
「癒やしの女神よ、我がマナを糧に、癒やしの力を顕現させたまえ。ヒール」
ユウナがなにやら喋った途端、ユウナの両手が青白く光りその輝きが一瞬消え、俺の右手の傷でまた輝く。
「な、なんだっ!?・・・て、あれ痛みが引いてく・・・傷も治ってく!?」
みるみるうちに傷がなくなっていく。
「魔法ははじめて見ますか?」
「魔法?」
本でも読んだことがない。
「魔法の言葉自体初めて聞くいうのは驚きです。アドスさんは一体どこから来たのでしょうか?」
「あ、ああ、その前に魔法について教えてもらっていいか?気になって仕方がないぜ」
「わかりました。では、簡単に。」
ユウナは咳払いをして、説明を始めた。
「魔法とは、身体に保有されているマナを変換して様々な現象を引き起こすことです。例えば火をおこしたり、水を生み出したり、傷を治したり用途は様々です。簡単に説明しますとこんな感じ、です。」
「そんな便利なのがあるのか、それは誰でも使えるのか?」
「はい、マナはいかなる生物の体内にも保有されているため基本的には誰でも使えます。しかし、アドスさんが魔法を知らなかったとなると、アドスさんの村は魔法を使えない一族なのかもしれません。」
「そんな一族があるのか?」
「本で読んだことがあります。しかし、何故その一族は魔法が使えないのかまで分かっていないようです。」
「なるほど、じゃあ俺は魔法をつかえないのか」
残念だ、わくわくしてたのに。
「いえ、まだ分かりません。その一族というのも大昔の話ですので」
「なるほど、魔法が使えるか確かめる方法はあるのか?といっても、みんな魔法が使えるなら確かめる方法を考える必要もないのか。」
「うーん、そうですね。魔法の適性度を確かめる方法があります。ですが、もうすぐ日が暮れそうです。ひとまず落ち着ける場所を探しましせんか?」
「ああ、確かにそうだな、ちなみに、森の中で寝るのは平気か?」
「問題ないです、慣れています」
慣れてるのかっと思ったが、深く掘り下げることじゃないな。
「じゃあ、開けた場所を探そう、あと、さんはつけなくていいよ、これから一緒に旅する訳なんだから、もっと気軽にしてくれて良い」
「は、はい!あ、う、うん!」
まあそのうち慣れるだろう。
ユウナの村が近くにあるのだろうが、奴隷にしようとしている両親がいる家よりは森の方がましだろう。
森の開けた場所を探しながら、俺の身に起きたことをユウナに話した。ユウナは何度か相づちをうって、
「そんなことがあったんですね。弟さん心配ですね。」
「確かに人見知りだから心配だけど、やるときはやる男だ。」
それを聞いてもユウナは心配そうだったので話を変える。
「黒い円のこと何か分からないか?」
「それにしても黒い円ですか・・・初めて聞きますね、本で読んだこともない。でも、転移魔法の一種ではないかと思うのです。」
「転移魔法?」
「はい、ある場所にある物を全く別の場所に瞬時に移動させる魔法です」
「そんな魔法があるのか」
つくづく魔法というのは便利そうだ。
「しかし、転移魔法がつかえる人なんてそうそういないのです。」
そうなのか、なんて思っていると、適度に開けた場所に来た、ギリギリ日は暮れていない。
「よし、ひとまずここで一晩乗り越えよう、詳しいことは明日だな」
「そうですね、改めてよろしくお願いします、アドスさ・・あ、よろしく、アドス」
最後の最後で気づいてくれたようだ。なんとも可愛らしい子だ。
「ああ、よろしくな」
今朝母さんが作ってくれた弁当を、二人で分けて食べたあと、すぐにユウナは眠ってしまった。
「ティミス、おまえのことだから大丈夫だろうけど、待ってろよ、すぐに俺が見つけてやるからな」
決意を固めて、明日からの方針を考えていると、だんだん瞼が重くなり、意識は夢の中へ。