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円卓の生存者篇 04『ファーストセクション―③―』


 鐘の音が鳴り止むのと時を同じくして自分の体は洋館の玄関ホールに戻されていた。

 ふっと軽くなる両の手。それはガンブレイズとガントレットが消えたことの証明。つまるところゴブリン共との戦闘は終わりを迎えたということらしい。

 同時にここに転送されたのだろう参加者である十三名のプレイヤーは全員が全員、一瞬何が起こったのか分からないと言う顔を浮かべてから次に自身の武器が消えていることに気付き、そして自分以外の人の存在に気付いていた。

 ほっとした顔をしたのはおそらくゴブリン共との戦いで疲弊した人。

 険しい顔を浮かべ続けている人は戦闘に物足りなさを感じているのか、あるいはまだ戦いを継続しているような気分が抜けていないようにも見えた。


「全員無事だったみたいですね」


 ぐるりと十三人の顔を見渡してスノールがいった。

 三者三様といった反応を見せる参加者たち。

 そんななか突然に全員の手元にコンソールが出現した。表示されているメッセージにはただ一言『ファーストセクション、終了』とだけ記されている。

 互いの顔を見合わせて戸惑っているものが大半の最中、あまり他人と関わっていないプレイヤーから先にぽつぽつと洋館の奥へと消えていった。

 先に洋館の奥に向かったのは参加者のおよそ半分。ここに残っているのは自分を除けばスノール、ダムル、ラーザ、えんぺえ、ロビーナの五人。


「えっと、とりあえず先程の戦いで解ったことを報告しませんか」


 と切り出したのはスノールだった。


「報告、ですか?」


 小首を傾げながらロビーナが聞き返す。


「はい。なにせ何の手掛かりもないまま突然ファーストセクションとやらが始まってしまったんですから。これから先、自分が生き残るためにも、皆さん少しでも情報が欲しいのではないですか?」

「そうですね。僕の個人的な目的のためにも情報は多ければ多いほど嬉しいです」

「個人的な…ああ、そういえばえんぺえさんは個人で紹介記事を書いているのでしたね」

「はい。ですので、自分以外の人の視線も大事になってくるんです」

「成る程」


 神妙な面持ちで頷くえんぺえ。

 ファーストセクションで自分の知らないところで他のプレイヤーがどのような戦闘を繰り広げていたのかは解らない。一人だったのかもしれないし、複数人だったのかもしれない。ともあれ自分たちが得た情報や経験とはまた違う何かを他のプレイヤーが獲得していても不思議はないということだ。


「あ、ああ。そうだ。話を聞きたいのならまずは自分からですよね」


 失念していたと言わんばかりに曖昧な笑みを浮かべてからえんぺえが語り出した。


「多分ですけど、スキルというかアーツに関しては皆さんも気付いたと思うのですが」

「ええ」

「それは“開放”のことですよね?」

「はい」

「それでしたら自分たちもわかっています」


 ダムルが俺とラーザに視線を送ってきた。それに応えるように俺とラーザは首肯を返した。


「もしかして一緒に行動していたのですか?」


 視線で会話している三人にロビーナが訊ねてきた。


「なんというか成り行きで」


 代表してダムルが答えると、それに続いてロビーナがニコニコと笑みを浮かべて続く。


「なりゆき、ですか。それなら私と一緒ですね」

「というと?」

「私はスノールさんと一緒にだったんです。私は初心者ですから熟練者であるスノールさんがいてくれてとても心強かったんですよ」


 嬉々として話すロビーナにスノールは若干照れているような表情を浮かべている。


「ってことは、この中でずっと一人だったのは僕だけってことですか!?」

「みたいですね」


 愕然とした様子を見せるえんぺえにロビーナとスノール、ダムルの三人は苦笑を向けて、ラーザは顔を俯かせたまま小さくコクリと頷いていた。


「いいですねー」

「そうは言ってもえんぺえさん的にはソロの感想も得られて良かったんじゃないですか?」

「まあ、そう言われればそうなんですけど」

「三人で行動してたということは一応は皆さん“裏切り者”じゃないということで良いんですよね?」


 念の為というようにスノールが確認してくる。


「誰も嘘を吐いていなければ、ですけど」


 などと敢えて釈然としない物言いで返した俺にダムルは若干驚いたような、ラーザは些か不満気な雰囲気を醸し出して見つめてきた。


「すいません、冗談です」

「ならいい」


 即座に頭を下げた俺に赦しを出したラーザという絵を見てスノールたちは笑みを溢した。


「あーっと、ちなみに皆さんは?」

「僕はもちろん違います」

「私とロビーナさんも違いますよ。そうですよね?」

「はい」

「つまり全員が“裏切り者”じゃないということですね」


 えんぺえが全員の顔を見渡してそう確認するも流石に「違う」という人は誰一人としていなかった。


「そうだ。全員が“開放”を認知しているということなら、一つ聞いてみてもいいですか?」

「私?」

「はい。ロビーナさんは新しくキャラクターを作って参加したのでしたよね」

「そうですね」

「だとしたら“開放”するアーツ自体がないということになりませんか」


 えんぺえの指摘に俺たちは「あっ」と顔を合わせた。

 続けて全員の視線を一身に受けるロビーナは幾許か居心地が悪そうな顔をしている。


「アーツって言うとあの必殺技みたいなやつのことですよね」


 確認してくるロビーナにスノールは優しい眼差しで頷きを返す。


「私の場合は新しくスキルというものを覚えられたんです。アーツって言うのもそれと同時に使えるようになったんです」

「なんとっ」


 大袈裟に驚いて見せたえんぺえのリアクションに満面の笑みを向けている。


「救済処置?」

「みたいなものでしょうね」


 ラーザの呟きに近い問いに律儀にもダムルが答えている。


「初心者、熟練者問わずアーツに関しては使えるってことになりましたね」


 顎に手をやり考え込んでいたえんぺえがぽつりといった。


「公平と言えば公平なんでしょうけど、正直プレイヤースキル云々を思うと」

「そればかりは熟練者同士の戦いであってもどうにもならないことですから。ちゃんと公正ですよ」


 ちらりと視線を向けたスノールが冷たい口調で返す。


「公平だとは言わないんですね」

「何を以て公平とするかは議論の余地があると思いますが、如何せん個々人の技量まで均一化させることなどできるはずもないことですから」

「何事にも上手い下手はありますよ」


 二人の会話に割って入った俺の一言に二人はそれぞれ対称的な表情を浮かべている。スノールは当然だという顔、えんぺえはどこか釈然としていない顔だ。


「モンスターが相手ならそれでもいいとは思いますけど」

「対人戦だと納得出来ませんか?」

「そうですね」

「何事も平等にというのは幻想ですよ」


 はっきりとそれまでよりも強い口調でスノールが告げた。


「個々人の技量の差までも不公平、不平等だというのなら、それはそれぞれの努力までも否定する考え方です。ゲームだから、ではなくゲームだからこそ、それぞれの努力というものは現実以上に目に見える形で現われる、違いますか?」

「あ、いえ、それは――」

「寧ろ初心者である彼女にスキルを覚えさせることができるチャンスを用意している辺り、十分に公正であると私は思いますが」

「そう、ですね」


 しょぼんと肩を落としたえんぺえを余所に今度はスノールが全員の顔を見渡した。


「とりあえず“開放”に関しては全員問題なく把握しているということで良いですね」


 それぞれ異なる感じで頷いた。


「あと他に何かあるのなら教えて欲しいのですが」


 ちらりとえんぺえを見るも先程の問答で意気消沈しきっているように見える。


「では、私から。とはいえ“開放”以外に目立った情報なんてものはないのですが」

「えっと、おそらく僕達も似たような感じですね」


 ダムルの確認するような眼差しにラーザと俺ははっきりと肯定して返す。


「強いて言うなら後はこれでしょうか」


 先程送られてきたメッセージではなく、その前に送られて来ていたもう一つのメッセージを指して告げる。

 何気なく見たそれに記されていた文面に見逃していたら大問題となる重要な事柄が記されていたのだ。


「“裏切り者”の勝利条件。以前は最後まで生き残ることだけだったけれど今は…」

「“自身の勢力と同数まで生存者を減らすこと”と追加されていますね」

「つまり“裏切り者”は複数いるということでしょうか?」

「あるいは同等の役割を与えられているプレイヤーがいる、か」


 俺に倣い自身のコンソールでメッセージを確認するスノールとダムルが一様に顔を顰めながら唸っている。


「この条件が追加されたことによって積極的にプレイヤーを脱落させることにもリスクが出てきたということですか」

「自分以外全員倒すという方法で勝つことを狙っているのなら変わらない気もしますけど…」

「あまり現実的ではない方法であるように思えるね」

「同感です」


 ここにいる六人に“裏切り者”がいないのならば先んじて洋館の奥に向かった人たちのなかにいるということになる。現状洋館の中にいる限り戦闘にはなり得ないとはいえ、隣のプレイヤーが倒すべき相手なのかもしれないという事実は殊更嫌な疑念を抱かせるには十分だった。


「そろそろ私達も行きましょうか。あまり遅いと何をしていたのかと余計な疑いを持たれかねませんからね」


 押し黙った六人の顔を見てスノールが空気を変えようと明るく振る舞い提案してきた。

 未だに洋館の玄関ホールで話をしていたことを思い出したように口々に「わかりました」や「そうですね」と提案を受け入れて前を行くダムルとスノールの後に続いた。

 最後尾となったえんぺえだけがまだ何か話し足りていないようにも見えたが暗黙の了解というやつか、示し合わせたわけでもないのにここで立ち止まることが憚られるような気分になり開きかけた口を閉ざし奥にある両開きの大きなドアを抜けた。

 そこは自分たちが最初に洋館を訪れた時にいた部屋とは違う。

 染み一つ無い純白のテーブルクロスに覆われた長く大きなテーブルに、同じデザインをした人数分の椅子が並んでいる。

 まるで食堂だ。そんな風に思ったのはテーブルの上には何やら豪勢な料理が並んでいることに加えてそれぞれの席の前には参加者の名前が記されたプレートが置かれ、空の皿や真新しいナイフやフォーク、指紋一つ付いていないワイングラスが綺麗に並べられて設置されていたからだ。


「こちらへどうぞ」


 と着席を促したのは先んじて洋館の奥に向かっていた内の一人、イグルーという名のプレイヤーだった。

 彼以外にも数名、テーブルに付いて食事を取っている。いないのは自己紹介の時終始無言だったみちかぜというプレイヤーと何かと他人に突っかかっていた突貫という男。そして神父服のような防具を装備している主智。意外だったのが自ら望んでテストプレイに参加したと宣言していたミストという女性がこの場にいないことか。


「えっと、皆さんはここで何を?」


 自分の名前が刻まれたネームプレートを探して席に付くと同時に訊ねる。


「そうですね。一言で言い表すのなら“回復”でしょうか」

「回復?」


 と首を傾げるラーザの様子を見てストリが小さく「へえ」と呟き、


「驚いた。さっきのモンスターに襲われてダメージを浮かなかったんだー」


 などと言ってきた。

 興味津々といった視線を向けてくるストリを前に居心地が悪そうに行儀が悪いと知りつつもラーザはフードを深く被って顔を隠した。


「そちらは大きなダメージを受けたのですか?」


 何気なくそう問い掛けたダムルにストリはカッと顔を紅潮させると、


「何!? 自分はダメージ喰らわなかったから、アタシたちが弱いって言うつもりなの!?」

「まさか。そのようなことは決して」

「何十匹ってモンスターに囲まれたら誰だってダメージくらい受けるでしょ!?」

「ええ。そうでしょうとも。ちなみにストリさんが襲われたのはゴブリンでしたか?」

「ゴブ…ええ、でも見慣れない奴だったけど」

「なるほど」


 納得したというように柔和な態度で頷いていると続け様にストリが、


「そっちはどうだったのよ。まともなダメージを受けていなかったってことは襲われたりしなかったんじゃない?」

「いえ。僕達も襲われましたよ。ダメージが少なかったのはラーザさんやユウさんと協力して立ち向かったからです」

「協力って、アンタこれがどんなクエストなのか解ってないの!??」

「“裏切り者”ですか」

「そうよ! アタシは違うけど、一体誰がそうなのかわからないのに手を組むなんてバカじゃない」

「生き残ることを優先させた結果ですよ。僕達の中にも“裏切り者”はいませんでしたから」

「ホントかどうかわからないじゃない」

「まずは信じてみることも大事だとは思いませんか?」


 ダムルの問いにストリは答えない。何か気に障ったというように持っていたフォークを乱暴にテーブルに置くと勢いよく立ち上がり、


「どうかしらね」


 といって食堂から出て行こうとするストリを誰も呼び止めることはできなかった。


「彼女はどこに行ったのですか?」


 ストリの姿が完全に見えなくなった頃、おもむろにスノールが訊ねた。


「この洋館にはそれぞれに宛がわれた部屋があるみたいなんです」


 テーブルの端の席に座っているタビーが答える。


「部屋、ですか?」

「ネームプレートの底に鍵が貼り付けられていませんか」


 言われるがまま自分の名前が刻まれたネームプレートを持ち上げて裏を見る。するとそこに現実で使っているものというよりは鍵というアイコンをそのまま実体化させたようなあからさま過ぎる形をした鍵が透明なテープで貼り付けられていた。


「では他の皆さんは既に自室に戻ったということですか」

「そうです」

「最初は嫌々ながらも全員が席に付いていたのですが、みちかぜという人物が偶然なのか必然なのか鍵を見つけると部屋に行き、それに続いて他の人達も自室に行ってしまいました」

「皆さんはどうしてここに?」

「私は貴方達を待っていました」


 ワインのような紫色をした液体が注がれたグラスを置いてイグルーが告げる。


「ここに誰もいなければ貴方達は皆戸惑ってしまうでしょう。それに鍵が隠されていることにも気付けないかもしれない。それならば誰か一人は残ってお教えするべきだと思いまして」

「俺は、ここにいた方が情報収集ができるような気がしたから」


 タビーが正直に告げるとスノールが「なるほど」と深く頷いていた。


「素直にありがとうというべきなのでしょうね」

「いいえ、いいえ。タビーが言うようにこちらにも利があっての行動ですから」


 柔和な笑みを浮かべるイグルー。


「それで、回復って、なに?」


 鍵を取り実際はストレージに収まっているはずだが、ポケットに入れる素振りをするラーザが聞いた。


「文字通りの回復ですよ。先程のセクションで受けたダメージや減少したMPを回復させるためにここの料理は用意されているようです」


 自己回復のスキルを持っている俺は何もしていなくてもHPとMPは時間と共に全快になる。そうでないプレイヤーはアイテムを使って回復するのが常だが、ここにアイテムを持ち込むことはできない。受けたダメージが継続するのならば回復手段を持たないプレイヤーが圧倒的に不利になることを防ぐための措置なのだろう。


「おそらくは継続する状態異常も回復できるのではないでしょうか」


 そういってイグルーはまたグラスを傾けて中に注がれている液体を飲んだ。


「まあ全快した後は普通の食事と同じで嗜好品みたいなもののようですが」


 グラスを空にしたイグルーが立ち上がる。


「では私はこれで」

「情報交換は良いんですか?」

「どうやら現状そこまで把握できている情報に差があるようにはみえませんから。ああ、それと皆さん必ず自室に戻って休憩してください。全員が休憩したことで次のセクションに移行するみたいですから」

「そうなのですか?」

「ええ」


 イグルーが壁を指し示す。気付かなかったがそこには何やら一枚の張り紙がピンのようなもので打ち付けられている。


「部屋の使い方が書かれているみたいなんです」


 タビーがそう言うと俺は好奇心に駆られて張り紙の元へと近付いていった。そこにあったのは自室で身を休むことで次のセクションに移行することを了承したものと見做します。という一文。

 何気なく俺が読み上げたからか他の人たちは慌てて張り紙を見に来ることはしなかった。


「本当だ。でも、それなら鍵を隠さなくても良かったような気が」

「それに関しては私も同感ですが、まあ、このくらいはすぐに発見してみせろという意味合いなのかもしれませんね」


 ぺこりと一礼をして食堂を後にするイグルーを見送る。

 残された俺たちはタビーを加えてもう一度それぞれが持つ情報を確認することにした。が、結局はイグルーが言うように目新しい情報は一つも無く、それぞれが回復した後に宛がわれた自室へと行ってみることになった。

 食堂を出て暫く進むと階段が現われる。どうやらそれぞれの部屋は洋館の二階に用意されているようだ。


「『Ⅲ』か」


 自分の鍵に刻まれた数字を確認しながら自室を探しているといくつか並んでいる部屋の中にそれを見つけられた。

 全員示し合わせて部屋に向かったというのに結局はそれぞれの部屋の場所はバラバラで、一番最初に部屋を見つけたえんぺえの部屋を開かれたドアを廊下側から覗き込んでみたりもしたが入ることは叶わず、またえんぺえに迎え入れる意思があったとしても誰一人として部屋の中に入ることもできなかった。

 結局それぞれの自室は個人に与えられたセーフティゾーンであると結論付けて別れた。

 鍵穴に金属製の鍵を差し込んで軽く回す。

 ガチャリと音がしてロックが外れるとドアノブを捻って扉を開けた。

 部屋はどこかのビジネスホテルの一室とでも言わんばかりにこぢんまりとした空間だった。シングルのベッドが一つ。一人用の丸テーブルに一人掛け用のソファが一つ。現実のようにテレビが設置されているわけでもなく、まさに寝るだけの部屋という様相だ。

 ドアを閉めて鍵を掛ける。必要があるのかはわからないが、もはや癖のようなものだ。

 ソファとベッドを見比べて俺はベッドに腰を下ろした。固めのマットレスなのかあまり体は沈まない。手持ち無沙汰になり脱力して防具を纏ったままベッドに横たわると突然ガタンと何かが落ちたような音がした。

 咄嗟に身を起こして音がした方、ドアの方を見る。


「あれは――」


 真っ先に目に入ったのはドアの下の方に落ちている一枚の白い封筒。

 奇妙に感じながらもそれを拾い封を開けると中から一枚の便箋を取りだした。


『役職・戦士』


 意味が分からない一文が記されている。


「なんだ?」


 小さく呟いた瞬間、今度はコンソールが出現し、自分の疑問に対する答えが示された。


『役職とはセカンドセクションにのみ有効な特殊技能のことです。役職・戦士はモンスターを狩ることで一定の安全地帯を形成することが可能となります。なお、他の役職に対しての情報は提示されません。自身の役職を他のプレイヤーに伝えるかどうかは自由となります』


 改めて便箋を見る。

 セカンドセクションにのみということは更にその次では何か変化があるということだろう。この追加要素がどのような意味を持つのかと考えつつベッドに横たわると視界にコンソールと同様の半透明な画面が浮かび上がった。


『次のセクションに移行します。よろしいですか? はい・いいえ』


 はいを選び軽く目を閉じる。

 画面が消えて暫くした後、ゴブリンと戦っていた時に耳にしたのと同じチャイムが鳴り響いた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


レベル【24】ランク【3】


HP【10140】(+320)

MP【9050】(+770)

ATK【296】(+1810)

DEF【258】(+1880)

INT【282】(+900)

MND【209】(+1110)

AGI【336】(+1130)


【火耐性】(+10)

【水耐性】(+50)

【土耐性】(+50)

【氷耐性】(+150)

【雷耐性】(+100)

【毒耐性】(+100)

【麻痺耐性】(+200)

【暗闇耐性】(+150)

【裂傷耐性】(+40)


専用武器


剣銃――ガンブレイズ【Rank1】【Lv1】(ATK+600 INT+600)

↳アビリティ――【魔力銃】【不壊特性】

魔導手甲――ガントレット【Lv67】(ATK+460 DEF+460 MND+420)

↳アビリティ――【フォースシールド】【アンカーショット】


防具


頭――【イヴァターレ・ネックウォーマ】(MP+270 INT+210 MND+210 氷耐性+30 毒耐性+70 麻痺耐性+70 暗闇耐性+50)【打撃耐性】【衝撃耐性】

胴――【イヴァターレ・ジャケット】(HP+210 DEF+410 MND+380 雷耐性+30 氷耐性+60)【反動軽減】

腕――【イヴァターレ・グローブ】(ATK+330 DEF+240 AGI+160 火耐性+10 氷耐性+10 雷耐性+30 毒耐性+30)【命中率上昇】【会心率上昇】

脚――【イヴァターレ・ボトム】(HP+110 ATK+210 DEF+320 AGI+410 氷耐性+30 裂傷耐性+40)【命中率上昇】【会心率上昇】

足――【イヴァターレ・グリーブ】(ATK+110 DEF+370 AGI+460 氷耐性+20 雷耐性+40 麻痺耐性+30)【気絶無効】【落下ダメージ軽減】

一式装備追加効果【5/5】――【物理ダメージ上昇】【魔法ダメージ上昇】


アクセサリ【10/10】

↳【大命のリング】(HP+500)

↳【魔力のお守り】(MP+500)

↳【強力の腕輪】(ATK+100)

↳【知恵の腕輪】(INT+100)

↳【精神の腕輪】(MND+100)

↳【健脚の腕輪】(AGI+100)

↳【地の護石】(地耐性+50)

↳【水の護石】(水耐性+50)

↳【暗視の護符】(暗闇耐性+100)

↳【麻痺の護符】(麻痺耐性+100)


所持スキル


≪剣銃≫【Lv101】――武器種“剣銃”のアーツを使用できる。

↳<セイヴァー>――威力、攻撃範囲が強化された斬撃を放つ。

↳<カノン>――威力、射程が強化された砲撃を放つ。

↳<アクセルブースト>――次に発動する物理攻撃アーツの威力を増加させる。

↳<ブレイジング・エッジ>――剣形態で極大の斬撃を放つ必殺技。

↳<ブレイジング・ノヴァ>――銃形態で極大の砲撃を放つ必殺技。

≪魔導手甲≫【Lv1】――武器種“魔導手甲”のアーツを使用できる。

↳<ブロウ>――威力を高めた拳で殴り付ける。

≪錬成強化≫【Lv100】――武器レベル“100”までの武器を錬成強化することができる。

≪錬成突破≫【Lv1】――規定のレベルに到達した武器をRank“1”に錬成突破することができる。

≪竜化≫【Lv2】――竜の力をその身に宿す。

≪友精の刻印≫【Lv―】――妖精猫との友情の証。

≪自動回復・HP≫【Lv20】――常時発動。一秒毎にHPが少量回復する。

≪自動回復・MP≫【Lv20】――常時発動。一秒毎にMPが少量回復する。

≪全状態異常耐性≫【Lv40】――状態異常になる確率をかなり下げる。

≪全能力強化≫【Lv95】――全ての能力値が上昇する。


残スキルポイント【1】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

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