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ガン・ブレイズ-ARMS・ONLINE-  作者: いつみ
第十八章 
569/664

大変な改変は異変!? 01『再構成』

今回の更新から新しい話を始めます。

最近、感想で見かける主人公の性格云々はこの章から徐々に訂正していこうかと。どんな風に変わるかはまだ手探りですが、少しでも読んでいて不快に思われないようになれれば幸いです。

この章がどのくらいの長さになるかはまだはっきりとは言えませんが、十八章スタートとさせて頂きます。


「なるほど。こうなったってわけか」


 コンソールに映し出した自身のパラメータを眺めつつ独り言ちる。

 周りには誰もいない。

 そう、誰もだ。

 プレイヤーもNPCも、戦うべきモンスターでさえ。

 俺がいるこの場所はまだ解放前の完成したばかりの新しいダンジョン、その最奥手前。

 錆びた銅のような青色をした大小様々な石が積み重なって作られた回廊。

 壁に掛けられているのは炎がゆらゆらと揺れている松明。

 ここに俺が来た方法は自らの足で歩いてきたわけではない。ログインした直後そのままこの場所に俺が出現したというわけだ。

 聞いていた話と自分の現状が異なる。

 当初の目的では俺がこのダンジョンを試しに踏破してみることになっていたはずだ。なのにどういうわけか、途中を端折ってゴール地点へと来てしまっている。これではもう一つの目的を果たすことが困難になってしまう。

 もう一つの目的、それは整えた自分のキャラクターが正しく動くかどうかの検証。

 事の始まりは今朝にまで遡る。

 この日、俺はいつものように自身の職場である“高坏円事務所(たかつきまどかじむしょ)”を訪れた。時間は朝の九時十五分。始業時間はその日の(まどか)の気分によって異なるという困った職場だが、事前に連絡がない限り、九時が俺の定時出勤時間となっていた。十五分の遅れは事務所前に着いたときに(まどか)から買い出しを頼まれたから。

 手にいつも使っている買い物袋を提げたまま、事務所の入り口に続く階段を上っていく。

 自分の足音を聞きながらドアの前に立ちノブを掴む。

 ドアを開けると部屋の中から誰かの話し声が聞こえてきた。


「おはようございます。お客さんですか?」

「そうだ。荷物を置いてからでいい。同席してくれ」

「わかりました」


 会話の邪魔にならないように気を付けながら事務所に入り、(まどか)に声を掛ける。

 いつもとは違う小綺麗な格好をした(まどか)と向かい合うようにソファに座っている二人の人物に見覚えはない。

 年齢も、纏う雰囲気も異なる男女二人組。

 親しい仲という感じでもないのは二人が座っている間の距離が大きく開けていることからも明らか。であれば仕事の関係で知り合いここを訪れたということだろう。

 一人掛け用のソファに座っている(まどか)の隣に手近な椅子を引き寄せて腰掛ける。


「悠斗、紹介しよう。こちらは【ARMS・ONLINE】運営の鹿島冴(かしまさえ)さんと来年の春頃にリリースされる新型VR機器“DELTA(デルタ)”の開発会社【マテリア・ソフト】の江崎有人(えさきあると)さんだ」


 鹿島冴はおよそ三十代半ばの女性。ブランド物のスーツを纏い、金色の飾りが付いている光沢のある黒いヒールを履いている。艶のある黒く長い髪を後ろで一纏めにしている。見た目からは分からないが(まどか)とは旧知の仲であるらしい。

 江崎有人は六十歳くらいの男性。鹿島とは対照的に皺が目立つくたびれた灰色のスーツを着ている。このスーツは大量生産品で一着一万円程の量産品だろう。際立って見えるのはその手に付けられている時計。江崎の年齢と立場を思えばスーツよりも遙かに安物に思えるそれも長年修理しながら使っているのだろう。ちょっとした年季を感じられた。


「相馬悠斗です」


 名乗ってから一礼するとハッとしたように江崎が目を見開いた。


「どうかしました?」

「いえ、ちょっと、予測とは違って驚いてしまって、すいません」

「あ、大丈夫です」


 短く切り揃えられた白髪のない綺麗な黒髪を触りながらペコペコと頭を下げる江崎に思わず恐縮してしまう。


「では、さっそく本題に入りましょうか」


 話を切り出したのは鹿島だった。(まどか)は頷き、江崎は慌てて鞄から何かの書類の束を取り出していた。


「本題って、俺も同席していいんですか?」

「というよりも悠斗のことだからな。居てもらわなければ困る」

「えっ?」


 当然のことであるように話す(まどか)に思わず驚いてしまう。

 事務所に仕事の依頼が入るとき、大抵は(まどか)が対応する。俺はあくまでもその手伝い。なかには俺が中心となって行う仕事もあるが、全体から見れば一パーセントにも満たない数だ。


「貴方に確認したいことがあるのですが」

「はい。何でしょうか?」


 鹿島が持ってきていたノートパソコンを立ち上げて、何か操作しながら視線をこちらに向けずに問い掛けてきた。


「貴方はゲーム内で何度もキャラクターをリセット、あるいは改変しましたか?」


 思わず息を呑んだ。

 どんなゲームであろうとも自身が使うキャラクターのデータを改変することは推奨されていない。規約違反と咎められても何一つ言い訳などできないことなのだ。

 身に覚えがあるといえばその通り。しかし、やむを得ぬ事情があるのもまた事実。だが、それを話してどこまで信じてくれるのか。

 鹿島は俺のキャラクターのデータに不正があるとして何らかの処置を施すためにここを訪れたのだとすれば。

 思わず逃げ出したくなった。


「誤解しないでください。(まどか)から事情は聞いています。私は今日それを確認するために来たのです」

「確認って、どうやって?」

「そのために貴方が使っているVR機器に残っているデータを調査させてくれませんか?」


 ちらりと(まどか)を見る。若干の不安を感じている俺に問題ないと視線で応えてきた。

 常に持ち歩いているVR機器【レヴシステム】を鹿島に手渡すと、彼女はノートパソコンに繋がっているケーブルが俺のレヴシステムに接続された。

 ノートパソコンの画面上に次々表示されていく何らかのデータコード。隣でちらりと画面を覗き込んでいた江崎は一瞬鋭い目付きをしたかと思えば、さっぱりわからないと言うように眉間に皺を寄せていた。


「なるほど。確かに不正の記録は確認されませんね」

「まーだそんなことを気にしてたのか?」

「念の為ですよ。万が一不正だった場合は別の対処をしなければいけませんから」


 気のせいだろうか、鹿島が掛けている眼鏡のレンズがキラリと光った。


「心配し過ぎだと言っただろう。悠斗はそんなことをするような子じゃないさ」

「それにしても随分と数奇な運命を辿ってきたみたいですね」


 止まることなく流れていくデータコードを平然と読み上げていく鹿島が嘆息混じりに呟いてちらりと視線をこちらに向けた。

 一瞬手を止めた鹿島に(まどか)が問い掛ける。


「どんな感じだ?」

「想定内、と言いたい所ですが、これは少し面倒かも知れません」


 肩を竦めながら答えた鹿島に今度は(まどか)の方が小首を傾げた。


「不正ツールを使用したわけでもないのにキャラクターデータが消失して再生された後に別のキャラクターデータと統合された形跡がありますね。しかもそれらはゲーム内のシステムとして機能していると」

「だからそう言っただろう。不正でもなければ、問題があるようなことでもないとな」

「それでも彼のデータは一般のキャラクターデータに比べて異常ともいえるものもあるみたいですね」

「ほう。意外だな。そんなものがあったのか」

「複数のデータを統合したときに出たバグのようなもの、といえば良いのでしょうか。動いていないみたいですし、残していても問題ないと思いますが、念の為に対処しておきましょうか」

「対処ですか?」

「心配しなくてもいいですよ。そう大きくは変わらないはずですから。そもそもからして【ARMS・ONLINE】は近いうちにアップデートが入ってシステム面も変更があるはずです」

「そうなんですか?」

「今日の夕方か明日には告知されるはずです。内容は普通にシステムアップデートとなっていますが、実際は貴方のようにデータに問題があるプレイヤーに対する強制的な正常化が行われることになっています。その際に不正ツールの形跡があればデータの修正と密かなペナルティが与えられますが、貴方みたいに不正の形跡がなければデータの修正だけで終わります」


 カタカタと軽快にキーボードを叩きながら話す鹿島は敢えて分かりやすいようにデータコードを実際のキャラクターデータとして表示させた。


「モニターを使わせてもらいますけど、いいですか?」

「構わないよ」

「では」


 事務所にある中型のモニターに表示される三つのキャラクターデータ。そのどれもが自分。過去のデータが二つと現在のデータが一つ。

 姿が微妙に異なるキャラクターの隣にはそれぞれパラメータが表示されている。


「消えてなかったんだ」


 モニターを見ながら思わず呟いていた。


「これが最初に消えたとされるキャラクターデータを復元したものです。その隣にあるのが貴方が新しく作ったとされるキャラクターデータ。さらにその隣が現在使われている過去のデータ同士が統合された形跡があるキャラクターデータ。間違いありませんか?」

「あ、はい……多分」


 細かなパラメータの数値までは覚えていないが、何となく見覚えはある。何より装備の違いでどの時期に使っていたものかは判別ができていた。


「さて、せっかくこうして面と合わせて修正ができるんです。どうしますか?」

「え? どうって、何がですか?」

「現在の貴方のキャラクターデータはその“レベル”や“ランク”に対して獲得していないものが多すぎます」

「そう…なんですか?」

「ゲームプレイの状況によって手に入らないものとかではなく一定のレベルやランクに達することで手に入れられる物さえも失っているみたいですね。見覚えはありませんか?」

「あー、あるような、ないような?」

「どっちなんだい」


 困ったように苦笑しつつ反応した(まどか)に俺は曖昧な笑みを向けた。


「とりあえず現在のデータに次の更新で行われるものと同じ修正してみますね」


 キーボードを叩き何らかの操作を行う鹿島。


「おや? どうやらこれは……」

「どうしました?」

「このデータに修正を掛けるとバグが異様に多く発生してしまうみたいです」

「ええっ!?」

「想定外です。仮に一つ前のデータに修正を掛けてみればどうでしょうか……これもバグが出てしまいますか。では最初のデータはどうでしょう」


 一人でブツブツ呟きながら作業を進めていた鹿島がふと手を止めた。


「これは使えると? 何故、どうしてこれだけが?」


 突然考え込んでしまった鹿島に俺は不安を掻き立てられてモニターを凝視した。

 修正が掛けられたデータは今使っているものに比べると違和感が凄い。この数ヶ月のプレイデータが消失してしまったかのような気分になった。


「最初のデータに現在のデータを反映させてみます。それなら現在のキャラクターデータに近付けるはずです」


 傍から見ていると何が何やら。

 そもそもからしてこんなことあり得るのだろうかとさえ思ってしまう。

 不安を感じ、戸惑い、困惑している俺の心情など知ってか知らずか、鹿島は思いきり眉を顰めて考え込むように唸っていた。


「申し訳ありませんが、貴方のキャラクターデータにはいくつか消失してしまうものが出てきてしまうかもしれません」

「というと?」

「具体的に言えば≪スキル≫やアイテムなどのデータが破損する可能性が高いかと」

「あの、どうにかできないんですか?」

「難しいかもしれません。そもそもからして私は当初最新のデータを使えば問題なく更新できると思っていました。しかし、何故か貴方のデータは過去の物になるにつれてバグが少なくなっていく。加えて最新のフォーマットに適応しているのはこの最も古いデータになっている。ありえない!」


 思わず声を荒らげた鹿島にこの場にいる俺たち全員がギョッとして戦いた。


「あのー、俺はとりあえずまともにゲームをプレイできれば良いんですけど。それくらいはどうにかなりませんか?」

「スキルやアイテムの消失は受け入れる、と?」

「まあ、そういうことはこれまでにも何度か体験しているので」

「しかし、運営側の立場で言うとそういうわけにはいかないのですが」

「俺の記録(ログ)が変わっているのは重々承知していますし、どうにか使えるものにさえしてくれれば文句は言いませんから、お願いできませんか?」

「わかりました。精一杯やらせてもらいます」

「はい!」

(さえ)はこっちに集中するだろうから、次は江崎さんの話を着替えてはもらえないだろうか」


 鹿島との話は一旦終わったと判断した(まどか)が次に江崎に話を振っていた。

 江崎が突然自分の順番が回ってきたことに慌てながら鞄の中から小さな無地の白い箱を取りだした。


「あ、ハイ。ええっっとですね。私がお願いしたいのはこれです」

「“DELTA”?」

「これを使って【ARMS・ONLINE】をプレイしてみて欲しいんです」

「まさか、この時期にモニターですか?」

「いえいえとんでもない。モニターが必要な時期はもう半年も前に過ぎています」

「でしたらこれは?」

「ええっと、実は、今“マテリア”の社内ではですね、この“DELTA”でARMS・ONLINEをプレイしたら変な場所に出るっていう噂が広まっていまして」

「それって欠陥が見つかったってことですか?」

「違うんです。何度も検査も調査もしましたけど、噂になっているような現象は確認できませんでした」

「ということは誰かが流したデマ、だと?」

「おそらくは。ですが、このまま只のデマだとして放置するわけにはいかないと社長が言い出しまして。それも社外の人間に検証を手伝ってもらえとまで言い出したんです。もちろんそれで何もないと分かれば良いんですけど、万が一、いえ、億が一にも何かが見つかってしまったらDELTAの評判は発売前から悪くなってしまいます。発売日だって決まっているし、予約だって毎日何百件も入っているというのに」


 ぼやく江崎に思わず同情せずにはいられなかった。

 億が一というのは初期不良でバグが生じたとしてもありえることだ。関連性の有無を確かめることはできてもその可能性を完全に潰してしまうことなどできるはずがない。

 そんなことは百も承知だとしても上の人間に言われればそう簡単に断ることはできない。現場と上司に挟まれて辟易する江崎の姿が脳裏に浮かんだ。


「わかりました。ちょうど悠斗がプレイする用事もありますし、その際にこの“DELTA”を使わせてもらいます。報告書は後にデータで送らせて貰いますので」

「よろしくお願いします」

「というわけだ。冴、終わったかい?」

「もうちょっと。………………終わりました!」

「見せてくれ」


 鹿島のノートパソコンを受け取った(まどか)が真剣な面持ちで画面と向き合っている。

 キーボードには触れずに画面をスクロールして確認していくと何故か(まどか)は軽く笑みを浮かべて画面に触れていた。その時あり得ないものを幻視した。この場所に黒い鎧を着た騎士などいるはずもないというのに。


「いいだろう。冴、ついでにこの前に来ていた新規ダンジョンの調査も受けると伝えておいてくれ」

「いいんですか? 前はあまり興味がないと断ったのでは?」

「気が、いや、事情が変わったのさ」


 目を瞑り笑みを浮かべて答える(まどか)が持っているノートパソコンを鹿島に返していた。


「そのDELTAはすぐにでも使えるのですか?」

「あ、はい。充電は終わってますし、販売される正規製品と何処も変わりませんから」

「では、悠斗。それにレヴシステムのデータを移してARMS・ONLINEにログインしてくれ」

「は、はい」

「ログインした後は指定するエリアに転移してくれ。指定エリアのアドレスは用意できているか?」

「一応持って来てますけど」

「ではそれを悠斗に渡してくれ」

「どうぞ」

「ありがとうございます」


 実物ではない、データの送受信を軽くスマホを画面をなぞって指を動かすだけで終わらせた。


「悠斗は奥の部屋を使ってくれ。二人にはここで少し待ってもらうか、後に報告書を読んで貰うかになるのだが」

「あ、私は帰ります。他の人にもDELTAを使ってもらう約束をしてますので」

「私は待たせてもらいます。データが正常に動いているかどうかの確認もしたいですし」

「わかりました。では、江崎さん。後に報告書を提出しますので」

「あ、はい。よろしくお願いします」


 データの移動を終えて事務所を出て行く江崎を見送り、俺は一人事務所の奥の部屋に向かう。

 いつも使うソファに腰掛けてDELTAを起動するのと同時にARMS・ONLINEを立ち上げた。

 それが今朝の出来事。

 今からおよそ三十分ほど前の出来事だ。

 新しいダンジョンの扉の前で記憶を辿りながら俺は大きく溜め息を吐いた。

 どうやら珍しくも緊張しているらしい。

 こういった新規エリアの調査検証は高坏円事務所における俺が担当するメインとなっている仕事。バグを潰すデバッカーではなく、普通のプレイヤーのように入り攻略していく。ゲームをリリースする前の最後の検証、それが最近の俺の仕事となっていた。


「行くか」


 両手で扉を押して開く。

 扉の向こうから差し込んできた白い光が俺を呑み込んでいく。

 さて、俺を待っているのは一体何だろうか。

 そんな風に考えていた俺を無数の細かな鏡が折り重なっている壁のようなものが通り過ぎた。

 思わず目を瞑るもそれでも眩しい光に自然と顔の前に手を置いて遮っていた。

 光が俺を包んだのも束の間。

 俺は驚いたことにダンジョンの本来の入り口に立っていた。


「は?」


 扉など何処にもない。

 地下に伸びる迷宮だと物語っているように暗い通路がぽっかりと口を開いて挑戦者を待ち構えている。

 突然ピコンッとメッセージが届いた。

 送り主は事務所にいる(まどか)

 内容は『問題ない』とだけ。

 意味が分からず問い詰めたい気持ちになったが、大抵こういう話は恍けられて終わる。これまでの経験から(まどか)がまた何かしたのだろうと考えて気持ちを切り替えて当初の目的通りダンジョンに挑むことにした。

 漂ってくる獣の匂いにこの先に何らかのモンスターが自分を待ち受けていることは必至。

 先程の扉は、その先にあった光は何だったのだろうか。答えの出ない疑問を浮かべつつ、ダンジョンに足を踏み入れる。


「鹿島って人はこうなるってわかっていたのかな?」


 (まどか)が何か手を加えたとしてそれでまた不正を疑われては適わない。

 もし文句があるとすれば(まどか)さんにしてくれと思いながら念の為に自分のステータスを確認することにした。

 何か変化があっては問題だ。そんな懸念が当たってしまった。能力値、装備、スキルのレベル云々は変わっていない。尤も以前の自分と同じかと言われれば違っているとしか言えず、あくまでも再構成された後と比べてでしかないが。


「うそ、だろ……」


 とあるスキルが増えていた。正確には復活していた。過去の自分と一緒に消えたはずのスキル。俺が持っていた最たる特異性を表わしたスキルだ。

 愕然と天を見上げる。

 この場にはいないはずの誰かがフッと笑いかけてきたように感じた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


レベル【20】ランク【3】


HP【9850】(+500)

MP【8790】(+620)

ATK【261】(+465)

DEF【232】(+745)

INT【259】(+540)

MND【187】(+500)

AGI【289】(+390)


専用武器


剣銃――ガンブレイズ【Lv73】(ATK+360 INT+360)

↳アビリティ――【魔力銃】【不壊特性】

魔導手甲――ガントレット【Lv1】(ATK+5 DEF+5)

↳アビリティ――【なし】


防具


頭――【黒曜石のカフス】(MP+120 INT+80 MND+200)

胴――【ディーブルーワイバーンレザーコート】(DEF+200 MND+200 火耐性+30 雷耐性+20)

腕――【ディーブルーワイバーンレザーグローブ】(DEF+140 火耐性+30 雷耐性+20)

脚――【ディーブルーコンバットボトム】(DEF+120 AGI+130 火耐性+30 雷耐性+20)

足――【ダークメタルグリーブブーツ】(DEF+200 AGI+160 水耐性+20)

アクセサリ

↳【大命のリング】(HP+500)

↳【魔力のお守り】(MP+500)

↳【強力の腕輪】(ATK+100)

↳【知恵の腕輪】(INT+100)

↳【精神の腕輪】(MND+100)

↳【健脚の腕輪】(AGI+100)

↳【地の護石】(地耐性+50)

↳【水の護石】(水耐性+50)

↳【暗視の護符】(暗視耐性+100)

↳【麻痺の護符】(麻痺耐性+100)


所持スキル


≪剣銃≫【Lv98】――武器種“剣銃”のアーツを使用できる。

↳〈セイヴァー〉――威力、攻撃範囲が強化された斬撃を放つ。

↳〈カノン〉――威力、射程が強化された砲撃を放つ。

↳〈ブレイジング・エッジ〉――剣形態で極大の斬撃を放つ必殺技。

↳〈ブレイジング・ノヴァ〉――銃形態で極大の砲撃を放つ必殺技。

≪錬成強化≫【Lv80】――武器レベル“80”までの武器を錬成強化することができる。

≪竜化≫【Lv―】――竜の力をその身に宿す。

≪友精の刻印≫【Lv―】――妖精猫との友情の証。

≪自動回復・HP≫【Lv20】――常時発動。一秒毎にHPが少量回復する。

≪自動回復・MP≫【Lv20】――常時発動。一秒毎にMPが少量回復する。

≪全状態異常耐性≫【Lv40】――状態異常になる確率をかなり下げる。

≪全能力強化≫【Lv90】――全ての能力値が上昇する。


残スキルポイント【27】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


本文中にステータス確認の描写が無い場合は後書きに現時点の主人公のステータスを書いていきます。

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