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夜中

もうすっかり大丈夫になったから♪

と、すっかり油断していた私は、

漫画を読みながら、

ベットでくつろいでいた。


あとは寝るだけ♪


いつもなら、

ゲームサイトのサークルに、

inしていたけれど、

今日は気分が乗らなかった。


だから、イワさんの退会したというカキコは、

まだ見ていなかった。


あ!

ゲームサイトからのお知らせメール……。


本当にあったアナタの知らない不思議な話の着メロが流れる……。


なんだか、出たくなかった……。


漫画に夢中になっていたら、

うとうと寝ていた。


気がつくと、

漫画を開いたまま、

私は、寝ていた。


電気は消えていたので、

お母さんが、

消したんだろうと思った。


漫画を机に置いて、

携帯を充電しようと、

手に取り、

さっきメール来ていたな〜と、

思い出して、

携帯を開いた。


本当にあったアナタの知らない不思議な話の着メロが、

いきなり流れると、

携帯の画面から、

黒い塊が、

もくもくでてきて、


「いやあぁぁぁー!!」


思わず携帯を投げて、

後ずさりした!!


身体がこわばって、

うまく歩けない……!


助けて……。


声も出てこない!!


神社の御守り……!


どこだっけ?


あ、制服の、

スカートのポケット?


やだ!!

椅子に引っかけたまま!!


どんどん大きくなる、

黒い塊に、

私は、腰が抜けていた!!


私は、サダコみたいに、

四つん這いになって、

椅子に引っかけたままのスカートをつかんだ!!


黒い塊は、

どんどん膨らんでゆく!!


『ミ……ナミ……ちゃ……ん!

どう……して……だー!!』


黒い塊の中に、

血走った両の(まなこ)が、

ギロリと、

憎々しそうに

私を睨み付けた!!


イワさん!!

嘘!?


神社巡ったのに、

どうして!?


何で携帯画面から出てくるの!?


制服のスカートのポケットから、


御守りを取り出したら、


山伏が現れた!!


山吹色の山伏装束に、


緑色のボンボンの……!?


何やら拝んで、いるようだ……。


私を守ってくれている!?


黒い塊は、これ以上、

大きくならなくなった!!


山百合ちゃん!?


何故か私は、

その鍛え上げたガッチリ系の男性山伏が、

山百合ちゃんだと感じた!!


『私のチャットのお知らせメール、

見なかったでしょ?』


山伏が振り返ると、

数珠をもったセーラー服の

女子高校生の姿に、

変わっていた!!


長い前髪で、

顔が良く見えないが、

どう見ても、

華奢な女の娘だわ!?


彼女が、黒い塊を

追い払おうと、

再び祈り始めると、

彼女の数珠が、

バラバラに弾け飛んだ!!


数珠の珠が、

砕けているものもある……。

彼女が、倒れこみながらも、

通学用サブバックに差し込んだままだった、

破魔矢をとっさに手にしていた!!


黒い塊が、ブワッと大きくなり、

もうダメ〜!!

と、私は、眼を閉じた……。


シャララン……。


シャララン……。


ドン!!


何の音かしら?



『セイの坊!!』


若い男の声が、

山百合ちゃんの倒れた所から、

聞こえる!!


『お主ら、何をやっておる!!

仮にも、大峰の奥駆けを修めし者共が、

狐狸の類いにたぶらかされよって!!』


セイの坊と言われたのは、

壮年の男性の声だ!!


おそるおそる、眼を開けると、

旅の僧侶が、

錫杖で、

イワさんの黒い塊の

両方の目玉を突いた!!


グエェェェ……!!


地の底から、

響き渡る悲鳴に、

目玉は狸の姿になり、

黒い塊はかき消えた!!


『逃がさぬ!』


山伏姿の山百合ちゃん(男性)が、

破魔矢を投げたら、

狸は、携帯画面に向かって、

破魔矢と共に、

消えてしまった……!!



その後の記憶は、

私には無い。

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