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ep.04 『試練・消失』

お待たせしました。今週の更新で、前回の続きです。


 手を伸ばす前に消えてしまった<シールド>のアーツ。不思議なことに俺はその消失をはっきりと自覚していた。

 本来アーツというものはスキルを育てたことにより覚えられる技であり、ある意味では副次的なものとすらいえる。だが、こと戦闘においてはスキルよりも重要視されており、勝敗にも密接に関係している。何よりも有効なアーツを習得していなければ戦闘にさいして決定打が欠けると感じる場面も少なくは無いのだ。

 今消えた<シールド>というアーツは文字通り防御に使うもの。それが使えなくなったと言うことは単純に自分の身を守る術の一つが無くなったというわけだが、大事なのはそこではない。

 アーツが消えてしまったという事実こそが重大な問題だった。


「――あっ、くっ、はぁっ」


 加えてこの痛みだ。言葉にならない声が漏れる。

 これまでの戦闘中にダメージを痛みとして感じたことはある。全ての感覚を再現するというVRの特性上その大小の程はあれど痛覚も再現されているというわけだ。

 しかし、いま俺が感じている痛みはこれまでに感じたことのあるどの痛みとも違っていた。

 体を焼き尽くすかのような痛み。身を裂くかのような痛み。その二つの痛みはどれも対峙している竜によってもたらされたものだ。

 竜化という手段を用い、鎧のような外殻が無ければもっとダメージを受け、より酷い痛みを感じていたことだろう。そう思えば良かったと言えるのかもしれないが、これがゲームという娯楽であるからには現実以上ともいえる痛みの実感は異常なことであるのは明らかだった。


(ヤバい、ヤバい、ヤバい!)


 抑えきれない焦りが頭を支配する。

 焦りが思考を妨げ、受けたダメージが行動を阻害する。

 自分を守ってくれるはずの鎧は所々が融解してしまっている。減少したHPが俺の死と敗北を強くイメージさせた。

 蹲っていた体を起こし、右手のガン・ブレイズを握る手に力を込める。

 顔を上げ、見つめた先の漆黒の竜がその翼を大きく広げた。


「――っ、ああっ」


 自らを鼓舞し痛みを堪え、ガン・ブレイズの銃口を漆黒の竜に向ける。

 漆黒の竜の翼に二筋の光の刃の形を作りながら浮かび上がる。徐々にその刃が大きくなり次の瞬間にはその刃が左右に展開した。

 展開した翼の刃からはさらに輝く光の刃が現れ、そこから放たれる波動が空気を震わせる。

 一瞬ふわりと浮かび上がったかと思ったその刹那、漆黒の竜が風を切り飛び込んできた。まるで遙か上空を飛行する飛行機が残す雲のように光の刃の残滓が二本の軌跡を描いている。


「このォォォォおおおおおお!」


 一心不乱に引き金を引く。

 撃ち出される弾丸は違えず向かい飛んでくる漆黒の竜に命中した。


「くっ、効いてないのか!?」


 だが、どれだけ命中してもその勢いを殺すことは叶わず光の刃が徐々に俺の喉元へと迫って来ていた。

 漆黒の竜の一撃から逃げ出さずに向かい打つことを選択したがそれもこれまで。直ぐさま迎撃を諦め俺は回避を選択した。

 そうは言っても相手は漆黒の竜。過去に戦った猪突猛進を体現した猪のモンスターなどとは違う。どんなに速く向かってきたとしても自在に方向転換もするだろうし、そもそもその一撃だって比べものにならないくらい強力だ。

 紙一重で避けたとしてもその余波を受けて決して少なくないダメージを負うことだろう。かといって大きく回避したとしてもその後を追われない保証はない。

 最善なのは防御すること。

 耐えて、耐えきってからの反撃が好ましい。


「できるか?」


 小さく自問する。

 竜化は俺の全てのパラメータを上昇させる。そのおかげで先ほど真紅の竜の熱線を耐えられたし、その前の漆黒の竜の一撃も耐えた。

 だが、その代償は大きい。

 十全にあったHPも半分近く削られ、鎧も今ではボロボロだ。これでは当初あった防御力を維持できているとは思えない。そうなれば耐えきれなくなるのは道理。その道理を覆すための方法が尋常なものであるはずがない。


「くそっ。こんな賭けしたくないってのに! <インパクト・ブラスト・バースト>!!」


 賭に負ければ文字通りこの戦闘にも負ける。だが、残念なことに今の俺にはそれ以外の方法が思い浮かばなかった。

 生き残るため最初にするべきことはどうにか漆黒の竜の勢いを弱らせるための攻撃。竜化状態で使える威力特化の銃撃を放つ。狙いは漆黒の竜本体ではない、その翼だ。

 光の刃を携えたその翼の片方にだけ何らかの障害を与えることが出来れば多少はバランスを崩せるかもしれない。

 一撃で足りないのならばもう一撃。そう決めて再び引き金に掛けた指に力を込めるとすかさず威力特化の銃撃を放った。都合四回の銃撃を受けてようやく漆黒の竜がよろめく。俺の体に刃が届く寸前というギリギリの状況になってしまった。


「――ぐっ」


 それでも銃撃を受けていない方の翼から伸びる光の刃が俺の横っ腹を切り裂く。HPが減少していく様を一瞥すると漆黒の竜の刃は残る数値の大半を奪い去っていった。

 すると再び例の現象が発生した。


<バースト>


 それは竜化時のみ有効な攻撃アーツを強化するアーツ。

 浮かぶ<バースト>というアーツの名称にヒビが入り、砕け砂のように崩れ落ちる。

 先ほどの<シールド>に比べると竜化時という制約はあっても使用頻度でいえば<バースト>の方が多い。それが消えたということは今度は俺の繰り出す全ての攻撃の威力が落ちてしまったも同然だ。

 俺の横腹を切り付け過ぎ去った漆黒の竜を追ってガン・ブレイズの照準を向け、反撃の好機を得たというように威力特化の射撃アーツを放つべく指に力を込める。

 後はその引き金を引き<インパクト・ブラスト>というアーツ名を告げるだけ。それだけのはずなのに俺の指は固まってしまったかのように動かない。

 バランスを崩していた漆黒の竜も難なく体勢を整えたその奥で真紅の竜の翼から伸びる三対の炎の羽根が肥大化し始めていたのだ。

 夕焼けのように真っ赤に染まっていく部屋を目の当たりにして俺は直ぐさま二頭の竜と距離を取る。

 幸いなのは二頭とも俺を追いかけては来なかったこと。だが、俺にはこの時に追いかけて来ないことが不気味に思えてならなかった。


「――っ!」


 ぞっと背中を伝うイヤな予感に振り無くと真紅の竜が持つ炎の羽根がその身の倍近くまでも膨れ上がっているのを見た。

 距離を取った筈なのにまるで間近でその炎に当たっているかのような熱気を感じる。


(駄目だ。ここにいても……当たるッ)


 それを直感と呼ぶにはあまりにも当然な光景だった。

 天井近くまで肥大し、壁を覆い尽くさんばかりの炎の羽根を携えた真紅の竜がその腕を振るうのと同じように翼を大きくはためかせた。

 吹き起こる熱風。

 迫る赤い翼。

 腕を前に防御の体勢を取っても意味を成さない。

 俺は炎の渦に飲み込まれていった。


「うわあああああああああああああ」


 全身を襲う熱と痛み。

 みるみる減っていくHP。

 現実味を帯びていく敗北の未来。


(嫌だ。こんな所で負けたく……ない!)


 だから脳裏を過ぎる未来から逃れるべく必死に足掻いた。

 無我夢中で炎の範囲から飛び出し、二頭の竜の眼前だというのに竜化を解く。そしてコンソールを呼びだしストレージからHPポーションを取り出して一気に飲み干した。

 口の中に流れ込んでくる液体の味はどこかのスポーツドリンクのよう。咄嗟に選んだポーションが効果が高いやつだったからだろう。減っていた俺のHPは驚くべき速さで回復していき、危険域を脱してそのまま半分のラインを超えた。


「はぁはぁはぁ…」


 人族のそれに戻った俺は体から消えていく痛みに拭いきれない不快感を感じていた。

 満身創痍から動ける状態にまで一瞬で戻るそのこと自体、自然なことではないのだろう。これまでは何も変なことではないと感じていたことが今は不思議と違和感を与えてくる。

 けれどそんなことに袴っていられる場合ではない。

 状況は何一つ好転してはおらず、解除したということはこの日に出来る竜化は残すところあと二回。効果のある攻撃を与えられる前に解除にまで追い込まれたということはこの後も同じ展開になる可能性があるということだ。

 それに三度浮かんでくる文字列がより一層の焦燥感を押しつけてきた。


<クイック・スタイル>

<ブースト・ブレイバー>

<ブースト・フォートレス>


 浮かび上がってきた文字列は三つ。

 最初に一つはスキル≪マルチ・スタイル≫にある強化を自動的に発動させてくれるもの。残る二つはその肝心要の強化の選択肢だ。

 最近こそ自動発動のアーツのお陰で自ら選び発動させることは稀だったが、昔はそれこそ最初期から俺は自己強化を用い戦ってきた。だからこそ俺の戦い方の基本とも言えるアーツだった。

 それが今消える。いや、消えたのだ。

 抗いきれない喪失感を覚えるのと同時に俺はほんの僅かの安堵感を得ていた。

 喪失感の理由は言わずもがな。安堵感の理由はこの戦闘にて唯一とも言える突破口となる竜化が消えなかったことに対して。

 減少していたMPと未だ全快に至っていないHPを回復させて俺は再びアーツ<ブースト・ハート>を発動させる。

 魔方陣を透過して現れた俺の姿はほんの数分前までの全身鎧の姿。

 今度こそと意気込む俺の前で二頭の竜が不敵に咆吼を上げた。


「準備が終わるのを待っていたってわけか」


 普通のモンスターではありえない。ボスモンスターでもレイドボスモンスターでも同じ。プレイヤーの回復を待つこと自体は稀にだがあり得ることだ。それは人型で知能が高いとされているボスモンスターに限るわけだが、それはある種NPCのようなものだと聞いたことがあった。

 だけどそれはあくまでも回復を待つという行動を示す場合があるというだけのこと。目の前の二頭の竜のように回復の後に気を入れ直すまで待つなんてこと有り得ない。

 それだけこの二頭の竜が特別なのだろうとしか今の俺には分からなかった。


「いいさ。仕切り直しだ。俺が持ってる全てを掛けて戦ってやるさ」


 並び立つ二頭の竜の翼にはそれぞれ光の刃と炎の羽根が宿っている。

 これまでに見せた攻撃はデモンストレーションだと言わんばかりに二頭の竜も最初から攻撃態勢を取っている。

 そして、二頭の竜が同時に飛び掛かってきた。

 一体は風を切り裂きながら、もう一体は風を燃やしながら。

 対峙する俺は挨拶代わりだと二頭の竜に向け続けざまに二発の速度特化の射撃アーツ<アクセル・ブラスト>を放った。

 威力は<インパクト・ブラスト>よりも低いがその弾速は比べるまでも無い。迫る二頭の竜に命中した弾丸はその硬い鱗に弾かれてしまう。それでも俺に焦りはない。こうなってしまうのは当然だと腹を括っていたからだ。

 分かっているからこそ次の行動の選択肢も増えるというもの。瞬時に攻撃対象を二頭の内の一体だけに狙いを定めることにした。

 今の俺が狙うべきは真紅の竜の方だろう。

 近接攻撃に似ている攻撃ばかりを使ってくる漆黒の竜は威力こそ高いがまだ回避できる、気がする。それに比べて真紅の竜が繰り出す攻撃は俺の鎧を溶かしてくるものの受けるダメージは漆黒の竜に比べれば少ない。けれど受ける痛みという一点に注視すればよりキツいのは真紅の竜の方だった。

 多対一の場合片方の相手から先に倒すのは常套手段だと言える。戦闘を有利に進めることを考えるなら本来はより倒しやすい方よりもより脅威を感じる方を狙うべき。この場合だと受けるダメージが大きい方から潰すべきなのだろう。だが、俺が先に叩くべきと判断したのはより強い痛みを与えてくる方。数字でしか無いHPが減ることよりも実際に感じる痛みを軽減することを選んだのだった。


「通常攻撃でこの距離だとしても俺なら当てられる」


 自らに言い聞かすように呟き、二頭の竜から視線を外さずに真紅の竜へと攻撃を加える。ただし、アーツを使用したものではなく通常の射撃だ。

 通常の射撃でもMPは消費する。ガン・ブレイズから撃ち出される弾丸はどれもMPを消費した魔力弾。再装填するアーツ<オート・リロード>を使うのにもMPは必要となる。

 俺はガン・ブレイズの銃形態で戦う限りアーツを使わなくても自然と消費してしまう。

 普通の攻撃は効果が無い。アーツを使っても大差ない。ならば俺が狙うのはより強い一撃。すなわち必殺技(エスペシャル・アーツ)

 奇しくも俺が使える必殺技は二つある。

 その二つの威力を高めるために必要なのは条件こそ異なるがどちらもMPの消費。


「<チャージ・リロード>」


 真紅の竜を相手にすると決めて俺が選んだ必殺技に繋がるアーツがこれだ。攻撃でも防御でも無い。ただ次に繋げるためだけに存在するアーツ。

 途中に攻撃アーツを使ってしまえば全てが台無し。竜化が解除されてしまうほど無為にMPを注ぎ込んでも台無しになる。

 自らの敗北と失敗になるギリギリを見極めて、攻めずに攻め続ける。


「<チャージ・リロード>」


 再び発動したアーツの光がガン・ブレイズに吸い込まれる。

 前後左右から縦横無尽に二頭の竜が俺に攻撃を仕掛けてくる。中には当然避けきれない攻撃もある。それでもある程度までは攻撃を避けることは出来ていた。

 牽制のためにまたしても通常の射撃を繰り出すが、それも効果があるとは言えない。

 けれど焦らない。効果が薄いことも、変わらず追い込まれていることも戦闘を再開してから変わっていないのだ。


「――っ!? <チャージ・リロード>」


 肝が冷えるとはこういうことをいうのだろう。鼻先を漆黒の竜の刃が掠め、頬を真紅の竜の熱線が通り過ぎた。それでもと俺は何度も何度も繰り返し<チャージ・リロード>を発動させる。

 攻撃と飛行を繰り返す二頭の竜と相対する俺はMPの残りとHPを横目でチェックしながら、続けて獲物を狙う獣の如く竜を睨み付けた。

 俺の遙か頭上を飛び回り前後に別れた二頭の竜はそれぞれ同じタイミングで攻撃を仕掛けてきた。

 迎撃するにも威力が足りず、回避しようにも逃げ場はない。

 意を決したように漆黒の竜に背を向け、真紅の竜へと向き合う。


「――っつ、あっ」


 その直後、大きく後方へと跳び退くと俺の背中に衝撃と鈍い痛みが走った。

 腹部を貫き顔を覗かせる漆黒の竜の刃。流血表現がないために刃が赤く染まることはないが、それでもこの場を誰かが見ていたら悲鳴を上げることだろう。

 真紅の竜が上昇し炎の羽根を広げている。浮かぶ炎球は俺を貫こうとするかのように轟々と燃えさかっていた。


<チャージ・リロード>


 先程と同じようにアーツが浮かび崩れ消える。

 一瞬焦ったのはこれまでに溜めた効果まで消えてしまうかと思ったからだ。しかしそれは杞憂に終わった。溜めに溜めた威力上昇の効果は今も有効なまま。

 アーツが消えたことでこれ以上は溜められなくはなったが十分だと割り切り、ガン・ブレイズを剣形態へと変形させた。


「あっ……ぐっ」


 腹部に刺さる漆黒の竜の刃を無理矢理引き抜きながら前へ出る。一歩一歩進む度に減るHPは気にしないように、唇を噛み締め、下段にガン・ブレイズを構えた。

 咆吼し翼の刃に刺さる俺を邪魔だと言わんばかりに振り払おうとする漆黒の竜が身を捩らせる。

 ズブズブと嫌な音を伴って抜けた刃の翼を羽ばたかせる音が聞こえてくる。


「……!」


 声にならない呻き声を漏らしながら真っ直ぐ進み熱線を放とうとする真紅の竜へと近づいていく。

 仮想の痛みが弱くなったその瞬間に駆け出し、放たれた熱線をくぐり抜け跳び上がる。


「<シフト・ブレイク>!!」


 放つは剣戟の必殺技。

 発動までに溜めたMPを威力として上乗せし放たれる斬撃は本来のガン・ブレイズの描く斬撃の軌跡を何倍にも拡張し、その切っ先を真紅の竜へと届けてくれる。

 切り上げの一撃が真紅の竜を両断する。

 俺のMPの殆どを注ぎ込んだ一撃は真紅の竜に致命傷を与えられたのだろう。

 一瞬全身を炎が包み、次の瞬間には灰となって辺り一面に降り注いだ。


<シフト・ブレイク>


 これまでは通常のアーツの消失だった。しかし今度は必殺技だ。

 真紅の竜の消滅の代償と言わんばかりに消えていくそれを、竜化が自動解除される最中に見送った。


「はぁはぁはぁ…さあ、次だ!」


 ストレージから取り出した二種のポーションを一気に飲み干し、回復する妙な感覚までも飲み込んで最後となる竜化を発動させる。

 三度姿を変えた俺は残る漆黒の竜へとガン・ブレイズの剣先を向けた。

 そんな俺に呼応するように漆黒の竜は大地をも震わせる咆吼を上げると翼にある刃だけじゃなく、角や爪、全身にある全ての天然の武装から光の刃を出現させのだった。



『試練』はあと一回続く予定です。

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