木曜日の雨が降る
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事件発生
それは夏が本格的に始まろうとしていた7月の始まり、一本の電話から私の人生が変わる。
それは、刑事をしていれば、目にする事の多い殺人現場。だが、この事件は何か違う。そう感じさせる物があった。
ただの私の感に過ぎないが、私なら違ったのにという視点から私はそう感じたのかも知れない。
浮浪者が多く目立つ河川敷、だが、浮浪者が多くいるからといっって一般人や、家族連れが少ないというわけでもない。
夕方になれば部活活動の少年たちが列を連ねて走る。一般的に知られている暗く足場の悪い河川敷ではなく、サッカーコートや、野球のベース、ベンチ、テニスコートなど、運動する利用者の絶えない河川敷だ。それに高層マンションがそびえ立つ場所でもある。都会と田舎が合体したような、この河川敷に何故死体を埋めたのだろう?誰の目にも止まることはなかったのだろうか?
そんな事を考えていたら、「おい、川上戻るぞ」と呼びもどされる。
先輩刑事の元に駆け寄り「すいません。」と意味もなく頭を下げる。
「こんな所に死体を捨てたんだ。犯人は俺たちに捕まえてくれと言っているようなもんだ。」と先輩刑事山本がタバコに火をつけながら笑みを浮かべる。