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極大迷宮篇 Ep.02『事前準備』


 イナミナが満足するまでリリィを撫で回した後に初顔合わせを兼ねた打ち合わせは終わった。

 次にすべきはダンジョンに挑む際に必要となる物資の補充。なかでも数が必要となる回復用ポーションも迷宮都市(タルタロス)ならば容易に集めきることができるだろう。


「ちょっと待ってください」


 席を立とうとした瞬間にイナミナから呼び止められた。


「なんですか?」

「依頼を受けてくれたら渡すようにと」

「誰が?」

「マドカさんです」


 イナミナが差し出してきたものは中身が入っている白い布袋。口を縛っているのはリボンなどではなくどこにでもあるような麻紐。

 テーブルの上に置かれたそれを受け取って確認のために視線を送るとイナミナが微かに頷いた。

 麻紐を解き袋を開ける。

 おそるおそる袋に手を突っ込むとすぐに硬い感触に行き当たった。

 指先で摘まめるほど小さな塊が二つ。感触から推察するに二つとも金属製の指輪か何かだろう。


「これは……」


 取り出した指輪を反対側の掌に載せる。

 一つは銀色の装飾一つ無いシンプルな指輪。もう一つは金属製のフレームのなかに木製のリングが埋め込まれている指輪。じっくり見つめることでそれぞれの名称が表示され、シンプルな指輪が【変化の指輪】木製のリングが埋め込まれている方が【隠匿の指輪】であることがわかった。

 【隠匿の指輪】の効果は文字通り装備したプレイヤーの情報を他者から見えないように隠すものでかなり昔からあるアクセサリだ。しかし当初に比べて今では他人が見た時に確認できるのは装備とレベルくらいに限定されていてより重要となるスキル構成なんかは見えないことから徐々に使われなくなったアクセサリだが今でも根強い人気があり使用者も一定数存在している。

 【変化の指輪】は装備したプレイヤーの外見を変更するというもの。こちらは装備するだけで纏っている防具とは関係なく登録してある容姿に変更できるとあってオシャレ用のアクセサリとして広く流通している。


「使えってことか」


 (まどか)の意図を読み取ろうと考え込んでいる俺を見て突然イナミナが笑った。

 どうしたのだろうと顔を上げると驚いたような顔をしているイナミナと目が合った。


「本当にわたしのことを知らないんですね」

「はい?」


 小首を傾げる俺にイナミナがコンソールを操作して一つの動画を見せてきた。

 聞こえてくるノリの良い音楽。次いで始まる五人組の歌声。映像にはそれぞれ印象の異なる五人の女性が色違いで揃いのデザインをした服を着て歌って踊っている姿が映し出されている。

 映像の中、一人の少女がアップになる。着ている服装は違うがそれは紛れもなく目の前に座っているイナミナだ。


「どういうこと?」

「配信者というものはご存知ですか?」

「まあ、少しは」

「実はわたし、この姿で配信活動をしているんです。これは前にやったライブの映像です」

「へえ」


 自分にとってあまり明るくないジャンルの話だと思った。昔から同級生が流行のアイドルや俳優なんかで盛り上がっている時にも一人だけ話の輪に入ることができなかったことが思い出された。

 折角のカミングアウトだというのに今ひとつ盛り上がりに欠けると思ったのだろう。イナミナが若干不満そうに頬を膨らませている。


「あ、もしかして、信じていませんね」

「いや、そういうわけじゃないんですけど。どうもこういうことに関しては昔から疎くて…」


 詰めてくるイナミナに正直に告げて体を反らして距離を取る。

 この場には自分たちの他には誰もいないことは確実だというのに、どうしてもあまり近付いてはならないと思ってしまうのはアイドルのように歌って踊る配信者に対する自分の知識が乏しいが故か。


「ん? 配信者ってことは、もしかしてダンジョンに挑む時も配信するつもりなんですか?」

「だめですか?」

「別に駄目だと言うつもりはありませんけど、それだとどうしても俺が映るのは避けられないと思いますが」

「大丈夫です」

「どうしてですか?」

「さっきは配信するようなことを言いましたけど、関係の無い人も大勢いる場所で生配信することはありません。しばらくの間は収録した映像に声を付けて動画として後悔するつもりですから」

「いや、でも…」

「それに元々あなたのことは助っ人を引き受けてくれた外部の人だと報知される予定になっていますのでなにも問題ないです」

「あ、いや、でも、男ですよ? イナミナさんみたいな立場の人が異性と行動を共にするってのはあまり良くないって聞いたことがあるのですが」

「だからこその指輪(アクセサリ)です」

「ああ、成程」


 納得できた。【変化の指輪】は見た目を指定の装備にできる。つまりはこの中には本来は女性のキャラクター用にと作られた防具が入っているのだろう。

 自分の見た目に女性の防具。お世辞にも見てみたいだなどとは思えないような仕上がりになりそうだと溜め息が漏れた。


「ちなみに【変化の指輪】は左手の装備に隠すように付けろ、だそうです」


 左手を覆う魔導手甲(ガントレット)の中に隠せということらしい。付けないなどという選択肢は容易されていないみたいだ。

 諦めたように魔導手甲(ガントレット)を外して素手になり人差し指に【変化の指輪】を装備する。すると一瞬にしていつもの自分とは異なる姿になる。


「ん?」


 はずが、何も変わった実感がない。敢えて言うのならチラチラ視界に入る髪の色が普段と異なるくらいか。


「鏡使います?」

「あ、どうも」


 差し出された鏡を受け取ってそこに自分の顔を映す。

 確かに姿は変わった。が、大元であるユウからは変わっていない。ただ、瞳と髪の色が嘘みたいな赤になっているくらいだ。

 防具の形は変わっていない。

 その下にある体も同じ。

 であれば、わざわざ髪と瞳の色を変えさせるために【変化の指輪】を用意したというのだろうか。


「おっ」


 一瞬にして全ての変化が完了したと思っていたが違ったらしい。髪色や瞳の色の変化に遅れることおよそ一分。纏っている防具の基本色が黒から瞳と同じ赤色に変化した。


「すごい。まるで別人みたいですね」


 道で擦れ違う程度の名も知らぬ他人にとって人の印象は顔ではなく着ている服のイメージの方が強くなる場合がある。まして全身を一色で染め上げるような装備を使っているのならば尚更だ。それが全く違う色になったとなれば、擦れ違った程度では気付かれないかもしれない。


「といっても形は変わってないんですけどね」


 まるきり別人になるほどの変化ではない。それでは現状が好転したとはとても言い辛い。


「大丈夫です」


 何故だか分からないがきっぱりと言い切るイナミナに「どうして」と問わずにはいられなかった。


「だって、あなたの見た目はわたしは思っていたよりもずっと女の子に見えますから」

「えぇ…」


 思わず顔を顰めてしまった。


「あ、その、中性的って意味ですよ? 男の子に見えないっていう意味じゃないですからね」

「わかってます」

「でも、その姿なら問題にはならないはずです!」

「や、そうじゃなくて」


 申し訳なさそうにフォローをするイナミナに困惑しながら、疲れてしまったと脱力して椅子に浅く腰掛ける。

 俺が心配している事が伝わっているのかいないのか。イナミナはあっけらかんとした顔をしている。


「大丈夫です」


 と妙な説得力を持って断言されればそれ以上追求することはできない。何かしら策が講じられていると信じてイナミナの大丈夫という言葉を受け入れることにした。

 気を取り直して外していた魔導手甲(ガントレット)を再度装備する前に中指に【隠匿の指輪】を装備する。露出している必要の無いアクセサリを隠す手段はいくつもあるが“別の装備の下に付ける”は一般的な手段の一つとして有名だ。自分以外にもそれをしている人は大勢いるし、その行為自体を咎められることはないはずだ。元から隠しているわけじゃないとはいえ既に装備しているそれ以外のアクセサリは隠さない方が良いだろう。

 深く深呼吸して落ち着いたのを見計らったようにイナミナが立ち上がる。


「行きましょう!」

「わかりました」


 部屋に入ったときには黒髪、出てくれば赤髪。こちらに注目している人がいればギョッとされたことだろう。しかし俺の心配は杞憂に終わり、酒場の奥から出てきた自分たちを見ている人は誰もいなかった。

 店を出て行く前に手近な店員を呼び止めるとここはわたしがと言ってイナミナが規定の料金を支払っていた。せめて自分の分だけでも払うと言うと構わないと頑として受け取らない。それならばと物資の補給に使う財布はこちらというが、イナミナ曰く経費でどうとでもなるから平気なのだと言われてしまった。

 ここで使う通貨が現実のそれと同じならば経費云々の話も理解できるが、この世界の通貨はあくまでもこの世界にだけ通用するもの。補填するにはこの世界で稼ぐか現実で課金するしかない。それでもあってないようなものだと言われればそれまでだが、それでも全部任せるのは気が退ける。人知れず次は自分が払おうと心に決めて店を出た。

 次なる目的地は件のアイテムを補充できる場所。候補は二つ。冒険者ギルドに併設されている売店で購入するか、迷宮都市(タルタロス)にある各店舗を利用するかだ。確実性を求めるのならば前者、アイテムの質を求めるのならば後者。

 ここで主導したのはイナミナで彼女が向かったのは冒険者ギルドがあるのとは違う方角だった。


「ここなら揃えられるはずです」


 暫く歩いた後に辿り着いたのは小さな小屋のようなアイテム屋。ドアに掲げられている看板には横向きのリスが描かれている。


「こんにちはー」


 カランカランとドアに取り付けられているベルを鳴らしながらイナミナが勢いよくドアを開けた。

 イナミナの後に続いて店内に足を踏み入れると、そこは外観からは想像もできないほどに明るく暖かな空気に包まれている優しい場所だと感じられた。

 店内を見渡せばガラスのドアがある木製の棚に様々なアイテムが並べられている。飾りなのか実際に読むことができるのかわからない色取り取りな背表紙の本がアイテムが並ぶ棚の上に設置されている本棚に敷き詰められている。


「いらっしゃい」


 自然の明かりに満ちた店の奥から可愛らしい声がした。

 返事をするよりも先に店内に足を踏み入れたイナミナを迎え入れたのは彼女の腰くらいの身長の獣人族(けものびとぞく)の女性。頭の上にある小さく丸い耳。腰の後ろに覗く大きな尻尾。衣装は茶色のワンピースの上に白いフリルのエプロンを着ている。


「お久しぶりです。(しおり)さん。回復ポーションを買いに来ました」

「いくつ欲しいの?」

「できるだけ“たくさん”です」


 気怠そうに問い掛ける栞に返したイナミナの言葉にアイテムの準備を行っている栞の手が止まった。


「たくさん?」


 普段イナミナはそのようなオーダーをしないのだろう。疑問を抱いた栞が振り返ると初めて俺の存在に気付いたと言うような顔をした。


「誰?」

「ユウです。今回イナミナさんのお手伝いをすることになったのでアイテムの補充のためにここに来たのですが」


 こちらを見上げてくる栞に自己紹介をすると今度はイナミナを信じられないという顔で見た。


「配信中?」

「今は裏作業中です」

「そっか。ならいいけど、この人と一緒にいると荒れない?」

「大丈夫だと思うんですけど、危ないと思います?」

「多分、危険」


 真顔で告げる栞にイナミナがショックを受けたように仰け反る。

 似たようなことを俺も先程確認したような気がするが、気心の知れた友人から言われるのと今日会ったばかりの人物から言われるのとでは感覚が違うのだろう。イナミナが助け船を求めるようにこちらを見てくるから満面の笑みで頷いて栞に同意すると伝えた。

 声を出さずに愕然として肩を落とすイナミナ。


「仕方ない。これ使って」


 困り果てているイナミナを見かねて栞が俺に小さなピアスを渡してきた。この世界のピアスは耳に穴を開けずとも装備できるマグネットピアスが主流となっている。黄色の石が嵌まったそれを見ると【変化の指輪】と同等の効果を持つアクセサリであることがわかった。


「変化のアクセサリならもう付けていますよ」

「そうなの?」

「ええ。元の髪は黒いですし、この防具の色だって黒から赤に変わっているんです」


 自分の変化を伝えてなお魔導手甲(ガントレット)を外して【変化の指輪】を外してみせるか悩んでいると栞が苦虫を噛み潰したように顔を顰めてこちらを見ているのに気が付いた。


「足りない」

「は?」

「本当にそれで誤魔化せると思ってるの?」

「誤魔化すなんて…この変化は身バレ防止のためだけですから」


 ぐいっと背伸びをして詰め寄る栞の迫力に押されてイナミナは怯みたじろいでいる。


「それならもっと思い切った変化にするべき。違う?」


 断言してから確認の意を込めて問い掛けてくる栞。それに対して俺はそうだとも違うとも言えないでいた。

 渡されている【変化のピアス】に設定されている変化がどのようなものなのか。熱く本来の姿とは異なるべきだと伝えてくる栞の様子を見た限りこれを装備するのが若干怖く感じられた。


「とりあえず付けてみて」

「え?」

「いいから」


 有無を言わさない迫力で迫ってくる栞に押し切られて俺は【変化のピアス】を耳に付けた。

 起こる変化は自分の目からは解らない。

 無言で栞に差し出された鏡で自分の顔を見る。赤く変化した瞳と髪はそのまま。それ以外の変化は見られない。


「どこが変わったんですか?」


 鏡から視線を外して二人に問い掛ける。すると何故だかイナミナが困ったような顔をして、栞が若干鼻息を荒くしていた。


「あの……」


 心細くなってもう一度問い掛ける。

 一瞬の硬直が解かれイナミナが自身の頭の上を指さしている。その動きに釣られて頭の上に手を伸す。耳の上、こめかみの辺りに硬い感触があった。


「何だこれ!?」


 勢いよく鏡を覗き込む。

 顔に変化が無かったのは間違いないが、頭の横から角らしきものが生えていることに気が付いた。


「立派な角だな」


 髪の色よりも濃い赤。

 湾曲した角が二本ある。


「これ、どういう変化があるんですか?」


 耳のピアスに触れながら訊ねる。すると何故だか栞は胸を張って、


「自信作」

「栞さんが作ったんですか?」

「凄いでしょ」

「すごいです!」


 自分を無視して盛り上がっている二人の横で鏡に映る頭の上にある角を撫でる。色が変わるのでも装備の見た目が変わるのとも違う。身体的特徴が追加される変化は初めてだ。幻影やハリボテとも違う。角に触れている感触はあるし、角が触られている感覚もある。特段熱さも冷たさも感じない。強いて言うなら人肌だ。


「尻尾も立派」

「しっぽ!?」


 二人で話ている最中、栞の言葉に出てきた単語に振り返る。

 驚く俺を見る二人の視線が下がっていて、自ずと自分の視線もそこに向けられた。


「うわぁ」


 赤い鱗に覆われた蜥蜴のような尻尾がちらりと視界に入った。


「はい。姿見」

「あ、どうも」


 タイミング良く差し出された大型の鏡に全身を映す。背中を向くと確かに本来の自分には無かった部位が存在した。

 意識を向けると尻尾が動く。もう少し練習すればもっと自在に操れるようになる気がする。


「これの変化は特定のモンスターの特徴を付与。これは“溶岩トカゲ”の角と尻尾」

「…おぅふ」

「貸して」


 満足そうな顔で栞が掌を出してくる。俺が耳から【変化のピアス】を外して手渡すと栞はそのまま自分の耳に取り付けた。【変化のピアス】を外した途端に俺の変化した姿は元に戻り、代わりに装備した栞の身に俺に起きたのと同様の変化が起こる。変わった自分の姿を確かめるように楽しそうな笑みを浮かべながら栞が姿見の前に立った。


「似合ってる?」

「かっこいいです」

「今度はイナミナの番」


 目を輝かせるイナミナの反応に殊更嬉しそうにしながら、今度は【変化のピアス】をイナミナに付けてみせた。

 今度はイナミナに角と尻尾が生えた。

 アクセサリによる姿の変化を文字通りオシャレな洋服に着替える感覚で楽しんでいるようだ。


「これなら身バレしない」

「はい!」


 大きく頷いたイナミナが【変化のピアス】を外して手渡してくる。

 二人の視線が物語っている。それを早く装備してくれと。


「これでいいですか?」

「うん。上出来」

「似合っていますよ」


 どうやら今回、俺はこの姿で活動することになるらしい。とはいえ見た目の変化だけだ。ステイタスに変化は起こっていないのならばアクセサリ枠が潰れただけと割り切れる。


「それで、回復ポーションだよね」

「はい。この迷宮都市(タルタロス)のダンジョンに挑むので十分に備えていたいんです」

「攻略するの?」

「いえ、わたしには別の目的があって…」


 モジモジと恥ずかしそうにするイナミナを見て何かを察したように栞が笑った。


「まだ諦めてなかったんだ」

「もちろんです!」

「そう」


 コンソールを操作して栞が大量の回復ポーションを近くの棚に並べていく。チラリと見た限りどれも性能の高い回復ポーションだ。


「頑張って」

「ありがとうございます!!」


 イナミナが動画で見たライブ映像にあった笑顔に負けないくらいの満面の笑みを栞に向けている。


「どうしたの?」


 真剣な顔で迷い無く言った栞の顔をじっと見ていた俺にアイテムを用意する手を止めること無く聞いてきた。


「あ、いや。何も言わないんだなって思って」

「どういう意味?」

「栞さんはイナミナさんが欲しているのが何なのか知っているんでしょう?」

「もちろん」

「だったら普通は……」

「無理、とか言いそう?」


 声には出さずに頷いた。


「手段が一つしかないのは変。それにこのダンジョンに何があるのかはまだ判明してないから」


 可能性があるという栞はそれがあることを疑っていない。だからこそこうして大量のアイテムを用意してくれているのだろう。

 取り出された回復ポーションが棚に乗せられなくなると今度は別の棚の空きスペーズに容器の形状と中身の色が異なっているビンが並べられていく。


「こっちは状態異常回復薬ですか?」

「ダンジョンでは何が必要になるか解らないから念の為」

「なるほど」


 既知のダンジョンならばそれぞれに応じたアイテムを用意すればいいが、今度ばかりはそうもいかない。備えあれば憂いなしとも言うが、どれほど備えたところで十分とならないのが迷宮都市(タルタロス)が抱えるダンジョンなのだ。

 各種回復アイテムを所持限界まで持ち込んでも足りないなんてこともあり得るのだろう。

 並べられた回復アイテムを全て購入して、二人のストレージに均等に分ける。

 一度挑んでみるまでは自分たちに必要なことは何なのかわからない。この準備もそうした方が良いとされているから先人に倣っているだけのようなものだ。

 それでもとできることはしたと自分を納得させて栞に見送られながら店を出る。

 次なる目的地は一つ。

 迷宮都市(タルタロス)の中心でプレイヤーを待ち受けている極大迷宮(ダンジョン)の入り口だ。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


レベル【3】ランク【4】


生命力

精神力

攻撃力【D】

防御力【F】

魔攻力【E】

魔防力【F】

速度 【C】


専用武器


剣銃(ガンブレイズ)

↳アビリティ――【魔力銃】【不壊特性】

魔導手甲(ガントレット)

↳アビリティ――【フォースシールド】【アンカーショット】


防具


頭防具――【イヴァターレ・H】

胴防具――【イヴァターレ・B】

腕防具――【イヴァターレ・A】

脚防具――【イヴァターレ・L】

足防具――【イヴァターレ・S】

一式装備追加効果【5/5】――【物理ダメージ上昇】【魔法ダメージ上昇】


アクセサリ【6/10】

↳【生命の指輪】

↳【精神のお守り】

↳【攻撃の腕輪】

↳【魔攻の腕輪】

↳【魔防の腕輪】

↳【速度の腕輪】

↳【変化の指輪】

↳【隠匿の指輪】

↳【変化のピアス】

↳【―】


所持スキル


≪剣銃≫【Lv132】――武器種“剣銃”のアーツを使用できる。

↳<セイヴァー>――“威力”、“攻撃範囲”が強化された斬撃を放つ。

↳<カノン>――“威力”、“射程”、“弾速”、が強化された砲撃を放つ。

↳<インパクトノーツ>――次に発動する全てのアーツの威力を増加させる。

↳<ブレイジング・エッジ>――剣形態で極大の斬撃を放つ必殺技(エスペシャル・アーツ)

↳<ブレイジング・ノヴァ>――銃形態で極大の砲撃を放つ必殺技(エスペシャル・アーツ)

≪魔導手甲≫【Lv20】――武器種“魔導手甲”のアーツを使用できる。

↳<ブロウ>――“威力”を高めた打撃を放つ。

≪錬成強化≫【Lv110】――武器を錬成強化することができる。

≪竜化≫【Lv―】――竜の力をその身に宿す。

≪友精の刻印≫【Lv―】――妖精猫との友情の証。

≪自動回復・HP≫【Lv―】――常時発動。一秒毎に生命力が回復する。

≪自動回復・MP≫【Lv―】――常時発動。一秒毎に精神力が回復する。

≪状態異常無効≫【Lv―】――状態異常にならない。(特定の状態異常を除く)

≪全能力強化≫【Lv100】――全ての能力値が上昇する。


残スキルポイント【3】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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