表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月の姫と英雄たち  作者: ドラキュラ
反董卓連合軍編
1/155

序幕:探し求めた姫君

彼女と初めて創作した物語です。


傭兵の国盗り物語とは逆に女性が主人公の逆ハーレムがメインで、三国無双をベースにしていますが、ハッキリ言って「どうなんだろう?」と思う程物語が滅茶苦茶です。(汗)


私生活が未だに収集できない状況ですが、今日が投稿する約束の日なのでしますが更新は何時になるのか分かりません!!


破綻擦れ擦れですが・・・頑張って完結させたいと思います!!


湿った雰囲気だった6月が終わり猛暑の季節とも言える7月に入った。


今日の気温は34℃とかなり高めで、誰もがハンカチや日傘を片手に暑い中を歩いていた。


夜になってもそれは変わらなかった。


そんな大勢の中に織星夜姫という娘が居た。


時刻は午後9時。


今まで自分が居る劇団の事務所に居たのでこの時間に帰る途中だ。


今年で20歳になる夜姫は首都郊外の築年50という古いアパートで一人暮らしをしている公立の大学生2年生。


容姿は茶色の長い髪を腰までストレートに伸ばしており肌が白く黒に近い紺色の瞳と言うのが特徴であるがそれ以外は何の特徴も無い。


顔立ちも際立って整えられた訳でない。


丁寧に言うなら平凡で失礼に言うなら平凡過ぎるのだ。


大学での専攻科目は文系であるが、主に古代歴史を題材にしたレポートを提出している。


古代歴史でも彼女が好きなのは三国志演義などで有名な“三国時代”だった。


この時代は“後漢が滅亡してから黄巾の乱、そして西晋によって統一”されるまでの時代の事を言う。


最初に夜姫が三国志と出会ったのは幼い頃に見た三国志演劇だった。


幼いながらも劇団の華麗なる演技に眼を奪われたのを夜姫は未だに覚えている。


その時から三国志に興味を抱き始めて読書を初めて部活動に関しても中学、高校、大学と演劇をやってきた。


ただし、高校時代は部員が少ない事もあり事実的に休部という形になったので代わりに弓道部に所属していたが。


いま舞台で演劇をしているのは彼女が長年の間、やりたいと夢見ていた三国志演劇だった。


だが、中身はまるで違っておりオリジナルの演劇となっているが、何だかんだ言っても三国志を演じる事に変わりは無い。


しかし、人生というのは本当に欲しいと願った物ほど手に入らないのが常だった。


心からやりたいと思っていた演劇だったのに役は与えられず裏方に回されたのが良い証拠と言える。


「一番やりたいと思っていた演劇で裏方なんて最悪・・・・・・・」


一人で愚痴を零しながら夜姫は借りているアパートへと帰った。


本当ならば都内にあるアパートを借りたかったが、学費の節約なども考えるとそれも出来ず郊外で安目のアパートを探してここを借りる事にしたのだ。


見た目は築50年の歴史を表す程ボロボロだが、夜姫自身は思いの他にも気に入っている。


人との交流があるからだ。


今の時代、隣人が誰で何の仕事をしているのか?も知らない者が多いのだがここはそんな事もなく困っていれば助ける。


古き良き時代の生き残りと夜姫は思っており、そこが気に入っているのだ。


アパートの錆び付いた階段を上り一番端の部屋に行く。


床板がギシギシと鳴るのが最初は怖かったが、慣れてしまえば問題などない。


鍵をポケットから取り出して部屋の中に入った夜姫は畳の上に身体を横たえると溜め息を吐いた。


「バイトも無いし、寝ようかな」


今日は掛け持ちのバイトが全て休みだから、このまま眠るのも悪くは無い。


風呂は帰り道の銭湯で入って来たから問題は無かった。


だから、直ぐに夜姫は眠る事にした。


現実という厳しい世界から一転し、甘美で優しい夢の世界へと逃げたのだ。


翌日、目を覚ました夜姫は変な夢を見たと大学へと行く道を歩きながらぼやいた。


「変な夢を見たな・・・・・・・・」


何処かの戦場に自分は立っており、敵と戦う夢が最初でそこからタイムスリップして三国志の時代へと行き、そこで三国の英雄たちから求愛されるという夢が次だった。


魏、呉、蜀、そして何との董卓などの武将達までもが現れて自分に求婚してくるという荒唐無稽な夢物語だった。


以前からそれこそ幼い頃から、似たような夢は両手では数え切れないほど見た事はあったが昨夜の夢は以前の夢よりもハッキリと見えたのだ。


風景から人物の顔まで、全てが・・・・


以前ならぼやけて見えていたのに、昨夜はハッキリと見えたのが以前とは違う所だ。


「何だか不思議な感じだったわね・・・でも、過去にタイムスリップするなんて夢物語よ」


夜姫は小さく苦笑した。


その苦笑は何処か諦めの印象を受けた。


自分が三国の英雄に求愛されるような美人かと言われたら答えは否。


茶髪は地毛だが、美容院に通う様な金も無ければ暇も無いし化粧品も必要最低限の物しか買えない。


だから、艶を出したりする事も出来ないし、綺麗な衣服も買えない。


それに姫なら当たり前とも言える事を何一つ出来ない。


歌も出来ないし踊りも出来ない。


夫を陰で支えるなんて力もない。


ましてや自分が剣を取り相手を倒すなど考えられない。


そんな自分に三国の英雄が求愛する訳がないのだ。


「でも、良い夢だったわね」


三国の英雄から求愛されて自分を巡って争いを起こすなど人としては道から外れるが女としては少し憧れてしまう。


男は美女を侍らせたいが女も逆に美男を侍らせたいものなのだ。


「また見れるかしら?」


出来るなら見たいなと夜姫は思いつつ今日の予定を頭に浮かべた。


今日は午前中で終わるが、そこからレストランのバイトと演劇の練習だと軽く落ち込んだ。


アパートを出て歩いて30分。


大学へ到着した夜姫は何時も通り勉強を開始してノートに重要事項を書きながら過ごした。


大学を終えた後はレストランでウエイトレスとして働いて7時に劇団へと足を運びセットの準備を始めた。


これが彼女の日常だった。


劇団の事務所は大学から歩いて10分の距離にあるビルの3階にある。


団員は全員で30人とそれなりに多い方だ。


張りぼてなどが立てられた舞台では数人の男女が台本を片手に演技をしている。


その傍らで夜姫は布と針を持ち衣服を作っていた。


今、彼女が作っているのは絹に似せた古代中国の衣装で女が着る物だ。


裁縫は得意な方だったので全て任されてしまった事に夜姫は内心で泣きながらも針を動かした。


『何で他人が着る服を私が・・・・・・・』


心の中で愚痴を零しながら夜姫は糸を布に通して縫い続けた。


これを今日中に仕上げなければならないから大変だ。


数日かけてやっと半分が完成したが、このままだと・・・・・・・・・・・


『徹夜を覚悟した方が良いわね』


今日中に仕上げないと団長に怒鳴られるし、他の団員からも色々と言われる。


それは・・・・一番、嫌だった。


結局、彼女が服を作り終えたのは午前2時だった。


他の団員は既に帰っていて居るのは夜姫だけ。


「はぁー、やっと終わった」


夜姫は満足気に溜め息を吐いた。


周りを見ても直す所はない。


完璧な仕上がりだった。


「・・・一回だけ着てみようかな」


本来ならこれを着る相手が着て確認するのだが、元を正せば自分で作った物だし着心地は大丈夫なのかも知りたい。


夜姫は着ていた洋服を脱いで縫い終わったばかりの衣服を着た。


モデルは北方民族の満州族と漢民族の民族衣装だ。


色は高位の者が着る事とされていた濃紫だ。


衣服に袖を通して首に掛けたネックレスを下げた。


元はシルバー色だったのだろうが、永い時の中で色あせて鈍った光を放っていた。


次に薄紫の帯、桃色の簪を垂れ下げた茶色の髪に差し、最後に薄い透き通った色の羽衣を肩に掛けた。


「後は扇を持って」


夜姫は最後に羽扇を持った。


「これを昔の姫は着てたんだ」


資料を元に考えて試行錯誤の末に作り出した服を着て夜姫は、自分の出来に満足しながら満足するまで衣装を着ていた。


そしてそれを脱ごうとした時だ。


突然、部屋中が光に包まれた。


「え?な、なに」


突然の光に夜姫は怯えたが身体が動かずに光に飲み込まれた。


意識が薄れて行き、強制的に手放してしまう時だった。


『やっと見つけましたぞ・・・“我らが姫様”・・・・・・・・・・』


誰かの声がしたがそれを夜姫は聞けずに意識を完全に失い光に飲み込まれた。


暫く光は輝いていたがやがて小さくなって行き、最後には消えてしまった。


光が消えて無くなると夜姫の姿は何処にも見当たらなかった。


主人公の年齢が20歳だったのを2歳も年上にしてしまいました。(汗)


彼女に見つからなかったから、今の内に直します!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ